at インド ダラムサラ(Dharamsala) on 07/Sep/1999
朝は、ずいぶんと冷える。そして水シャワーしかない。午後になるとどこからともなく雲が沸いてきて、それほど温度が上がらないまま夕方になってしまうので、午前11時頃を見計らって冷たいシャワーを浴びるのがよい。
マクロードガンジには、小さな道に沿って旅行者向けの宿とレストランが並び、山の斜面に張り付くようにして建っているので、どの建物からも深い緑に覆われた山々を眺めることができる。見晴らしのよい場所からなら、遠く山裾がインド平原へと続くのが霞んで見える。チベット亡命政府があることもあって、世界的にも知名度のある土地で、ヨーロピアンの旅行者の割合が多い。また、ボランティアに従事している人も多く滞在している。
ダライラマ猊下の住まいであるダライラマパレスは、マクロードガンジから数百メートル離れた小高い丘の上にあって、丘の周囲にはコルラすることの出来る周回道が巡っている。飛行機で渡航してきたであろう裕福そうな人々も見られるが、遠くチベットから幾多の危険を冒して、陸路で亡命してきたであろう信者にも出会う。
周回道には、五大(地水火風空)を表すカラフルな色で、六字咒真言(オム・マニ・ペ・メ・フム)が刻まれたマニ石があちこちにみられる。チベットの過酷な自然環境を背景にしたマニ石と異なり、濃い緑の中にあるマニ石はよりいっそう艶やかに見える。