March 19, 2008

連日の移動でアテネへ!<Athens, Greece>

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(テッサロニキ(アテネではなく)のアリストテレス像。こういうのをみると、ギリシャ!って気分になります)

イスタンブールで更新してからまだ6日ですが、今日(19日)すでにアテネに着きました!

14日に従弟がイスタンブールに到着して、15日はイスタンブールを見学して、16日からは怒涛の移動の日々でした。21日に従弟がアテネから日本に飛ぶため、19日にはアテネに着いておきたかったので。車を乗り継ぎ、船にも乗って、田舎の村か島でも見てまわりながら、もっとすんなりいけるかと思っていたのですが、なかなかうまくいかず(車も乗せてもらえず、船も日程が合わず)、結局ギリシャに入ってからは電車とバスを次々乗り換えてひたすら南進、という数日になってしまいました。

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(イスタンブールのオールドタウン)
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(イスタンブールのニュータウンの目抜き通り)
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(イスタンブール。ボスポラス海峡を渡るフェリーから見たヨーロッパ側。写真ではあまり伝わりませんが、本当に雰囲気のあるいい街でした。好きな首都ランク1位かも?)

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(従弟と食べたオリーブオイルのトルコ料理。少量ずつすきなものを取って、パンと一緒に食べる。ケバブとは違ってさっぱりしていて、なかなか美味)

16日はイスタンブールからトルコ側の国境の町エディルネ(Edirne)まで行き、一泊。イスタンブールからエディルネまでの250キロほどは、順調にトラックや乗用車を乗り継ぐことに成功し、相変わらずのトルコ人の親切さを堪能しながらの移動になりました。

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(イスタンブールからエディルネまで乗せてくれたトラックの運転手と、分かり際に。これまた陽気で気さくな人物。左は従弟)
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(国境を越えてギリシャ側に入ってすぐのところ。両国側とも公園にようなのどかな国境でした)

17日、ギリシャへと歩いて国境を越え、ここからも同じようにトラックで……と思っていたのですが、これが予想外に大難航。大きな幹線道路までテクテク歩いて、ここぞというところで1時間以上待ったのですが、全く誰も停まってくれず。その代わりに警察が2度も「なにやってんだ?」って感じで現れて、「バス停に行きなさい」とたしなめられる始末。しかも2度目なんて、2台のパトカーがぼくらを見つけると寄ってきて、尋問したあとまたもとの方向に戻っていったので、おそらく誰かから「変な連中がいるから、見に行ってくれ」と通報でももらってやってきたような……。そんな展開と、強風に疲労困憊させられ、あきらめようということになりました。

それからはバスに乗って、アレクサンドロポリ(Alexandroupoli)というギリシャっぽい名前の街まで行ってまた一泊。3人とも激しく疲労していたものの、宿を探しているとき、笑える中国人に遭遇。ギリシャで2年ほど商売をやっているらしい男性で「宿探しにつきあってやる」ってことになって、ギリシャ語が話せる彼がぼくらの代わりに交渉してくれたのですが、なぜか気づいたら4人で泊まるための交渉を開始。「4人2部屋で60ユーロだ、これ以上安いところはないよ。ぼくも一緒だ」と。「おいおい、なんであんたまで入ってるんだ?」とぼくら。3分前にばったり出会った中国人と従弟がいきなり二人で泊まるっていう展開もありえないので、別のホテルの3人部屋に泊まりましたが、あの中国的な強引な勢いが久々に懐かしく面白かったです。

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(電車の車窓から見たギリシャの田舎の風景。白い家が続いて、ギリシャはイメージどおりの世界でした)

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(テッサロニキは海沿いの都市。この先につながるのがエーゲ海。)

