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- April 2004 Archives -

at インド レー (Leh) on 16/Sep/1999

Posted by snotch at April 8, 2004 12:41 AM

ラダック唯一の街、レー(Leh)に到着。バス停から急な坂を上って街の中心へ向かうが、空気が薄くて体が一杯イッパイ。バックパックを背負ってフラフラしていると、道の脇で思わずこけてしまいそうになる。しばらく前に、太陽は西の岩山の向こうに沈んでしまったが、後光が差すようにして空がとんでもない光を発している。自分の想像が遠く及ばない所に来てしまったようで、うつろでボヤけた頭ながらワクワクする。

at インド レー (Leh) on 17/Sep/1999

Posted by snotch at April 14, 2004 1:33 AM

インダス河渓谷の北側に広がる、ごくなだらかな斜面に張り付くようにして、レーの街はある。標高約3,500m程度であるから、富士山の山頂より少し低い。かつては、中央アジアやカシミールと中国との交通の要衝として栄えた。街の北に見えるのは、ラサのポタラ宮のモデルになったといわれるレー王宮。早朝、禿山の合間から陽が射しはじめると、まず、ポプラの緑が鮮やかにうかびあがり、次いで王宮が輝きはじめる。

at インド レー (Leh) on 17/Sep/1999

Posted by snotch at April 19, 2004 11:47 PM

王宮の足元に広がる迷路のような旧市街を通り抜け、岩山を登って王宮の入り口へ。入り口には一応鍵がこしらえてあるが、内部は廃墟になっていて、時折鼻を衝くにおいがする。しばらく薄暗い内部の階段を登ってゆくと、視界の開けたテラス階に到達し、この世のものとは思えない眩しい世界が目の前に広がる。王宮から周囲を眺めると、レーの街が荒涼とした岩山に囲まれた小さな平野に広がっているのが良くわかる。灰汁色の岩山に、紺色の空、ポプラの緑、収穫の終わった麦畑が眩しく映える。

at インド レー (Leh) on 18/Sep/1999

Posted by snotch at April 24, 2004 10:36 AM

王宮から数百メートル見上げた位置に、ツェモゴンパという小さなゴンパが建っている。この岩山自体をツェモと呼ぶらしい。王宮からさらに急な斜面を登るのがまた一仕事で、平地ならなんでもない坂の途中で、何度も息苦しくなって立ち止まりながら、二十分ほどで到着する。時間が悪かったのかもしれないが、ゴンパには鍵がかかっていて中には入れないようだ。
双子のような山頂が2つ並んでいて、そのうちの一つの頂にツェモゴンパがある。そして、もう一方の山頂からゴンパに向かって、三本のロープにつながれたタルチョが弧を描いて伸びている。海も空もそうであるように、真っ青という色は吸い込まれそうになる色を差すのだなと思う。昔の人は、空に吸い込まれてしまわないように、一生懸命タルチョを空一杯にはためかせたのかもしれないと、勝手な妄想。

at インド レー (Leh) on 18/Sep/1999

Posted by snotch at April 28, 2004 11:17 PM

レーで世話になっているのは、Ti Sei Guest Houseというラダック人家族が経営する宿。キャベツや大根が育つ中庭を挟んで、家族の住む棟と宿棟が建っている。チベット民家をそのまま宿として転用しているので、暖房やホットシャワーはないけれど、ここでしか体験できない気持ちの良い空間だ。折角だから,窓の外が南西向きに大きくひらけた,景色の良い2階の部屋をあてがってもらう.
チベットの民家には花が良く似合う。近くに寄るとざらざらとしたテクスチャをもつ真っ白な外壁が、眩しく輝いて存在感を放っている。茫漠たる大地と群青の空を背景に、チベット民家と花だけが目に眩しく映る。