六本木の国立新美術館でキュレーターをやってる友達から、こんな展覧会のお知らせをもらいました。
「野村仁 変化する相―時・場・身体」
http://www.nact.jp/exhibition_special/2009/03/nomura.html
野村仁さんは、宇宙や天体にインスピレーションを受け、そしてそれを題材とした作品を制作している現代美術家とのこと。概要を読んで特に共感したのは、
「いま地球に届いている銀河の光が実は化石になった植物が生きていた時代に生まれたものであることの不思議さなどに魅了された」
というところ。ぼくも、じつはほとんど似たような点から宇宙に興味が向かったことがありました。たとえば、いま見ている月は1秒前の姿なのに対して、太陽は8分前の姿。つまり、かりに太陽が爆発しても、それが分かるのは8分後ということ。一光年の星だったら、今見える様子は1年前の姿。
と考えると、夜空に見えている無数の星というのは、みな時間が違うわけで、それを中学時代に知ったとき、震えるような感動を覚えた記憶があります。見える時間が違うってどういうこと?と一瞬混乱しそうになったけど、考えるまでもなく現実に夜見えているのが、その答えなんだって思うと、急に宇宙が身近に感じられるようになったような記憶が・・・。その辺から生まれた、宇宙飛行士という夢は、結局夢のままで終わってしまいましたが、ちょっとしたきっかけで思い出すと、いまでもけっこう興奮します。
満天の星空といえば、オーストラリアの何もない高速道路の途中、ギリシャのアモルゴス島、モンゴルの草原、で見たのが非常に印象的でした。
と、野村仁さんの展覧会の説明を読んだだけで、勝手に想像が膨らんでいろんなことを考えてしまいました。最近、東京に行く機会がなくて自分では行けてないのだけど、この展覧会に興味のある方もいるかなと思って、紹介でした。
(2008年3月26日。ギリシャ・アモルゴス島で、夜レンタカーで人気のない島の高台まで上がり、シャッターを長く開いて満天の星を撮ろうと思ったものの、なんだかよく分からない写真に)