いよいよバンバリーもあと数日となりました。
車の修理やその他準備などでなんだか毎日忙しくしてます。ボランティアをはじめ、いろんな人との最後の別れを惜しんでいます。
車はといえば、一週間ほど前に、朝エンジンが全くかからなくなるという事態に見舞われ、「オワッタか」と思わされましたが、いろいろと調べた挙句バッテリーを新しく替えたら元に戻り、ほっとしました。そしてその後、タイヤを付け替え、ライトを直し、ブレーキの部品を付け替え、内装をきれいにするなどし、日々いい感じになっていき喜んでいます。結局さらに300,400ドルほど余計にかかりましたが、最後に売れることを願って……。
それではとりあえずそんなところで。短いですが、近況を。
雄生
(ボランティア仲間が次々にここをさっていくので、寂しいです。知らぬ間に自分の番になってしまいましたが)
ついにマイカーを購入しました!
バンバリー出発3週間前ほどになって、さてどうやって移動しようかと考えていたところ、突如いい感じの車が見つかったのです。
これです。↓!
1979年製ニッサンのE20というバンです。かなりボロボロでハンドル回りなど機械むき出しの状態なのですが、修理工に詳細な点検をしてもらったところまだまだいけそうだということで、数日熟慮した結果、買うことを決めました。
(全体的にこんな感じ…)
値段はなんと900ドル、7,8万円程度。
とはいえ、とにかく初めてのマイカー、しかも同時に今後一ヶ月ぐらいはマイホームともなるので、ひどくうれしい買い物でした。ちなみに後ろがベッドとなっていて、そこに寝ることになります。中で寝るときや料理などをするときは、写真のように屋根を上に持ち上げて空間を広げることができます。
予定では、このバンで1ヵ月半ほどかけて、3000キロほど北上して状況次第でさらに西へ1000キロから2000キロほど移動し、ダーウィンという町まで行こうかと思っています。そこでバンを売って、できれば船でインドネシアへ移ろうということを考えています。
もうバンバリーものこり10日ぐらいとなり、いろんな準備で忙しくしてます。ボランティアのことも一つの文章として形にしようとも思っており、その下調べなどにも追われています。
それではそんなところで。
雄生
素子です。久しぶりに更新します。
最近は色々とイベントが多く、なかなかパソコンに向かう時間がありません。
先月の19日から24日まで、雄生君の兄、すなわち私の義理の兄が遊びに来てくれ、パース、バンバリー、エスペランス、ロットネスト島を回りました。
(Esperance-きれいなビーチで有名)
(Wave Rock とても有名ですが、シケシケでした)
また、25日にバンバリーで誕生日を向かえ、
(28歳になってしまいました!)
親しかったボランティアが帰っていったり、
(バス停での見送りが恒例。涙の別ればかり)
新しいボランティアがやってきたり、
ほぼ毎日パーティーやBBQ、ビーチバレーなどの企画が盛りだくさんです。
こんな生活がまだしばらく続きそうです。
素子
こんにちは。
最近毎週のように人を見送っていますが、いよいよぼくらもバンバリーの生活はあと三週間ほどとなってしまいました。これから北上してオーストラリア北部からインドネシア辺りへと渡ろうと思っていて、4月中にはオーストラリアを出国することになると予定です。アジアはとても楽しみですが、鳥インフルエンザやらSARSやらとこのごろいろいろあるので、ちゃんと情報収集をしなければと思っています。
それから、ちょっと宣伝になりますが、ぼくが以前に作った短編ドキュメンタリー映像がビクター主催の「東京ビデオフェスティバル」に入賞し、今週のみ新橋のビクタービルで上映されています。もう数日で終わってしまいますが、もしお時間がある人はご覧いただければうれしいです。詳細は
http://www.jvc-victor.co.jp/tvf
に載っています。
では、そんなところで。
雄生
最近バンバリーはいよいよベストシーズン到来か、という盛況ぶりです。やたらと暑いし、ビーチにイルカはよく来るし、人も多いしで、忙しくも楽しく過ごしています。
(イルカがくるとこのくらい人が水に入っていきます)
ぼくらがボランティアをしているビーチには、イルカが来るといっても、もちろん野生なので毎日来ると決まっているわけではありません。来ない日もあるし、来たとしても一頭だけで、10分ほどでまたいなくなることもよくあります。また、季節や天候などによっては一週間連続で一頭も来ない、ということもたまにあります。