翌日さらに、テッサロニキ(Thessaloniki)という街まで電車で6時間ほど移動したのですが、そこには中国人街らしきものがあり、中国人がやたらといて、夜久々に中華を食べて、「やっぱり中華はうまい!」と3人で軽く感激しました。中国語も久々でかなり衰えを感じましたが、中国人はギリシャ人に比べたらやはりぼくらには身近な存在。グルジアの田舎町にも中国人が店を開いていたけれど、どこの住人にでもなってしまえる彼らのタフさはすごいです。しかも、全くギリシャっぽくならず、中国の雰囲気をそのまま移植してしまっているのが驚異的。中華料理屋は看板も何も出ていないビルの二階にあり、上がっていくと、そこは完全に中国の安食堂の世界……。自分たちがギリシャにいることをすっかり忘れてしまう1時間ほどのディナーでした。

テッサロニキから船に乗ってアテネへと思っていたものの、時間的に全く無理で(というのは19日までにアテネに着かないといけなかったため)、結局18日の深夜発の夜行バスでアテネへ。そして今日の朝到着。いまは、カウチサーフィンで見つけた25歳の女性の家に泊めてもらっています。若い女性二人で住んでる大きな家で、二人ともとても親切なギリシア人。そういえば、イスタンブールで後半泊めてもらったのは、超フレンドリーで面白いトルコ人のナイスガイ二人の家。しかも、ひっきりなしにいろんな外国人が出入りして、香港人、ぼくら、アメリカ人、トルコ人で、毎日わいわい賑やかに過ごしていました。2ヶ月ですでに30人のカウチサーフィンの人が泊まりに来ていて、誰もにカギを渡して、次々にいろんな人を好きに出入りさせているというのは、驚きの寛大さです。なんか問題起きないのかな……ってこっちが心配してしまうぐらい。

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(イスタンブールで泊めてもらったセルジャン(右下の人)のうちで。左側は香港人とアメリカ人。久々に料理しました)

さて、アテネ。とりあえず今日、パルテノン神殿の周囲を歩きましたが、ユネスコのマークにもなっているパルテノンを見たときは、さすがに感慨深いものがありました。この辺でソクラテスやプラトンがたむろしていたのでは……なんて想像しながら、ぶらぶらと散歩を楽しみました。


(イスタンブールからだいぶ移動しました。イスタンブールからエディルネ(Edirne)までがトラック、アレクサンドロポリ(Alexandroupoli)まではバス、テッサロニキ(Thessaloniki)までは電車、アテネ(Athens)までは夜行バス。連日の移動はなかなかハードでした~)

アテネでは今日大きなストライキがあり、その様子はBBCニュースでも流れていました。ギリシャのニュースなんてBBCで見たことなんてほとんどないのに、ちょうど着いた日にテレビでアテネを見るというのはなんかびっくりでした。その他、先月訪れたアルメニアの首都イェレバンでも、大統領選挙のあとにデモから暴動になり、8人が死亡して、非常事態宣言が出されたというニュースをみ、また4ヶ月ほど前に訪れたチベットもいまあんなに大変なことになっているのは本当にびっくりです……。いろんな出来事がとても身近に感じられて、いろんなことが気になります。

しかし、ぼくらの当面の問題はヨーロッパの物価の高さ。もう完全にアジアでのことを忘れないとやってられません。今後の旅の展開にも大きく影響してきそうです……。

従弟も21日には帰国なので、残すところあと2日ほど。とても早いです。従弟のおかげで、いつもとはちょっと違った気分で新鮮に旅を続けられています。

Posted by ykon at March 19, 2008 11:36 PM | パーマリンク | コメント (7) | トラックバック (0)

March 9, 2008

いきなり夏の到来!<Mersin, Turkey>

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(アンタクヤのそばの街で見た初めての地中海!)

いまは地中海沿いのメルスィン(Mersin)という街にいます。ここの前は、シリアとの国境に近いアンタクヤ(Antakya,もしくはHatay)にいたのですが、もうそこからすっかり春または夏の陽気!最近は連日20度を越える日々で、今日はついにTシャツで出歩きました!


(もうトルコも西側に!)

周囲はヤシの木に囲まれ、目の前は地中海。そんなシーサイドカフェの無線ランでネットをアップしてますが、もうこうなるとマイナス20度の世界はホントに全く別世界の出来事のようです。。。やっぱり海はいいなあとか、あったかいのは幸せだなあとか、しみじみとそんなことを感じてます。

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(もう桜も満開!)

