June 28, 2009

マイケルの死と、25年前の自分<Kyoto, Japan>

音楽にあまり精通していないぼくですら、マイケルの死には衝撃を受けて、ニュースを見た瞬間に思わずモトコにメールしてしまいました。「みんな朝からその話題でもちきりだよ」との返事で、世間がすでに激しく沸き立っていることを遅まきながら確認。

最近、よく読んでいるTHE JOURNAL というサイト(新聞やテレビが報道しないこと、できないことなどをいろんな人が書いていて、新聞の報道を読みながら読むと、とても面白い)の中にあったマイケルに関する記事を読んでいて改めて、マイケル・ジャクソンは黒人であることを否定しようとしてきた人だったんだなあ、ということを実感しました。

よく考えると、いまのアメリカの著名人でそういう人って珍しいような気がします。オバマが大統領になったことだけに限らず、黒人が表舞台に出ていることはもうすでに誰にとっても当たり前のことになっているし(貧困層で言えばやはり黒人が多いし、差別が根強く残っていることは間違いありませんが)。

でも、昔はそうではなかったんだ、というのが自分の感覚としてはっきりあります。

ぼくは、親の仕事の関係で、26年前から数年アメリカに住んでいたことがありますが、そのとき、なぜかマイケル・ジャクソンがテレビに出てきてたシーンはよく覚えています。多分「スリラー」あたりが大ヒットしていたときなのだけど、その一方で、「彼は黒人なのにこんなに表に出てきてすごい」っていうような見方がされてたような記憶があります(当時英語が分かっていたとは思えませんが、なぜかそのようなイメージが残っています)。

で、当時を思い出すと、NFL(アメリカのアメフトのプロリーグ)でも、チームの中心となるクオーターバックは、必ず白人というのが当たり前の時代でした。ぼくらがアメフトに釘付けだったそのころに初めての黒人クオーターバックが登場したのですが(ヒューストン・オイラーズのウォーレン・ムーンWarren Moon)、そのときはすごい衝撃を受けたことを覚えています。当時小学2年ぐらいだった自分の気持ちをいまあえて正直に書けば、「黒人にクオーターバックができるのだろうか」と考えていたことを覚えています。でも、それは多分、ぼくだけではなく、多くの人が共有していた感覚で、だからこそあれだけ騒がれたのです。

あと、NBAでも白人のラリー・バードが活躍していて、マジック・ジョンソンがそれに並ぶって感じで、どちらかといえば、NBAの「顔」も白人だったような気がします。

もちろん、モハメド・アリとかは当時すでに伝説的な人物だったけれど、何せクオーターバックが黒人であることに驚く時代だったので、黒人が大統領になるなんて想像できなかったわけで、だから、マイケル・ジャクソンが黒人であることを否定して整形をしまくってどんどん白くなっていく、というのも当時の感覚だと理解が出来たような気がします。(そんな単純ではないいろんな理由や契機もあったのかもしれないけれど)

いずれにしても、あれから25年、本当に時代は変わったなと感じます。マイケルの死について読みながら、昔の自分が持っていた感覚を久々に思い出しました。

Posted by ykon at June 28, 2009 1:11 PM | パーマリンク | コメント (2) | トラックバック (0)

June 23, 2009

旅の講座、初回が無事に終了<Kyoto, Japan>

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一昨日の日曜日、京都の洋書店"green e books"での旅の講座の初回を無事に終えました(こちらにもレポートを載せていただきました)。

思っていた以上にたくさんの方に興味を持っていただけて、満席以上の人数に来ていただけたのでとてもうれしかったです。ご参加いただいたみなさま、スタッフのみなさま、どうもありがとうございました!

「旅をどうやって生活にするか、どうやってお金を稼ぎながら持続可能な形で旅を続けていくか」というテーマで、ぼくらの5年半の経験をもとに、まずは旅の全貌についてお話しました。正直なところ、旅の話って興味のある人とない人ですごく分かれるし、また興味のある内容も、人によってかなり違うので、来ていただいたみなさんに満足してもらえるような2時間にできるかどうか、結構はじめは不安でした。初めてだったということもあって。

でもやはり今回は、旅に興味のある人たちが集まってくださったので、みなさんストライクゾーンが広いというか、いろんなテーマのとりとめのない内容のあらゆる話を、笑いを交えながらずっと聴いていてくださったので、ほっとしましたし、とてもうれしかったです。

