May 30, 2009

重版!<Kyoto, Japan>

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(2004年4月14日。最終目的地ダーウィンに着く直前。確かここはカカドゥ国立公園。四国と同じくらいの大きさだったはずで、公園の入り口からVisitor Centerまで80キロ!という驚きのサイズ。)

こないだ紹介した『深海の生きもの衝撃ファイル』、いったん発売になると、ちゃんと売れてるのかなとなかなか気になるもので、Amazonの順位をちょくちょくチェックしたりしていました。それを見て、それなりに健闘しているのかな、とか、ああ、もうこのまま直滑降かな、とか、いろいろと考えてしまいます。

いっぽう、京都の大きな本屋では半平積み状態で目立つようにおいてくれていたので、結構売れてるのかな、と前向きな気分になったり、また、編プロの人もなかなかいい売れ行きらしいよと言っていたりして、その動向を楽しみにしていたのですが、

なんと昨日、早くも重版がかかったとの連絡をもらいました!

まだ発売から3週間も経っていないので、この展開にはびっくりしました。どうも結構いろんな人に面白がってもらえているようです。買ってくださった方、どうもありがとうございます!いやあ、ほんとに深海魚好きな人って多いんですね~。

しかし、本は雑誌と違って売れ行きがすぐ分かるのが面白いです。次の書籍に向けてもなかなか気合が入ります。

と、半分宣伝になってしまいましたが、報告でした。

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(2004年4月29日。ぼくらのバンを買ってくれたイギリス人カップル。ここでバンとはお別れ!ぼくの旅もついにオーストラリアから東南アジアへ)

Posted by ykon at May 30, 2009 12:50 PM | パーマリンク | コメント (4) | トラックバック (0)

May 25, 2009

カウチサーフィン再開<Kyoto, Japan>

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(2004年4月24日。オーストラリア大陸縦断を終え、北端の都市ダーウィンでバンを売るために悪戦苦闘中)

いまとりあえず、まとまった量の原稿を出し終え、ほっと一息。これも書籍(上の写真とは関係ないけれど、これはたまたまダーウィンの本。こちらは、人の方のダーウィン)。

ちなみに、前回の深海魚の本は、売れているのかどうかはよく分からないものの、とりあえずたまにネットで調べるとブログや掲示板でいろいろと意見を書いてくれている人がいて興味深いです。買うべくして買ってくださった人や、意外な展開で手にしてくださった人など、あの本にもいろんな出会いが生じているようで、そういうのを知ると、やっぱりうれしいです。

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(2004年4月13日。ダーウィンに着く前日だったかな?夜、売る準備のための広告作り。900ドルで買ったバンを無謀にも2800ドルで売ろうと試みました)
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(4月16日。ボロボロのバンを少しでもよく見せるために、ダーウィンに着いてから塗料専門の店にいってこのおんなじ緑色の塗料をゲットし、スプレー中。しかし、この凹みやガラスのヒビはどうにもならず)

ところで、最近再び「カウチサーフィン」を通じて、いろんな国の旅行者とよく会うようになりました。

カウチサーフィンというのは、ぼくらがヨーロッパにいたころにちょくちょく使っていた、旅人同士お互いに無料で泊めあうというネット上のコミュニティ。これがいま、世界で毎週1万人以上の勢いでメンバーが増えていて、すでに100万人を超えて、すごいことになっています。

日本に帰ってきてからはしばらく忘れていたものの、先月から再びアクティブ化しました。とはいえ、ああだこうだでまだ人を泊めることはしてなく、その代わりに「一緒にお茶かご飯でも」という表示にしているのですが、それでもすごい連絡が来るので驚いています。

4月には韓国人の女性に会い、5月に入ってからはハンガリー人、オランダ人、ルクセンブルグ人の3カップルに会いました。誰と会っても、いつもとっても楽しいです。たいてい、カフェで食事して、あとは一緒にどこかを歩き回ったり。とくに、こうしてわざわざ会いたいといってくる人は日本の文化などに興味のある人が多いから、いろいろと話題も尽きなかったりして。

また、カウチサーフィンで人に会っていると、自分まで旅気分を味わえるのがうれしいです。会うたびに、自分たちの旅時代を思い出せるので、しばらくはこうして人に会っているだけで満足できそうな気がしてます。

ちなみに、東京にいる友だち夫婦は、5ヶ月前にカウチサーフィンを始めて、「泊まっていいよ」という表示を出したら、なんと5ヶ月で800件ほどの連絡があったというからびっくりでした。

そんなわけでとにかく需要は多いしとても楽しいので、たまに旅行者と交流したい人には、本当に素晴らしいシステムです。

カウチサーフィンは、TIMEやBBCなどといった欧米の大手メディアには出ているものの、日本のメディアでは取り上げられていないため、なんとかもっと紹介したいなと思っています。つい最近、自分がよく書いている雑誌にも記事を書かせてもらい、今度は京都の新聞でも取り上げてもらうことになりました。京都でカウチサーフィンがもっと広がったら、旅行者と京都の関係ももっと変わるんじゃないかな?と期待してます。