トルコに入ってからここメルスィンまで乗せてもらった車は計17台(多分)。途中で長距離バスを一度とミニバスに2回ほど乗ってますが、前回のアップ以来も全く変わることなく人の親切さに恵まれながら過ごしてます。

街が大きくなると車探しがなかなか大変です。まだ車どおりの多い街中の路上で車を物色していると、だれか親切な人が寄ってきて「バスターミナルはあっちだよ」とか言われてうまく断れずにそのまま案内されてしまったり、「いや、バスには乗らないんです。普通の車をここで待つから……」とか言ったら「どういうこと?もう、勝手にしろ」って感じで怪訝な顔をされたり、ということもあります。

なのでとりあえず郊外に出ないといけないのですが、それが一番面倒です。大きな荷物しょって、歩くか市内バスに乗るかして、高速が始まるようなところまでいくのですが、大きな街になると歩くのが大変だし、市内バスに乗るにも、ちょっと街を出たところまで行きたいというのがぼくらにはほとんど説明不可能だし。。。

でも、一端その段階をクリアできれば、もうあとはラクショーです。でも昨日は、せっかく高速入り口のポールポジションを確保し、これはもらった!とウハウハしていたものの、方向が違って……。

あと、最近ホテルの代わりに利用し始めたのがCouchSurfing, HospitalityClubという、旅行者同士、お互いに無料で家に泊めあうネット上のネットワークです。登録して、自分の行く予定の街を検索すると、そこの会員が見つかって、連絡して泊めてもらう、という流れです。これが、たとえばイスタンブールレベルの街だと会員が1000人レベルでいるし、メルスィンの前に泊まったアンタクヤ(全然小さな町!)にも十数人もいて、もうこれは利用するしかない!と、始めました。まだアンタクヤでCouchSurfingを使って2泊しただけですが、アンタクヤでは、そのおかげで多くの地元の人とも知り合って交流できて、とても楽しく過ごせました。田舎のホームスティとはまた違った、都会の人々の生活に入り込めます。物価の高いヨーロッパでは、これがハードに活躍しそうな予感です。イスタンブールもすでにカップルの家に予約済み。

興味のある人は、是非チェックしてみてください。ちなみに、ぼくらはいまこんな状況なため、こちらが日本で泊める場所を提供することはできませんが、それでも問題ありません。日本に帰ったら是非ホストしたいですが。

CouchSurfing
HospitalityClub

数日後にはイスタンブールにいる予定です。14日にイスタンブールから一週間ほどぼくの従弟が合流し、一緒にアテネまで行きます。

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(トルコ人、本当に親切です!)

Posted by ykon at March 9, 2008 1:21 AM | パーマリンク | コメント (4) | トラックバック (0)

March 5, 2008

出発前に宿から<Sanliurfa No.2, Turkey>

いまもまだ前回と同じウルファ(Sanliurfa)にいます。すっかり春らしい気候の中、大きめの街でいろいろと用事をこなしてます。一つは、村でなくなったお金の件で、もうちょっと粘ってみようと宿のオーナーと、ウルファに住む村の家族の親戚の人に協力してもらって話し合いました。でも、やはり何も進展はありませんでしたが、まあ、やることはやったかなっていう感じです。

ところで、前回も書きましたが、トルコに来て、無線ランがかなり充実していてびっくりしてます。泊まった二箇所の安宿の両方ともに無線ランが入っていて、いまも宿から。しかもかなり快適な接続で、こんなことはこの旅初かも(中国もたまに宿に無線ランあったけど、どこも遅かった)。ネットって普通はこんなに速いもんなんだって先進国の基準を思い出してます。っていっても、上海の家のネットもかなり遅かったからまだぼくらはきっと日本とかの本当の速さは知らないようにも思いますが……。

今日はこれからまた車を探してぐんぐん西へ向かいます。どこまで進めるか分からないし、どこに泊まることになるかもわからないのですが、トルコはなんかそんなことも関係なく気楽に旅できる雰囲気があります。

昨日宿では久々に大学生の日本人旅行者に遭遇。彼によれば、イスタンブールなどは旅行者だらけということで、そんなことでついに春がきたんだなあということを実感しています。冬の服も近々処分して、身軽になって先に進みます!