また、講座終了後にも、複数の方といろんなお話ができ、自分にとってもとても貴重な出会いの場となりました。ライターはじめいろんな仕事の方や、この先の進路を考える大学生や高校生にも参加していただいて、いろんなお話を伺えて、刺激になりました。

参加していただいた方たちと話していて、やっぱり旅っていいエネルギーを生み出すものだなあ、とつくづく思いました。明るく建設的な自由奔放さ、みたいな空気に満ちていたというか。。。

とりあえず一回終えてみて、次からのイメージもぐっと具体的になりましたし、ありがたいことに次回への参加を早くも決めてくださった方もいらっしゃったので、次はさらにリラックスした気分で臨めるのではないか、と思っています。次回(7月19日)は、「旅をしながら、働く、学び、スキルをつける」ということについて、より具体的に話をさせていただく予定です。また、たくさんの方にご参加いただけるとうれしいです!

ちなみに来月は大阪の「扇町クリエイティブカレッジ」でも、今回と同様のテーマで講座をやらせていただきます(7月31日)。

ご参加いただいた方、本当にどうもありがとうございました!
今回の感想、次回への要望、その他なんでも、何かありましたらお気軽にご連絡いただければうれしいです(ここへのコメントでも、メールででも)!

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Posted by ykon at June 23, 2009 9:11 AM | パーマリンク | コメント (2) | トラックバック (0)

June 17, 2009

京都は確かにカフェがいい<Kyoto, Japan>

京都はいいカフェが多いと聞いていたけれど、実際、カフェ文化がとてもいい感じに発達していて、カフェ好きの自分はかなり楽しんでいます。誰かと会うときに、新たなカフェを開拓するのがいまは結構楽しみの一つだし、気に入ったカフェに何度もいって、店員さんと知り合いになっていくのもまた楽しいです。なんか、だんだん居場所が増えるっていう感じがして。

あと、京都のカフェはどこも漫画や本がインテリア的にずらりと並んでいるのが面白い。東京では、こんなにどこでも本がってことはなかったような(って、ここ5年以上は東京でカフェの開拓なんてしたことないけれど)。京都のカフェの特徴なのかもしれません。

京都に来ることがある人のために、参考まで最近のお勧めカフェを。

<Cafe Kocsi(カフェ コチ)>
姉小路×富小路をちょっと東に入った白いビルの2階。落ち着いた雰囲気に本いっぱい。パンがいろいろあって、ちょっとコーヒーと一緒につまむのに最適な感じ。アーモンドクリームが、軽くこんがりと焼きあがったふわふわのパンが170円でした、確か。かなりぼく好み。

最初友だちに連れて行ったもらったのだけど、混んでて入れず。で、こないだ一人で再訪問。6人がけのテーブルと、カウンターの一人席とが空いていて「どちらでもいいですよ」って言われるので、「え、この6人がけでもいいんですか?」と聞いたら「はい、どうぞ」。で、遠慮なく6人がけに座ってみたら、次々に2人やら3人やらのグループが入ってきて、でも、ぼくが6人がけに座ってしまったために、「すみません、いまいっぱいで・・・」ということに。ちょっと申し訳ないなと思って、「合い席してもらってもいいですよ」と店員に一声かけたものの、「いえいえ、どうぞごゆっくり」と、さわやかな笑顔。逆に気をつかってしまったけれど、でも店員さんの雰囲気も含めてなんか全部が落ち着いていて、空間としてとてもゆっくりできる魅力な場所でした。高評価。

<ことばのはおと>
http://www.kotobanohaoto.net/
下長者×油小路を下がった西側。

うちから歩いて10分ぐらいのご近所にある町屋カフェ。もともと、カウチサーフィンであった韓国人の女性に、ここに行きたいと言われて一緒に行って以来とてもいい雰囲気だったのに、ちょくちょく行くように。築150年の町屋をとてもきれいに装飾していて、京都っぽさ抜群で、しかも居心地抜群。自分のセミナーのフライヤーをおいてもらったことをきっかけに、経営者ご夫婦とお話して、とても素敵な人たちで、旅好きで話もあいそうで、またゆっくり話したいなと思ったり。こういう家に住みたいなともちょっと思ったものの、冬は隙間風が厳しいようで、夏もまた暑いようで、住むとなるとかなり覚悟がいるのかも。。しかし、京都の築150年とかの家って、もしかすると、その昔この前を勝海舟や坂本竜馬とかが通っていたかもしれないわけで、そう思って眺めると急に歴史も身近になったり。。。


