at インド アムリトサル (Amritsar) on 02/Sep/1999
早朝、虫に刺されて腕足が痒いので目覚める。オーストラリア人とネパール人2人組みが朝から国境へやってきたので、彼らと一緒に国境を越える。国境越えを一人で行くのは、何かとリスク(賄賂をせびられるなど)があるようなので、こういうときには国籍に関係なく、皆大変協力的だ。インド側へ無事通過して、アムリトサルへ向かう。
アムリトサル駅の真向かいにある、Hotel-Palacet という名前がリッチな安宿に宿泊することにする。そして、道路に面した最もうるさい2階の部屋を選ぶ。部屋前の廊下の道路側先端には、ちょうど表通りと駅が見渡せる窓が空いていて、インド旅行モードに入るにはなかなか良い。
まず、鉄道。インド平野部での長距離移動は鉄道が一番。たまには半日遅れたり、指定席なのに殺人的に混み合った寝台車に乗り合わせたこともあったが、たいていは快適に移動することができる。
そして、市内交通はバスか、リクシャ。リクシャには2種類あって、人力のものと、エンジンで動くオートリクシャとがある。人力のものは、場所によっては余り見かけなくなったが、バラナシやコルカタ(旧カルカッタ)などでは、今でもよく見かける。人力のほうは、乗っていて人夫(リクシャワーラー)に対する様々な気持ちを処理するのが大変なので、元気が有り余るときにしか乗らないことにしている。
向こうから寄ってくるオートリクシャは、大抵曲者。そうでなくても、毎回の料金交渉はもちろん必須。オートリクシャのリクシャワーラーの個性はバラエティに富んでいるので、毎回楽しみにしているのだが、やっぱり本気の仕事なので、料金交渉の時には彼らは概して強気。なるべく安くという動機しかない自分は、いつも少し妥協気味の値段で乗ってしまう。客待ちをしながらビーリー(安いインドタバコ)を口に挟んでいるリクシャワーラーを、宿の窓から見下ろすように眺め、これから彼らに挑む日々が続くのだと思うと、リクシャ達が小戦隊のように見えてきた。