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(ウルファから40キロほど南に行った古代都市ハラン(Harran)。旧約聖書の大御所預言者(でしたよね?)ヤコブやらが住んでたりした街のようで、5000年前の石造建築が残ってたりしてすごいです。でもぼくは「ヤコブの井戸」という名所で滑って井戸に半分落ちて泥だらけに(笑)。写真の草原の奥の方はシリアです)

Posted by ykon at March 5, 2008 5:32 PM | パーマリンク | コメント (3) | トラックバック (0)

March 2, 2008

トルコ、高い!でもめちゃくちゃイイ!!<Sanliurfa, Turkey>

グルジアからトルコに抜けて、いま4泊目を迎えています。

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(グルジアからトルコとの国境まではずっときれいな黒海が)

グルジアのバトゥミから黒海を右手に見ながら数十分もミニバスで走ったらもうトルコとの国境でした。とても簡単な国境をさっと越え、トルコ側に入ると、国境職員がいきなりとてもフレンドリーで感じがよく、おお、トルコいい感じかな……?と思っていたら、本当にその通り!というか、なんでこんなに次々ちょー親切キャラが次々に出てくるんだろう?!と驚いてしまうぐらい、いい人だらけのこの国にびっくりしてます!

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(これが国境のグルジア側。右手は黒海。数百メートル先はトルコ)

イランもすごかったけど、それ以上の超好印象を受けつつ、トルコの日々を過ごしています。


(いまいるのがウルファ(Sanliurfa)なので、こうしてみると、トルコは一気に移動してしまってます。ウルファまで乗り継いだ車が10台、バスは1台、ミニバス1台。トルコ1泊目がYusufeli,2泊目はMardinに向かう夜行バス、3泊目がKapakli,4泊目がSanliurfa)

さて、国境を越えて最初の町ホパ(Hopa)に着くと、最初に驚かされたのは物価の高さ!トルコは高いと聞いてはいたけど、バスで数時間の町まで行こうとターミナルでバスの値段を聞くと、なんと一人25ドルほど!って、日本だったらそのくらいは普通なのだと思いますが、これまで旅してきた国と比べると全くびっくり仰天の値段(ってのは言いすぎかもですが(笑))で、耳を疑ってしまいました。ボられてるのかと思いきや、誰に聞いてもそう言うし、確かのよう。しかもその町は、最初の目的としていた場所の中継地の中継地ぐらいで、第二の中継地までは60ドル!って言われて、これはまずい、どうしようかと、ちょっと二人で青くなってしまいました。

そこで、これはもうぼくらも牛山さんに倣って、なんとか乗せてくれる車を探しながら行くしかないなあ、と話しながらとぼとぼ歩いていると、いきなりベンツから声がかかり、「どこまで行くんだ?乗ってけよ!」と。お言葉に甘えて乗せてもらい、数十キロ先で降ろしてもらったあと、今度は本格的に自分たちでやってみようと、ちょっと町のはずれまで歩いていって、笑顔で手を振って親指を挙げていると……、2,3台目の小さなトラックが止まってくれた!

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(最初に乗せてくれたトラックの人。笑顔が素敵なイケメン同年代)

一度成功したら、もうあとは次々に乗り換えてあっという間に初日で4台を乗り継いでしまいました。どこでも探し出して2,3台で必ず車が停まってくれ、笑顔で「カム・イーン!」という感じ。巨大なトラックとかが多かったので、そんなに距離は進みませんでしたが、ほとんど2分の1ぐらいの確率で乗せてくれることに本当に驚いてしまいました。こんなに簡単に乗せてもらっちゃっていいのかと申し訳なくなるぐらいでした。

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(こんな感じで立っていると、5分以内には必ず誰かが停まってくれる!)

