June 16, 2008

男は見た目じゃない!<Dresden, Germany>

前回ドイツに再入国したばかりだったのに、もうドイツも終盤。オスナブルックからブレーメン、そのあとドレスデン。ドレスデンは旧東ドイツで、もうチェコもすぐそば。一週間前からドレスデン出身の女性とそのイギリス人の彼氏の家に泊めてもらっています。彼らもまたバンバリー時代のボランティア仲間。またまたすっかり自分の家のような気分でいたら、あっという間に一週間。

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(ブレーメンの中心部。これは確か夜9時ごろ。この時期、10時ごろでも結構明るい)

その前のブレーメンでは大学時代の友人に再会。友人はいまヨーロッパの大手航空機メーカーに勤めていて、ある分野の専門家としてアドバーザー的な仕事をしているようでした。ぼくも学部時代は「航空宇宙工学」なんていうイカツイ分野を専攻していたので、そういう話は懐かしいのですが、いまや全くの門外漢。大学院では環境海洋工学ってことで北極の気候の研究をしていましたが、もはや恥ずかしくそんなことをいえないほど自然科学の知識が後退しているのは残念きわまりないです。友人が大学時代の研究を深めて専門家としてドイツに来て働いている様子を見て、自分も書くにしてもそろそろ専門分野がないと厳しいな、と実感してきてます。「旅行学部バックパッカー学科夫婦長期旅行研究室」とかあれば非常勤講師ぐらいできそうですが。あるわけないけど。

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(ブレーメンで会った友人の水谷。現在ドイツ生活10ヶ月ほどで、近々結婚!おめでとう!)

それはさておき、ドイツ人の中に日本人ひとりで、ドイツ語を学びながらの仕事の日々はやはり容易ではないようでしたが、それだからこその貴重な経験が無限にありそうで、住むのはいいなって改めて思いました。やっぱりちょっとでもヨーロッパに住んでみたいなっていう気持ちは高まります。

彼は以前上海にも来てくれていて、日本、上海、ブレーメンという各地で会っているので、次はどこで会えるかな?と楽しみです。

ブレーメンに一泊してからすぐドレスデンへ。電車で6時間ほどで到着すると、出たところにすぐ懐かしい顔が!かなりの巨体のイギリス人の友人アーロン(Aaron)がぼくらを迎えてくれました。アーロンは、ぼくらとちょうど同じころにバンバリーに来てまだイルカもあまりこない冬から一緒にボランティアを始めた男で、強烈にバンバリーの日々を思い出させてくれる顔。かなりの巨漢がさらに二回りぐらい巨大になった感ありでしたが、「男は見た目じゃない!」を地で行っているというか(失礼!)、本当に彼は陽気でいいヤツで面白いので、今回一週間一緒にいたら、彼はモテるだろうな~と納得。って普通に失礼ですね(笑)。

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(アナとアーロンの家で。ぼくらがお好み焼きとコロッケを作りました)
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(十分に材料がなかったものの、お好み焼きもそれなりのものに。広島風)

アーロンの彼女のアナ(Anne)、アパートの1つ下の階に住むアナの親友のカトリン(Katrin)もバンバリー時代から知ってる友人。ここ数ヶ月バンバリー時代の友達と次々に会ってきたけど、4年経ってもみな、何も当時と変わらずに話せるのがいつもうれしいです。

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(アーロン、カトリンと。4人で軽いトレッキング&川クルーズへ。このエルベ川が、チェコからずっとハンブルクまで続いています)

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(アナ&アーロン。アーロンはずーっとこういうハイなキャラ。饒舌、早口、スラングだらけで、ぼくらの友人ではもっとも"高度な"英語を話す人で、彼と数日話してると自分も英語が上達したような気分に……)

ドレスデンは、旧東ドイツということもあってか、物価も少し下がったような気がします。ヨーロッパ入って久々に、カフェとか入って「お、なんか安いな」って感じることができました。明日からチェコに行きますが、プラハの宿はオランダやイタリアの半分で泊まれるので(ドミ10ユーロ前後)なんかすごーく安い気がします。

日本は高い高いって言われてきたけれど、いまのヨーロッパを見るともはやその時代は終わったような気がしてしまいます。缶ジュース300~350円、ガソリン250~300円ほど、っていう感じです。こないだアムステルダムで会ったスイス人旅行者も「日本は高いって聞いてたのに行ったら安くてびっくりした!」と言っていて、自分もこの感覚で日本に帰ったらそう思えそうで楽しみです。