それがここ10日ぐらい、ほぼ毎日数頭のイルカが入れ替わり立ち代りやってきて、何時間もビーチで過ごしているのです。それは特に珍しいというわけではないのですが、最近の水のきれいさ、客やボランティアの多さが雰囲気を盛り上げているように思います。
海外からのボランティアは、ぼくらが来た頃はたった4人ほどだったのですが、今では20人以上います。一番多い日本人に続き、ドイツ、スイス、オランダ、イギリス、スウェーデン、フランス、アメリカからの人がいて、実にインターナショナルな空間になっています。でも、多くの人は6週間か2ヶ月ほどでいなくなってしまうので、ぼくらがもっとも古いのにもかかわらず、多くの人を見送ることになっています。ぼくらも残りはあと一ヶ月半ほどとなりましたが、その間にもかなりの人がいなくなり、また新たな人がやってくる予定のようで、さらに多くの出会いと別れを経験しそうです。
このボランティアをすることによって、バンバリーという町の一員のように暮らせるとともに、数々の貴重な出会いを得ています。
ぼくとしては、かなり移動したいと思いつつも、ここを離れるときはほんとに寂しいだろうなとも思います。
(スイムツアーで)
じゃ、簡単ですが。
明日からぼくの兄がバンバリーに来ます。楽しみです。
雄生
ぼくが最近書いたルポ・記事などの一覧をHPに載せようと思い、Articlesというカテゴリを新たに作りました。右のCategoryのところにあるので、よかったら見てみてください。で、機会があれば、よんでいただけると嬉しいです。
それでは、取り急ぎ。
雄生
新年あけましておめでとうございます。
みなさま良い年明けをお迎えのことと思います。
さて、ぼくたちはどのような年越しをしたかというと、ボランティアの人のうちでパーティをしました。
(年越しパーティ)
8時ぐらいから年越し過ぎまで、そのうちの庭でみなで飲んで踊って過ごしました。60年代、70年代の服装で、ということだったので、安い古着屋で可能な範囲で服を見つけて参加しました。
ところで、ドレスコードありといえば、前回は書きませんでしたが、クリスマスイブにはこれもボランティアの仲間で、クロスドレッシング(男⇒女装、女⇒男装)でのパーティを行ないました。かなりエグいことになってしまいましたが、とりあえず写真だけ載せておきます……。
ドルフィン・ディスカバリー・センターは、元旦からいつも通りに営業開始で、お客さんも大勢来ています。イルカがビーチに来る回数がちょっと減っているようにも思うのですが、12月を過ぎてから海外からのボランティアも大分増え、とても賑やかで楽しく過ごせています。
(気温も高く、日差しも強い!)
しかし、今月末には、多くのボランティアが期間を終え、再びそれぞれの旅路に戻っていきます。ぼくらはその中でももっとも初めに来たのですが、もっとも長くいるため、ほとんどの人を見送らなくてはならなくて寂しいです。
(クリスマス前、ボランティアたちで)
とはいえぼくたちも、バンバリーでの生活はあと二ヶ月ほどになり、今後の移動のことを考え始めています。東ティモールあたりから東南アジアをスタートしようかと話しています。
それでは、本年もどうぞ宜しくお願いいたします!
雄生・素子
(ボランティア仲間のスイス人、マシュー)
日本は寒さが本格化しているのではないかと思いますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。いよいよ今年も残りわずかとなり、何かとお忙しくされていることと思います。
一方、こちらはこちらで年末らしく大変暑くなってきました。オーストラリアでのクリスマスは何気に二度目なのですが、今年はほんとにオーストラリアらしい(?)クリスマスを過ごすことができました。
(ボランティアの人びととビーチでイルカを探しながら)
朝はビーチでボランティアの人たちとバーベキューをしながら、イルカと泳ぐ。その後またしばらく泳いだり(投げ込まれたり)
した後は、宿でパーティ。
(たまたまイタリア人のシェフが泊まっていたのでイタリア料理が振舞われた!)
クリスマスの日は特に暑く、ランチの後しばらくしてから、みんなでボディーボードをしに、また別なビーチへと行ったりと、
とにかく海と暑さと食べ物の一日でした。
しかし、やはりクリスマスと年越しは、寒さの中の方がぼくらの感覚にはしっくりきますね。鍋を囲んだり、おせち料理に囲まれたりの年末年始がとても恋しいです……。
それではみなさま良いお年を!!