というわけで、初日は全く国境から南に150キロぐらいの山の中の小さな町に泊まりました(ユスフェリ(Yusufeli))。町に着いてもいい人続出で感激の連続。ちょっとしたしぐさとか言葉のかけかたとかがとても親切な感じがするのです。グルジアの印象がよくなかったから、ますますそう思ったのかもしれませんが、翌日からその印象は増すばかりでした。

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(トルコの食事は、いまのところこんな煮込み系にパンやライスというのが主流なような。それからもちろん、ケバブも)

2日目も、さらに先を目指して車を探すと、看護士・先生の夫婦&息子が乗る車に乗せてもらい、そのあとは、フセインみたいな見た目の気のいいおっちゃんが一気に120キロほど乗せてくれて、見事最初の中継地となる大きめの町に到着しました(エルズルム(Erzurum))。

その調子でさらにぐんぐん行こうと思ったのですが、残りの距離と宿代などを考えて、あとは夜行バスで宿代を浮かして最初の目的地、マルディン(Mardin)まで行きました。夜行バスは超快適できれいなデラックスバスで、トルコ、EU入りを目指しているのもダテじゃないなという感想。ぼくら的には、もうこの雰囲気と物価だけで、EU入りを合格にしたいぐらい。あ、ネット環境も超良好。いまも宿で無線ラン。ちょっとした町なら多くのカフェに無線ランが入ってるっぽいです。

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(マルディンの街並み。非常に歴史ある町らしかったのですが、宿の高さに負けて、さっさと移動してしまいました……)

そんなわけで2日目はバスの中で夜を越し、3日目の早朝6時ごろマルディン着。ここはトルコ南東部でシリアとの国境近く。すでにトルコ縦断となりました。ちなみに、トルコを含むガイドブックをグルジアで買ったものの、トルコのことはあまり載ってなく、この辺は軽くネットで調べた以外ほとんど情報なしでやってきてしまったのですが、そしたらマルディン、町の雰囲気はよかったのですが、もう宿が高くて高くてびっくり!歩いてて現れた宿のほとんどが2人で100ドルとかそういうレベルで、聞きまくってやっと見つけた唯一のボロい安宿が、なんとシャワーなし&汚いシーツ(モトコジャッジ、ひと目でアウト!)で30ドルとかで、唖然……。で、これはいよいよ、と荷物を背負って、疲れた体で、民家を当たりまくるが全然だめ。。。情けないながら会う人会う人に「泊まるところがなくて……」とジェスチャーで当たってみるも、「ホテルはあそこだよ」といわれるのがオチ。バスの疲れもあって(5年前は、夜行バスとか、座って寝るとか全然大丈夫だったはずなのに、この疲労の残りかたはなんだろう?!)残念ながら、もうマルディンは断念して、さらに小さな村みたいなところへ行くことに。で、またトラックに載せてもらって転々としながら最後にたどり着いたのが、カパクリ(Kapakli)という小さな小さな集落でした。ここで出会った羊飼いに、見事歓迎され、この日の宿とさせてもらいました~。
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(泊めてもらった羊飼いの家)

どうやってこのカパクリに落ち着いたかといえば、トラックに乗って幹線道路を走りながら、その脇にポツリポツリと見えてくる小さな集落を見ながら、「お、あそこはヒツジと子どもがいっぱいで雰囲気よさそう!」とかそんなことだけで「ここでぼくら降ります!」と停めてもらったというわけです。でもそれが正解だったようで、羊飼いの一家ととても楽しい一日を過ごすことができました。

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(カポクリまで乗せてもらったトラック。「こんなとこで降りたら泊まるところないよ!」と何度も念を押されたけど、最後は面白がって、おろしてくれました)

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(丘の上からみたカポクリ。ここに15家族、130人ぐらいが住んでいるらしい。きれいに舗装された幹線道路のすぐ脇でこのような生活をしているのが、なんだか当たり前のような不思議なような)

ちなみにマルディンからこのあたりのトルコ南東部は、クルド人、トルコ人、そしてアラブ系、アルメニア系の人も暮らす多民族地帯。砂漠っぽい荒涼とした茶色い風景が続き、アラブっぽい雰囲気(素子は緑っぽいイメージとのことですが)。ついこないだ、トルコ軍がイラクにいるクルド人の過激派グループ(PKK)を掃討するためにイラク入りしたとのニュースを聞きましたが、この辺も非常に複雑な歴史と現状を抱えているような様子を感じました。