ちなみに、いまこれを書いていたら、結構前に書いた書評の掲載の連絡が来ました。
『最後の冒険家』石川直樹。これ、ホントに面白かったです。
冒険、旅系に興味があれば、是非お勧めです。
書評はここ

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(4月29日。ダーウィンに着いてから2週間かかったものの、バンが無事に売れ、この日、新しいオーナーとなるイギリス人カップルに引き渡すことに。1ヶ月半、7000キロの旅で、このバンにはとても愛着が沸き、別れるとなると結構寂しいものがありました。その後このバンは再び、はるかメルボルンを目指して南下を開始したようですが、さて、どうなったことか。。。結局販売価格は1500ドル。予定の半額ぐらいだったけれど、買値の1.5倍以上!)

Posted by ykon at May 25, 2009 10:43 AM | パーマリンク | コメント (5) | トラックバック (0)

May 12, 2009

本が発売<Kyoto, Japan>

とはいっても、もちろんいま取り組んでる自分の旅関係の本ではないのですが、1月から2月にかけて集中的に取り組んでいた『深海の生きもの衝撃ファイル』(宝島社)が昨日発売になりました。

全然自分の専門分野ではないものの、とりあえず理系だったということで依頼を受け、しばらく深海魚のことばかり考えながら過ごして書き上げました。結局、理系というのはほとんど関係なかった気もします(笑)。ま、基本的には軽いノリのそこそこギャグありの本です。あ、とはいってももちろん内容自体は専門家のチェックを受けていて、ちゃんとしてますよ~、念のため。

こんな本です。↓

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(『深海の生きもの衝撃ファイル』  宝島社  クリエイティブ・スイート編著)

コンビニなどにおいてありそうなペーパーバックで、いかにもそれっぽいおどろおどろしい風貌です。(ちなみに、まえがき以外は全てひとりで書いたものの、ぼくが著者として表に出ている本ではありません。あくまでライターとして後ろにさりげなく出ている程度です。)

自分は正直なところコンビニでこういう系の書籍を買ったり読んだりということはなく、コンビニ本事情は全然知らなかったので、まさか自分が一冊書くことになるとは思っても見ませんでした。が、コンビニ本はじつは結構売れるらしいんです。でも、買ってる層が誰なのかとかそういうことは出版社側もあまり把握してないらしく、「なんだかよく分からないけど、案外売れる」というジャンルらしいです。

自分としても、ふらっとコンビニに入っていきなり深海魚について知りたくなる人ってどんな人なのかな、って思いながら書いていましたが(笑)、そういう人が案外いるという想定のもとでこの本は完成したということです。ま、逆にいえば、この本が、そういう人を生み出せるかどうかが勝負なのでしょう。

この本は半分はイラストで、その衝撃イラストの方がメインなんですが、いずれにしても自分にとっては本を丸々一冊書く、という作業は初めてだったので、いろいろと勉強になりました。大体、分量的な感覚も分かったし、本ができる行程も少し実感できたし。この仕事をしたことで、自分のこれから書く本へのモチベーションも具体化した気がします。

この本、深海魚に興味のある人にもない人にも、それなりに楽しめる内容だと思うので、見かけたら手にとって見てもらえるとうれしいです~。よく考えたら、本屋にも普通においてありそうな気がしてきました。

深海の生きものって、ホントに驚くべきやつばかりです。また、しらべているうちに、こういう話が好きな人っては結構多いんだな、とも感じました。マニアの層が結構厚そうなジャンルだな、と。

ちなみに、いまはまた別のペーパーバックもやっています。今度は数人のライターで手分けして、ダーウィンの進化論について書いてます。今年は『種の起源』発表150年、ダーウィン生誕200年、ということでダーウィンが盛り上がるはずだ!ということで出た企画のようですが、いまのところ全く盛り上がっている様子はないですね(笑)。でも、本は着実に出来上がりつつあります。

Posted by ykon at May 12, 2009 12:24 PM | パーマリンク | コメント (7) | トラックバック (0)

May 4, 2009

ぷらっとこだまで<Kyoto, Japan>

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(2004年3月22日。オーストラリア大陸西部をこの緑のバンで北上中。こんな道を1ヶ月半で7000キロほど走行)

先日東京に行き、3日間で出来る限りの営業活動をしてきました。

もともとは、いま関西で最もお世話になっている編集者の方(この方と出会えたおかげで関西人脈がかなり広がり、大感謝です)の紹介で東京の出版系の会合に誘っていただき、その上、魅力的な出版社にも紹介してもらえることになったので、東京に行くことに。それにあわせて、ほかの仕事も凝縮させて、出発。