雄生
ここ2週間で随分ハエが増えました。じっとしていると、体の周りに20匹くらいは集まってきます。ビーチに行く途中、小さなブッシュのようなところを通るのですが、その辺りが特にひどく、毎日手でハエをはらいながら通っています。ハエにも人間の好き嫌いがあるらしく、雄生君の周りには他の人と比べても段違いでハエが多いようなきがします。最高50匹くらいが体にくっついたりもします。
(見苦しいですが、一見なんでもない一瞬。しかし……↓)
(顔だけで10匹以上とまってました)
1月中旬頃になって、ハエを食べてくれる虫が繁殖するらしく、その頃にはだんだんハエの数も減ってくるとか。
それまでなんとかハエを食べないように、大口を開ける回数を減らしています。
ところで、もうすぐクリスマスです。昨日は、早々とドルフィンセンターでクリスマスパーティーがありました。みんなでメリークリスマス!と乾杯をしても、クリスマスソングを大音量で流そうと、クリスマスという気分にはどうもなれません。ふと見ると、アジサイが綺麗に咲いていたりするので、なおさら、、、。やはりクリスマスは北半球に限りますね。
(宿の前のアジサイ)
それではまた。
素子
(中央奥にあるボートに乗り込む前)
先週土曜日、ボランティア仲間とクジラを見に行きました。バンバリーから車で1時間南に行ったところにあるダンズボローから、3時間のボートクルーズです。生のクジラは見たことがなかったので、わくわくしてボートに乗り込みました。30分ほど岸を離れたところにミナミセミクジラの親子を発見。
(Southern Right Whale, ミナミセミクジラ)
その親子を観察するために、ボートが止まり、波のうねりに合わせて揺れだしたとたん、、、船酔いが始まってしまいました。酔い止めを飲んでおけばよかった、と後悔したものの、まだ遅くはないかもしれないとの期待を込めて荷物のなかから薬を探してどうにか1錠飲みこみました。が、、、荷物をとりに船の地階に戻ったのが船酔いを悪化させてしまったらしく、そこからほとんど動けないくらい気持ち悪くなってしまいました。どうにか雄生君を呼び、エチケット袋をもらってきてもらい、船の最後尾まで行きました。すると、そこは船酔いをしている人が溜まってほとんど病院のような状況になっています。ふと見ると、クルーズの最初にはしゃぎまくっていた子供達もいつの間にかそこにいて、袋を口にあてて苦しそうにうつむいています。
その後、ミナミセミクジラの親子を見送り、ザトウクジラの親子も見えたらしいのですが、そんなことに注意を払う余裕は全くなく、ただ何もできずにボートのヘリで苦しんでいるうちにツアーは終了してしまいました。
素子
上記の通り、クジラを見に行きました。船の外にはクジラが数匹漂っていると思えば、船内は野戦病院のような状態でした。四分の一ぐらいの人がひどく酔ってうつぶせていたというのは、ツアーとしてどうなのかと思いましたが、とにかくクジラを見られたのは感激でした。ミナミセミクジラは英語ではSouthern Right Whaleといいますが、これは捕鯨をするのに最適(right!)なクジラということでついた名前だそうです。その名のとおり、確かに船の周りをリラックスした状態でプカプカと浮いていました。
(ミナミセミクジラ、体長は10mほど?)
全身を持ち上げてザッパーンと飛び上がって(ブリーチング)くれなかったのは残念でしたが、尻尾が、ああクジラだ、という感じでした。
雄生
(Humpback, ザトウクジラ :ちょっと突起のようなものが背中にあるのでHumpbackということだったような)
以下の写真はクジラとは全く関係ありません。
(バンバリーにいた子)
(ビーチで瞑想するドイツ人セラピスト)
最近、ボランティア仲間の間でビーチバレーを始めました。
バレーボールの経験者は少ないのですが、久々にやるゲーム形式のスポーツに飢えていたためか非常に盛り上がっています。夕方に始めて、日が暮れてボールが見えなくなるまでやっていますが、夕日が実にきれいです。
雄生
バレーボールに参加しているのは、ドルフィンセンターのボランティアばかりではありません。ドルフィンセラピーのボランティアもいます。ドルフィンセラピーのボスがドイツ出身のオーストラリア人のため、彼女達はみなドイツ人です。日本語、ドイツ語、英語を交えながらのバレーボールもなかなか楽しかったりします。
(セラピーのドイツ人たち)
素子
こんにちは。
ビーチに戻って今日で三日目です。
2週間ほど留守にしていた間にかなり暑くなってきました。
来週はパースは39度、40度、といった気温が続くらしく、これは11月の気温としては観測史上最高だとかということですが、いよいよ夏が来たという感じです。
バンバリーの気温はパースよりはちょっと低めですが、それでも、来週は30度後半にはなりそうです。こっちの11月といえば日本の5月に相当するはずなのですが、ちょっとイメージは違うようです。