ほかにもいろいろあるのだけれど、書くの疲れてしまったので、とりあえず今回は、いまとくにお気に入りのこの二箇所のみで。でも、あと二つだけ、簡単に。

<かもがわカフェ>(荒神口×河原町を東に入って、一本目を南ちょっといったところ。コーヒーがうまい。天井が高くて気持ちいい)
<さらさ Pausa>(三条×麩屋町上る、の左手。いつもにぎわっていて、人気のカフェ。自分よりちょっと若い世代の勢力が強そうな按配)

元田中方面が未開拓なので、今度そっちも行ってみたいところ。

カフェ文化は間違いなく京都の住み心地のよさの一つだと思います。あと、道の交差点で場所を言うのにもすっかり慣れ、やはり道には名前があった方がいいなと実感。中国も交差点で場所を言う文化でした。

・・・と、初めてガイドみたいなことを書いてしまいました。

Posted by ykon at June 17, 2009 9:39 PM | パーマリンク | コメント (2) | トラックバック (0)

June 10, 2009

星空は、「異なる時間」の集合体<Kyoto, Japan>

六本木の国立新美術館でキュレーターをやってる友達から、こんな展覧会のお知らせをもらいました。

「野村仁 変化する相―時・場・身体」
http://www.nact.jp/exhibition_special/2009/03/nomura.html

野村仁さんは、宇宙や天体にインスピレーションを受け、そしてそれを題材とした作品を制作している現代美術家とのこと。概要を読んで特に共感したのは、

「いま地球に届いている銀河の光が実は化石になった植物が生きていた時代に生まれたものであることの不思議さなどに魅了された」

というところ。ぼくも、じつはほとんど似たような点から宇宙に興味が向かったことがありました。たとえば、いま見ている月は1秒前の姿なのに対して、太陽は8分前の姿。つまり、かりに太陽が爆発しても、それが分かるのは8分後ということ。一光年の星だったら、今見える様子は1年前の姿。

と考えると、夜空に見えている無数の星というのは、みな時間が違うわけで、それを中学時代に知ったとき、震えるような感動を覚えた記憶があります。見える時間が違うってどういうこと?と一瞬混乱しそうになったけど、考えるまでもなく現実に夜見えているのが、その答えなんだって思うと、急に宇宙が身近に感じられるようになったような記憶が・・・。その辺から生まれた、宇宙飛行士という夢は、結局夢のままで終わってしまいましたが、ちょっとしたきっかけで思い出すと、いまでもけっこう興奮します。

満天の星空といえば、オーストラリアの何もない高速道路の途中、ギリシャのアモルゴス島、モンゴルの草原、で見たのが非常に印象的でした。

と、野村仁さんの展覧会の説明を読んだだけで、勝手に想像が膨らんでいろんなことを考えてしまいました。最近、東京に行く機会がなくて自分では行けてないのだけど、この展覧会に興味のある方もいるかなと思って、紹介でした。

IMG_5115.jpg
(2008年3月26日。ギリシャ・アモルゴス島で、夜レンタカーで人気のない島の高台まで上がり、シャッターを長く開いて満天の星を撮ろうと思ったものの、なんだかよく分からない写真に)

Posted by ykon at June 10, 2009 12:09 AM | パーマリンク | コメント (0) | トラックバック (0)

June 2, 2009

今日の京都新聞夕刊<Kyoto, Japan>

京都新聞の今日の夕刊に、「カウチサーフィン」について記事が載ります。

ぼくが企画を持っていって面白がってもらえたものの、そこだけ外部のライターが書くわけにはいかないということで、記者の方に取材をしてもらい記事にしてもらいました。カウチサーフィンが少しでも京都で広がるきっかけになれば、と思ってます。ちなみに、記事にはぼくも登場するようです。どんな記事になっているのか楽しみです。

京都新聞読者の方は、よかったらご覧ください。

(以下、あとから追加)

一面に大きく載せてもらえてました。効果が楽しみなところ。ネットでも見ることができます。
カウチサーフィン 世界の旅結ぶ ネット窓口、京でも広がり


Posted by ykon at June 2, 2009 11:54 AM | パーマリンク | コメント (3) | トラックバック (0)