音楽にあまり精通していないぼくですら、マイケルの死には衝撃を受けて、ニュースを見た瞬間に思わずモトコにメールしてしまいました。「みんな朝からその話題でもちきりだよ」との返事で、世間がすでに激しく沸き立っていることを遅まきながら確認。
最近、よく読んでいるTHE JOURNAL というサイト(新聞やテレビが報道しないこと、できないことなどをいろんな人が書いていて、新聞の報道を読みながら読むと、とても面白い)の中にあったマイケルに関する記事を読んでいて改めて、マイケル・ジャクソンは黒人であることを否定しようとしてきた人だったんだなあ、ということを実感しました。
よく考えると、いまのアメリカの著名人でそういう人って珍しいような気がします。オバマが大統領になったことだけに限らず、黒人が表舞台に出ていることはもうすでに誰にとっても当たり前のことになっているし(貧困層で言えばやはり黒人が多いし、差別が根強く残っていることは間違いありませんが)。
でも、昔はそうではなかったんだ、というのが自分の感覚としてはっきりあります。
ぼくは、親の仕事の関係で、26年前から数年アメリカに住んでいたことがありますが、そのとき、なぜかマイケル・ジャクソンがテレビに出てきてたシーンはよく覚えています。多分「スリラー」あたりが大ヒットしていたときなのだけど、その一方で、「彼は黒人なのにこんなに表に出てきてすごい」っていうような見方がされてたような記憶があります(当時英語が分かっていたとは思えませんが、なぜかそのようなイメージが残っています)。
で、当時を思い出すと、NFL(アメリカのアメフトのプロリーグ)でも、チームの中心となるクオーターバックは、必ず白人というのが当たり前の時代でした。ぼくらがアメフトに釘付けだったそのころに初めての黒人クオーターバックが登場したのですが(ヒューストン・オイラーズのウォーレン・ムーンWarren Moon)、そのときはすごい衝撃を受けたことを覚えています。当時小学2年ぐらいだった自分の気持ちをいまあえて正直に書けば、「黒人にクオーターバックができるのだろうか」と考えていたことを覚えています。でも、それは多分、ぼくだけではなく、多くの人が共有していた感覚で、だからこそあれだけ騒がれたのです。
あと、NBAでも白人のラリー・バードが活躍していて、マジック・ジョンソンがそれに並ぶって感じで、どちらかといえば、NBAの「顔」も白人だったような気がします。
もちろん、モハメド・アリとかは当時すでに伝説的な人物だったけれど、何せクオーターバックが黒人であることに驚く時代だったので、黒人が大統領になるなんて想像できなかったわけで、だから、マイケル・ジャクソンが黒人であることを否定して整形をしまくってどんどん白くなっていく、というのも当時の感覚だと理解が出来たような気がします。(そんな単純ではないいろんな理由や契機もあったのかもしれないけれど)
いずれにしても、あれから25年、本当に時代は変わったなと感じます。マイケルの死について読みながら、昔の自分が持っていた感覚を久々に思い出しました。
マイケル・ジャクソンは白人に憧れていたのかもしれませんが、白人になありたくて肌の色を白くしたわけではありません。
尋常性白斑症という病気です。
リンク先の記事読みましたが、氏にはもう少し調べてから書いて頂きたかったですね。
Posted by: yamanote at July 16, 2009 8:27 PM>yamanoteさん
コメントありがとうございました。
ご指摘、ありがとうございます。
整形を重ねていることと肌の色の変化を一緒くたに考えてしまい、不勉強なままの記事になってしまったと思っています。以後、気をつけます。
今後ともよろしくお願い致します。