最近ではいろいろな虫や動物が出没し始めました。
宿には大きなゴキブリをよく見かけるようになったし(なぜか大半が死体)、ハエは常に顔の周りを飛び回るし、道端に大きなイグアナもいるし、ビーチにはなんと1メートル以上もある毒ヘビも現れました。オーストラリアを感じます。
(イグアナを捕まえて喜ぶビル<⇒ボランティアのボスです>)
ところで、こっちに来てぼくが始めて書いた原稿が雑誌に載りました。「自然と人間」という雑誌で、11月号(11月1日発売)からとりあえず隔月でですが連載を始めることになりました。お時間があれば、お眼を通していただければ幸いです。どこででも手に入るという雑誌ではありませんが、
http://www.n-and-h.co.jp/
の販売書店一覧を参照いただければと思います。
それではまた。
みなさまお元気で。
雄生
みなさん
ご無沙汰してました。
とはいえ、一昨日まで日本にいて、昨日こっちに戻ってきました。
久々の、といってもたった4ヶ月ですが、やっぱり日本は落ち着きますね。
友達や家族が近くにいるということはほんとにいいことだなあと
実感しました。また、落ち着いたら、HPを更新します。
とりあえず、今回の写真は関空から羽田の国内線からみえた富士山。
雲の間から頭一つ飛び出た富士山はとても整った形で、いや、これぞ日本、
という感を強く持ちました。
それではまた。
雄生
1週間の日本滞在で風邪をひいてしまいました。
こちらではイルカと泳ぐツアーが始まったのですが、すぐには参加できなそうで残念です。
またこちらの様子をアップします。
では。
素子
しばらく更新していませんでした。
突然のお知らせですが、来月初めに姉が結婚することになり、それに合わせて二人で一時帰国することになりました。ほんの数週間の帰国ですが、4ヶ月ぶりの日本を思う存分堪能しようと思っています。3-4年帰らないつもりで出たのに、たった4ヶ月で帰国することになるとは夢にも思っていなかっただけに、最初は実感が沸きませんでしたが、今はだんだん楽しみになってきました。
それはさておき、この前の日曜日に、宿のマネージャーであり、ボスでもあるマークが、私たち日本人4人を1日旅行に連れて行ってくれました。ワイナリー、羊の毛刈り、2キロにも及ぶ桟橋があることで有名なバソルトン(「千と千尋の神隠し」の舞台にもなったところだそうです)、4WDでの海岸沿いのドライブ等々、一日中楽しませてくれました。とくに楽しかったのが羊の毛刈りです。1年間、伸ばし続けた羊の毛を、約5分で刈り上げる手さばきは見事で、出来上がりは綺麗に一枚につながっています。羊1頭からセーター約5着が作れるそうです。
毛刈りに加えて面白かったのが、羊たちの集め方です。犬が羊を追っかけて一ヶ所に集めます。それが下の二つの写真です。
(犬に追われて羊たちがこっちへ……)
(そしてこんなにごった返します)
(手前の白黒の犬が追いかけ役。上に乗ってるのがその後の統制役。ほんとに賢い)
話がとびとびになりますが、11月から、私たちがボランティアをしているビーチで、ドルフィンセラピーが始ります。ドルフィンセラピーとは、心身に障害をもった人の回復を目的とした、動物介在療法です。センターでのボランティアだけでなく、1歩踏み込んだことをしてみたい、と常々思っていたので、早速セラピストの方にセラピーを手伝いたい旨伝えると、快く了解してもらえました。動物セラピーがどのように働くのかは科学的に証明されていませんが、少し聞いただけでも、かなりの効果があるようです。また詳しくは後日お伝えできればと思います。
とりあえずこんなところで。
素子
(バソルトンで魚を釣っていた少年)
最近、日々変化がなく、更新がついつい滞りがちになっています。
ですが、今日は久々に遠出をしています。バンバリーから南東に400キロぐらいのアルバニーというまちに来ています。オーストラリア最後の捕鯨基地があった場所です。今回は取材目的で、何人かに話を聞くために来ているので、一人です。
今日は早速、元捕鯨基地で、今博物館になっている場所にいってきました。
一通り見学して、以前捕鯨をしていた人にも話を聞いたのですが、ぼくの英語力ために全然深くつっこめず、心残りなまま終わってしまいました。はじめた会った人に、あまり時間もない状態で急いで話を聞くのは、かなり厳しかったです。明日は、ある人の家にいってゆっくり話を聞く予定です。あらかじめ、話すべき英語をもっと練っていかないとな、と思っています。
ところで、今日一日の400キロの道のりで、5匹もカンガルーの死体に遭遇したのには驚きました。ほんとに気をつけないと、自分も轢いてしまいそうです。
それでは、上の話とは全く関係ありませんが、写真を一枚。
最近、日本人のボランティアが増えてきてます。その人たちとのショット。