泊めてもらった羊飼いの家も、アラブ系だかクルド系だかでなんだか複雑な感じ(ただ言葉が通じてないだけで実は複雑じゃないかもしれませんが)。

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(夕食風景。絞めたばかりのチキンのご飯と、トマトジャガイモスープ。とてもおいしかった)

食事の仕方とかは、イランとほとんど同じでした。でも、男女分かれて別々の部屋でみんなで雑魚寝というスタイルはちょっと新鮮でした。

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(朝食。すべて自家製(たぶん)のヨーグルト、クリーム、卵、蜂蜜、オリーブをナンと一緒に食べる。ディップして。あとはチャイ)

たった15家族ぐらいしかいない集落なので、次々にいろんな人がやってきて、「おお、ジャポンか!」ということになり楽しく過ごしたのですが、一泊した翌朝、出発前にトラブル発生。素子のバッグが明らかに開けられた形跡があったとのことで、中を確認すると日本円2万円とポーチが一つなくなっていて……。バッグが開けられていたことから、明らかにここでなくなったと思われ、ぼくらもさすがにこの状況を伝えたのですが、家族や村の人たち大勢が集まってきて、みなで「いや、誰もそんなことはしない」「でも、バッグが開いていたのは確かで……」とか、というやり取りが続いてしまいました。いろんな状況的に、多分この子だろうな、というのはぼくらの中であったものの、むやみには疑えないし、言葉もほとんど通じないために微妙で婉曲な言い回しもできないしで、結局うやむやのままに。家族のほとんどの人は関係ないはずだし、みなとっても親切にしてくれたのでこんな終わりかたをするのはとても残念だったのですが、気持ちのよくない最後になってしまいました。

実はイランでも一度、タクシー運転手の家に泊まったときに、ぼくらが出かけている間に、素子のバッグが開けられて中を探られていた、ということがありました。そのときは何もなくなっていなかったので、多分女の子の一人が興味本位で覗いただけだろうということに落ち着いたのですが、やっぱり物がなくなってしまうとそうも言ってられません。

でも、逆にいうと、全く外国人などと出会うことがない人たちの集落で「泊めてくれ」と半ば押しかけるわけなので、向こうにとってもこっちのことが気になって、悪気がなくともいろいろと見てみたくなる、というのも当然と思わないといけないのかもしれません。お互いにこういういやな気持ちにならないためにも、荷物の管理はこっちでちゃんとしてないといけないな、という教訓にもなりました。

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(カポクリ出発前。最後はにこやかに別れられたので、それはよかったです)
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しかし、そのあともまた、いいトラックの運転手に乗せてもらって、いまいる大きな町・ウルファ(Sanliurfa)までたどり着きました。ここでも、たまたま会った警察に「まあ座れ座れ」とお茶を、そのそばにいたおじさんにパンをご馳走になり、そのあと、安ホテルを探してうろついていたら、車で通りがかった学生が「乗ってください!」とやってきて、一緒にホテルを探してくれたり(おかげでいいのが見つかった!)、またレストランですらも「これは私からです」とお茶が出てきたりして、本当にトルコ人の親切心には驚かされてばかりです。

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(カポクリからウルファまではこのトラックで。聞くと彼は、駐イラクの米軍へ石油を運んでいるとか。このトラックの石油をこの日、トルコの米軍基地まで運んで、そこから翌日ヘリなどの護衛付きで、トルコからイラクへ国境を越えてティクリートまで行くようです。まさにゲリラの標的になるトラックなんじゃないか……と思いましたが、「大丈夫だよ!」というノリでした)

トルコ、いまのところイランを超えて、最も感じのいい国トップの座に躍り出てます。「トルコはいい!」ってよく聞いていたけど、ここまでとは!とびっくりしてます。この印象が、さて西に行くに連れてどう変わっていくか、自分でも楽しみです。

ウルファまで、乗せてもらった車はすでに10台。

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(ウルファの町で)

Posted by ykon at March 2, 2008 11:05 PM | パーマリンク | コメント (4) | トラックバック (0)