片道3000円浮かすために「ぷらっとこだま」(東京―京都9800円飲み物つき)で、3時間半かけて東京へ(1時間半ほど長いとはいえ、3000円浮くのはなかなかナイス~)。仕事の約束までちょっと時間があったので、渋谷でNHKに勤める友人に「いまから1時間ぐらいお茶しないか?」と電話すると、すぐに出てきてくれてFreshness burgerで近況アップデート。平日の昼間、仕事中にも関わらずいきなり電話してちょっとお茶できる友だちってのは、いまとなると非常にうれしい存在。そのあと渋谷でお世話になっている編集者と会ったあとに、自由が丘に行って、上記の編集者から紹介してもらったミシマ社へ。ここはいまかなり注目されている新しい出版社で、人も雰囲気も、いわゆる出版業界らしからぬ新しい魅力満載。学生の下宿だったらしい古い家屋が会社で、畳の部屋にちゃぶ台があってそこで会議をしているらしく、そういうほのぼのしたムードが充満した雰囲気で、好感度大。非常に一緒に仕事をさせてもらいたいと思わせてくれる会社でした。

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(キャンプサイトに泊まるとき。バンの天井を上げると、中で立てるようになり、通気性もアップ。それでもエアコンとかないからむちゃくちゃ暑いのだけれど)

そのあとは、また渋谷に戻って大学時代の友人ら&友人の編集者と飲みに。割引券があった「東方見聞録」に行ったものの、途中でその雑居ビルの非常ベルが故障したのかいたずらか、「リリりりりりりりりりりりりりりりりーーー」と15分ぐらいなりっぱなしになり、うるさくて会話もしづらい環境に。穏やかだが多少切れやすいという評価も得ている友人が、「これ止まらないだったら、帰るぞ!」と、マニュアルくんっぽい店員にすごむが、あまり効果なし。その突然ベルは止まり、友人の怒りも遅れて停止。「これを理由に安くしてもらおうかー」などとぼくももくろんでみたものの、結局止まってしまったら、喉元過ぎればということで、ただ、だらだらと飲んで、その日は終了。

と、充実した初日を送った翌日も、朝、昼と編集者に会い、そのあと父親の勤める会社をちょっと覗きに寄ってから、夜は長年お世話になっていた方にご挨拶に、そしてそのまま豪華な社屋でバーべキューを頬張る優雅な夜に。

さらに翌日は、朝、近くに住む友人夫婦と地元デニーズでブランチをしてから、ミシマ社のイベントに参加したあと、上記の出版系の会合へ。そこでまた多くの編集者や同業者と知り合わせてもらったあとに、ちょっと予定を変更して、また朝会った友人夫婦と成城で夕食。これまた朝と同じデニーズへ。「この辺、デニーズ以外ないんだよねー」などと3人ともに言い訳風なことを言いながらも、「結構デニーズうめーよな」などと何気に好きだったりすることを相互告白。ちなみにこの夫婦は、相当の常連。

そして翌日は、家で過ごして妹&甥にもあって、午後、京都へ――。という、自分にしてはなかなか密度の濃い東京滞在でした。今回、本出版に向けて複数の出版社でいよいよ話が動き出し、気合も入ってきました。今年中になんとか2冊メドを立てるのが目標です。

ほんとは違うことを書くための導入として、今回の東京のことを軽く書こうと思ったら、長くなってしまったので、本題は次回に。ちなみに、本題というのは、この5年半の旅生活の資金について。5年半もそんな生活する資金はどうしていたの?という結構よく聞かれるのですが、それについてある程度書いておきたいなと思って。特にモトコについては、ぼくがライター業でモトコの分まで稼いでいたと思っている人も結構いるみたいなので(じつはほぼ完全別会計だったんですが)、その辺をちゃんと書いておこうかなと。

ちなみに、この5年半の体験を元に、お金を稼ぎながら旅をし続ける「持続可能な旅」というようなテーマで、京都、大阪で来月あたりから旅関係の講座、セミナーをやることになりました。もし関西におられる方で興味のある方がいらっしゃれば、是非!

○京都の洋書店"Green e books"でのセミナー↓
http://seminar.greenebooks.net/?eid=958733
この書店は、現在京都で唯一の洋書専門店。店長を中心にさまざまなセミナーも行っていたりと、独自の面白書店文化を構築中の店。

○大阪「扇町クリエイティブカレッジ」での講座↓
http://www.talkin-about.com/occ/
いろんな分野の人、20人がそれぞれの講座を展開。

どうぞよろしくおねがいします~。

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(荷物はこんな感じで満載。写真の右が後方。右上段がベッド。その下が荷物置き場。ガソリンの予備タンク、調理用のガスボンベ、アイスボックス、食器、本、服、など全財産がここに。途中で、中にネズミが紛れ込み、食料を食われたりと面倒な展開に)

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(食事はこんな感じで。テーブルやイスは友だちにもらったりしたもの。テーブルの下にあるのが調理用のガスボンベ)

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(車内後方のベッド。とにかく暑い......カーテンなどは自作)

Posted by ykon at May 4, 2009 11:53 PM | パーマリンク | コメント (2) | トラックバック (0)