ぼくはこの日は宿にいました…。
ちなみに宿は最近日本人だらけです。
ではまた。
雄生
最近、ほんとに天気の悪い日が続いてまいっています。9月になってやっと春だ、と思っていたのですが、晴天は数日しか続きませんでした。「水がきれいになりました」などと思わず書いてしまいましたが、今はまた汚くなりました。最近は、風がやたらと強く、その上激しく雨が降る日ばかりです。ボランティアに行っても、海は荒れてイルカも来ないし、客もまばらでほとんどすることがない日が続いています。ボランティアの主な仕事は、イルカが海辺にやってきたときにそれがどのイルカなのかをヒレの形や傷などを見て確認することや、お客さんにいろいろと説明することなので、イルカも客もこないと、ほとんどすることはありません。天候には関係なくやらなくてはならないのはカメの餌付けぐらいでしょうか。
ところで最近、ぼくらがボランティアをしているドルフィン・ディスカバリー・センターの、なあなあさがちょっと目に付くようになってきました。ボランティアベースで運営されているものなので、ある程度は仕方がないとはいえますが、しかしそれにしても、というときがたまに……。センターはイルカの専門家によって成っているというわけではありません。一人海洋生物学者がいるものの、彼がここに来たのは一年半ぐらい前で、もともとイルカが専門ではないようです。彼を中心にイルカのリサーチが行なわれているのですが、実働部隊はどうしてもボランティアにならざるを得ず、データの取得もいい加減になってしまっています。例えば、毎日海の水温を計ることになっているのですが、ぼくがある日温度計を持って海に入ろうとすると、ボランティアのまとめ役のおじいさんが来て一言。
「水温は五日ぐらいは変わらないから、いいよ、前日と同じってことで」
そんな感じでデータが蓄積されていくわけです。
そして彼はよく言います。
「疲れないように仕事をしなさい。ゆっくりやりなさい」
と。
その雰囲気をある意味みなが共有しているからこそ、ボランティアの人がたくさん集まり、みなが気楽に楽しく続けていけているのだとも思います。そしてそんなボランティアたちに支えられて組織が成り立っているわけであるから、ある程度のいい加減さは仕方ないのかもしれません。ぼく自身もいい加減な方なので、今の状態の方が間違いなく居心地はいいのですが、それでも、「ちょっとそれは意味ないんじゃないかなあ……」と思うような仕事が続くと、やはりもうちょっとなんとかならないものかとも思ってしまいます。
オーストラリアの人は、若者から定年後のおじいさんまで、ボランティア活動は盛んです。2000万人近い人口のうち、400万人以上がボランティア活動をしているとか。もしかしたら、どこもなかなかなあなあ(ほんとに想像ですが)で、そんな雰囲気がうまく人を引き付けているのかもしれません。しかし、彼らの存在が、まだ若いオーストラリアの社会を動かす大きな力になっていることは間違いないようにも感じます。
(マイク。定年退職後、いくつかボランティアを掛け持つ生活をしています)
疲れず、楽しく。実にオーストラリア的な職場なわけです。
(みんなで建築。こっちの人のなんでも自力で作ってしまう手腕はすごいです。地震がないから可能なのかも?)
こんにちは、久しぶりに更新します。
こちらの生活の様子をアップしようと思っていたのですが、なかなかできず、すみません。
今日は宿で出会った変わった人を紹介しようと思います。
(スウェーデンからやってきたダン)
彼は、シドニーから大陸横断鉄道でパースに到着し、そのパースから200キロ南のバンバリーまで自転車で来たといいます。そして、これからシドニーまで自転車で帰るそうです。そこまではよくある話で、この宿にいる1ヶ月半の間に、オーストラリアをチャリで回っている人々に何度も会いました。
日本人でも、チャリでオーストラリアを1周したカップル、キックボードで1周した人(彼はこちらの新聞にも紹介されたようです)、スーパーのショッピングカートで1周した人などがいると聞きました。最後のショッピングカートの人は、目的が何なのかよくわかりませんが…。
話がちょっと外れましたが、彼のすごいところは、ここから故国のスウェーデンまでチャリで行く、ということです。途中、陸続きでないところは船か飛行機で移動するとして、オーストラリア→フィジー→インドネシア→シンガポールに入り、アジア、中東を経由し、スウェーデンまで帰るそうです。予定期間は3、4年とのこと。私たちが日本に帰るころに、彼もスウェーデンにようやくたどり着くということになります。この自転車旅行は、パースから始めたばかりなので、どういうペースで進むかわからないとのことですが。
彼は、今まですでに2年半( ロシア、モンゴル、中国など) 旅をしているとのことで、途中で仕事をして、旅の資金を作ってきたとのことです。スウェーデン人ですが英語がペラペラで、中国では英語の教師を1年以上していたそうです。そして、ここバンバリーでも、運良く建築現場の仕事が見つかり、4日滞在の予定を2週間に延ばし、1日120ドルほど稼いでいます。
私たちがアジアに行ったとき、せっせとチャリで移動している彼を追い越すことになるかもしれません。その時は、再会を祝ってお酒でも飲もうと話しています。
(ヒゲは中国にいたころから伸ばしているとか)
それでは、このへんで。次はちゃんと生活の様子をアップします。
素子
(これが私たちの宿のラウンジ・レセプション。今回の話には関係ありませんが)
最近、捕鯨について長めのものを書こうと思い、いろいろと下調べをしています。
イルカ、クジラに何か関連した話はないかなあと思ってたところ、バンバリーのそばにオーストラリアの捕鯨の最終基地があることが分かったからです。
捕鯨は実に奥の深い問題です。政治や文化が激しく絡み、これほど西洋人と日本人が必ず対立するネタはないのかもしれません。
「日本人は、なぜクジラを捕るんだ?全くひどいやつらだ。絶滅してしまいそうなのに。それにあんなに賢い動物を。」
「これは日本の食文化だ。減らない程度に捕ることがどうしていけない?」
簡単にいうとこんな対立になるわけです。そこに政治、文化、科学が絡み、クジラはその題材にされているだけ、といえなくもないような展開になっています。こないだもイギリス人二人と、スウェーデン人とぼくたち二人と激論になりました。英語のせいもあり、なんとなくぼくらがいいくるめられてしまったのは残念でしたが…。
ぼくは別に捕鯨バンザイというわけではないんですが、どうしても西洋人たちのいう理屈に納得ができず、クジラを捕ったっていいではないかという気になってしまうのです。
ところで、オーストラリアは1978年に捕鯨をやめて、それから反捕鯨国となったようです。英語系の国の中ではオーストラリアが最も最近までクジラを捕っていたとのことです。その中でさらに最後の最後まで捕鯨をしていた場所が、ここバンバリーから南に200キロぐらい行ったアルバニーというところなのです。
最後の最後までクジラを捕り続けてきた(英語系の)西洋人たちに、アルバニーで話を聞きたいと思っています。彼らの生き様が今、少々気になっているわけです。
またまた思いつきの更新になってしまいました。あ、生活のこと、書くの忘れてました。今度は二人で更新しないと……。
ちなみに、2週間ほど前、初めてこっちで髪を切りました。すいてくれ、というのが伝わるか不安でしたが、一応伝わり、まあまあの出来でした。しかし切り終わったあと、まるで流さずそのまま整髪料をつけて終了。当然のことながら、髪が服の中に入る入る。ちくちくしました。
ではまた。
最近全然イルカ来ません。ボランティアが暇です。
雄生
ちょっと写真を一枚だけと思い、ボランティアを休んでいる午前中を利用してアップしてます。
9月、すなわちこっちの春に入ってから突然水がきれいになり始めました。バンバリーはイルカが来るものの、いわゆるきれいな海という感じではないので、はじめはちょっとがっかりでしたが、最近はやっとこんな感じに。気候が穏やかになって砂が舞い上がらないためにだんだんきれいになっていくみたいです。
今度はぼくらの宿での生活を中心に写真をアップしようと思っています。
またできるだけ早めに更新しますので、たまに覗いて下さい。
それでは。
雄生
(マーガレットリバーで)
(ヤランガップの海)
先週日本から友達が遊びに来て、一緒にバンバリーの南に位置するマーガレットリバー&オーガスタに行ってきました。車をレンタルし、2泊3日の楽しい旅行でした。日本にいたときは、車なんて怖くて運転できませんでしたが、今回久しぶりに1時間近く運転しました。1時間運転しても、右折も左折も一つもなく、ひたすら100キロで走り続けるという感じでしたが、良い練習になりました。
旅の途中、海岸からクジラを見つけました。9月頃から、南極海にいるクジラが、繁殖のために、北の暖かい海に移動するそうです。その頃にはバンバリーの辺りでもクジラが見られるかもしれません。
(真ん中のしぶきがクジラの潮吹きのはず!)
さて、イルカやクジラは移動の際、誤って陸に向かって泳いで座礁してしまうことがあります。前回の写真にもあったとおり、ここドルフィンセンターでは、子供達への教育も行なっていますが、座礁したイルカクジラをどうやって救助するかもそのプログラムの一つです。そのとき、座礁したイルカの役を演じるのがボランティアです。昨日、私にもその役が回ってきました。夏になると、ボランティアはウェットスーツを着用し、子供達の手で海に放り込まれるらしいですが、さすがに今の時期にはそこまでしなくても良かったです。あ~よかった。
では、また。
素子
(マーガレットリバー付近の道端には野生のカラーが!)
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ボランティア仲間にこないだニューヨーク出身の女の子が加わりました。現在バンバリーでベビーシッターの仕事をしながらその合間に海にやってきているということです。実は彼女が、ぼくらがこっちに来てから初めて会ったアメリカ人でした。
アメリカ人はあまり旅行をしない、と以前聞いたことがありますが、確かにこれまでアジアなどの国々でアメリカ人に会ったことはほとんどありません。単純にアジア方面は距離があるからなのかもしれませんが、それを差し引いてもアメリカ人旅行者は少ないように思います。
その反面、日本にいてもオーストラリアにいても、アメリカ人ほど話に良く出てくる外国人はいないでしょう。映画を見ていても、ニュースを見ていても、気づくとアメリカ人だった、ということが少なくありません。子供の頃も、外国人=アメリカ人みたいな意識が確かにあった気がします(もちろんそれは当時の日本の状況によるのでしょうが)。
それなのに、というかそれほどアメリカという国の存在が大きいのにもかかわらず、そして今、この田舎町でこれほどいろんな国の人に会っているのにもかかわらず、ほとんどアメリカ人に会わないということがなんだか不思議に思えたのです。
そして、日本で聞く英語はアメリカの発音ばかりの気がしていたのに、アメリカ以外の国でアメリカ人のナマの英語を聞く機会がなんと少ないことか、と改めて感じています。
これまでいろんな国の人とアメリカの話にはなりましたが、アメリカを良くいう人にはまだあっていません。それはもちろんここ一年ぐらいの間にぐっと強まったことなんでしょうが、アメリカ人は旅行しづらいだろうなとよく思います。もともと旅行をあまりしないのだとしたら、ますます海外からは足が遠のいてしまうだろうし、さらに孤立化が進んでしまうだろう気がします。2ヶ月経って初めてアメリカ人と会って、そんなことを感じました。
……オーストラリアやイギリスの英語に慣れてきた今、ニューヨーク出身の彼女の発音は新鮮でありながら、しかしやはり身近でもあるんですよね。これはぼく個人の問題なのか、日本人共通のものなのか、などと考えてしまいます。
なんだかうまくまとめられませんが、とりあえずこの辺で。
ではまた!
雄生
(上の座礁の話を聞いていた小学生の一人。とてもかわいかったので。)
みなさん
久々にちゃんと更新します。
最近は毎日がかなり同じ生活の繰り返しになっていて、さあ、これを書こう!ということが特にあるわけではないのですが、生活になる、というのはこういうことなんだろうと実感してます。旅ではなく生活を、と考えていた自分としては、これからの日々こそが求めていたものなんだと思います。
何はともあれ、毎日はとても楽しくかつ健康的に過ごせています。朝6時半に起きて、8時から海辺でイルカを待ちながらボランティアをして、2時ごろに宿に帰って二時間働いて、飯を作って、いろいろやって、10時半にはもう寝ている、という日々がすでに3週間近くなっています。
ところで大きく話は変わりますが、最近特に強く思うことが一つあります。西洋人はみなすぐ仲良くなっている(宿やボランティアの人たちを見ていると年代を問わずみなすぐに軽口を叩いているようで)のに対して、日本人が(日本人同士)打ち解けるのに時間がかかるのは、日本語の「敬語」のせいなのではないか、ということです。
丁寧な言い回しはあるとはいえ、特に敬語がない英語の場合、誰と話すにしても話し方をほとんど変える必要はないし、名前だけ聞けばいきなりそれで呼び合うことができます。それに対して、日本語の場合は知らない人同士の場合はまずは敬語で話し、ちょっと相手の様子をさぐってから、話し方を少しずつ変えたりしますよね。普通に(敬語を使わずに)話したくても相手の年齢とかがわからないとそうもいかない、みたいな感覚がやはりぼくらは結構あって、そういう作業がどうしても壁を作ってしまうのではないかなって思うんです。
言葉のこのような違いは、文化の違いなど、とても奥が深い話だと思いますが、日本語の敬語の存在が人間関係に大きく影響しているだろうことをここ最近初めて実感しました。宿に特に多いイギリス人たちと飲みにいったりすると「ああ、日本語も敬語なんてなければもっと気楽だろうな」とよく思いますが、しかしその反面、日本語は繊細できめ細かくてやはりいいな、とも思います。
ところで。
ぼくはこっちに来てまだ一つしか記事を完成させていないので、そろそろ次がほしいところです。今、興味を持っているのが捕鯨問題、それからジンバブエのこと。捕鯨は、イルカを愛するこの町の人たちと関連して、また、ジンバブエは、そこから逃げてきた白人のおばさんが今ボランティアの仲間にいるからです。
今、この町で仲良くなった人だけを見ても、ジンバブエ、マレーシア、ポーランドなど、さまざまな場所からそれぞれ異なった事情でこの国にやってきていて、まさにオーストラリアを実感できます。
宿ではネットが使い放題なので、最近は日本のニュースもちょくちょくチェックしてます。甲子園情報がなぜか一番日本の夏を思い出します。でも今年は、夏が夏らしくないようで残念ですね。
それではみなさん、短くも気持ちのよい夏をお過ごし下さい。
雄生
(ボランティアをしているDolphin Discovery Centerでは近くの小学生なども見学・勉強にきます)
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お久しぶりです。
この前、台風が去ったと思ったら、また昨日も夕方から雨が降って、洗濯物がぬれてしまいました。逆に、春から夏にかけてはほとんど雨が降らないということです。去年は半年間雨無しだったそうです。
日本の今年の夏は冷夏のようですね。東京は20度を下回る日もあるとか。ちなみに真冬とはいえ、バンバリーは毎日15度から20度前後なんです。昨日はボランティア仲間のイギリス人は海水浴をしていたくらいです。さすがに寒かったようですが。日本と比べてどちらが夏か分からない気もします。
(ボランティアの人たちと)
今日、日本から友達がこちらに遊びに来ます。とりあえずバンバリーで一泊し、その後レンタカーを借りて、マーガレットリバーというところに一泊の予定で遊びに行きます。西オーストラリアに来たのは今回で3回目ですが、パースとバンバリー以外はほとんど行ったことがないので、楽しみです。
さらに、日本ではほとんど車を運転していなかったので、今回練習もかねて運転してみようかと思っています。こちらは、人や車に気をつけるというよりも、カンガルーやワラビーをひいてしまわないように気をつけろ、と言われました。さすがオーストラリアという気がします。
それではみなさんお元気で。
お盆休み明けで今日から仕事始めの方もいらっしゃると思いますが、頑張ってください。
素子
(バンバリーの町)
長らく更新が止まったままですみません。HPがなぜだかしばらく開かず、ということも重なってしまって。今日はぼくはボランティアを休んで、午前中からいろいろと書き物をしていました。彼女は今、海辺またはボートに乗って、イルカを見ているはずです。
近々、落ち着いて写真とかもアップするので、是非また覗いてみてください。
では取り急ぎ。
雄生
みなさん
3日ほど前、やっと無事に最終目的地であるバンバリーに到着しました。一ヶ月以上の旅行の日々をこれから生活へと変えていこうと思っているところです。バンバリーは、先にも書いたように、野生のイルカが海辺までやってくることで知られる町です。そして早速、到着翌日からイルカに関わるボランティアを二人で始めました。
(ボランティアの人たちと)
イルカが海辺にやってくるのは朝8時から11時ぐらいなので、ぼくらは毎朝7時頃に起きて、8時半には海に行っています。イルカがくるのを待ちながらいくつか簡単な仕事やったり、イルカのことを熟練者たちに教えてもらっている日々です。今は冬ということもあり、旅行者は少ないので、そこに集まっている人は、地元の人が中心で、みながほんとにイルカ好きという感じで、何年もイルカを見ているのにも関わらず、毎朝、さあイルカが来た!となると、喜んで、誰もがイルカのもとに寄っていくのです(触ってはいけないのですが)。イルカがなぜ魅力的なのか、ぼくにはよく分からないと思っていたものの、実際に砂浜のすぐそばまでイルカがやってきてジャンプしたりするのを見たら、ぼくもなぜだかひどく惹きつけられました。5匹ぐらいやってくるのですが、彼らを見ていると確かに飽きないし、うれしくなってきます。不思議なものです。これから半年ほど、こうして毎朝イルカに会いに行くという生活が、自分にとってどんなものになるのかはまだ分かりませんが、とても清々しく爽やかな日々が送れそうな気はしています。
(中央の小さい黒い点がイルカです。全然見えないけど、こんな雰囲気ということで…)
写真ではイルカはつぶれているし、空もきれいではないので、なんだかな、という感じですが、とりあえず雰囲気だけでも伝わればと思います。町自体は、西オーストラリア州第二の都市というのがとても信じられないくらい(しかし事実らしいです)のド田舎ですが、オーストラリアらしいといえば、らしいです。
(これがバンバリーのメインロード。人はいつもあまりいません。)
それでは、近況まで!
みなさんお元気で。今度はきれいイルカの写真ともにHPを更新したいです。
雄生
バンバリーには、6年前に1週間ほど滞在したことがあり、いつかボランティアをしに来たいと思っていたので、今回その願いが叶い、とてもうれしいです。しかも、雄生君までイルカボランティアに興味を持ってくれたので、少し安心しています。もしかしたら、この田舎っぷりにクレームがつくかも…と思っていたので。
今は冬で、海に入って水中でイルカをみることはできないのですが、あと2ヶ月もすればハイシーズンになるそうです。
今は写真の安宿に泊まっているのですが、一日2時間ここで働いて、宿代を無料にしてもらっています。仕事は主に、ベッドメイキングや庭の手入れなどですが、これで宿泊費がなくなるのは、私たちにとって本当にありがたいです。とはいえ、ここにずっといるのは落ち着かないので、現在アパートを探し中です。ビーチから自転車で15分くらいのところに、よい物件をみつけたので、明日下見に行く予定です。そこは、月4万5千円ほどで、2LDKの広さです。オーストラリアが住みやすいといわれているわけが少しわかるような気がします。
それでは、また。お元気で。
素子