しかし10日ほど前、ポケットに入れていた100ユーロをどこかで紛失。すられたってことはないと思うので、多分コインを出したときに一緒に落としてしまったような……。キルギスタンで財布をすられてから、これからは現金を直接ポケットにいれとこうってことにして、これならすられない!と安心しきっていたのに、まさか自分でひらりと落としてしまうとは。あまりの間抜けさに、ショックから立ち直るのに3時間ぐらいかかりました。

ちなみに、友達から聞いたドレスデンの旧東ドイツっぽい話。家に電話が入ったのは1990年ごろ、テレビもそれまで白黒のみ、みな軽くロシア語を知ってます。友達のお父さんは、当時、政府から近所の人の監視を命じられ、「ちゃんと報告しなければ家族の安全は保障しない」的に政府から脅され、そのことを家族に言うこともできずに苦悩の内に10年間を過ごしたとのこと。そして自分がその役に命じられた彼は、周囲にもまた誰が自分を監視しているかも分からないと感じ、かなり疑心暗鬼になりながらソ連崩壊までの10年程度をすごしたようでした。ドイツ統一後には、彼についての東ドイツ政府が集めた資料がたくさん(でも一部)彼のもとに戻されてきて、どれだけ自分が監視されていたかの一端を知ってびっくりしたとのこと。友達自身もそのことを3年前に初めてお父さんから聞いたようです。友人も「こんな話は、昔は噂だけなんじゃないかって思っていたけれど、本当にあったことを父親から聞いて分かってとても驚いた」といっていました。

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(先週末は、ドレスデンの巨大な祭りでした)

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(祭りだけでなく、いまはEURO2008でヨーロッパ中がサッカーに熱狂。ドレスデンでは、Public Viewingがタダなので一緒に盛り上がれてうれしい)

それから全く話がかわりますが、アーロンが持っていた"Long Way Round"というイギリスのTV番組のDVDにはまってしまいました。ユアン・マクレガーともう一人チャーリーなんちゃらっていう俳優が、バイクでロンドンからニューヨークまで3ヵ月半の旅をする連続ドキュメンタリー。ロシアやモンゴルあたりでぼくらも行ったところが出てくるなんて話から見始めたのですが、番組自体がとても面白くて、しかもユアン・マクレガーの底抜けな明るさと笑顔とワイルドさがとても魅力的で、ちょっとファンになっちゃたような。日本のテレビ番組では絶対OKがでないだろうなっていうような危険なルートも場当たり的にやっちまえって感じで、さすがイギリス人はワイルドだなって感じさせられました。その豪快さが日本の旅番組とは全然違って、しかもトークも超赤裸々な気がして、新鮮でした。ユアン・マクレガーファン、旅番組ファンには是非お勧めです。

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("Long Way Round"がロンドンからニューヨークまでユーラシア、アメリカ大陸横断編。それが人気でできたらしい続編"Long Way Down"はスコットランドから南アフリカまでのアフリカ縦断編。画面に映ってるのがユアン)

明日の昼、電車でプラハへ。アナ&アーロンのところには一週間泊めてもらいましたが、このくらいで出発すると、ちょっと後ろ髪引かれ、しかもダラダラしすぎずで旅気分が続いていいような……。

今日は最後の夜、これからアナたちとEURO2008のドイツ戦をPublic Viewingに見にいってきます~。

Posted by ykon at June 16, 2008 10:12 PM | パーマリンク | コメント (5) | トラックバック (0)

June 7, 2008

なんでもありのアムスから再びドイツへ<Osnabruck, Germany>

アムステルダムを出て、再びドイツに戻ってきました。いまはオスナブルック(Osnabruck)という、全く縁もゆかりもない街にいます。大学時代の友達が暮らすブレーメン(Bremen)が次なる目的地なのですが、アムステルダムからブレーメンへダイレクトに行くと列車代がかなり高かったため、ベターな方法を模索した結果、オスナブルック経由ということになり、ついで安宿もこっちの方がぐっと安かったためにここに宿泊まですることに。

ヨーロッパの電車は、買い方によって値段がずいぶん違ってきます。特別ディスカウントプライスとか、1日乗り放題チケットとか、早めに予約すると安いやつとか、ナントカ格安チケットみたいなのが、実はかなり充実してます。それらを有効に使うと、たいていは正規の半額ぐらいではいける場合が多いようなので、工夫にも精が出ます。ちなみに、いままで行った欧州諸国ではドイツが一番オプションが多い印象。
www.bahn.de
がとても使えます。1ヶ月ほど前、ドイツで泊めてもらった近藤さんに教えてもらったのですが、ここで3日前に購入すれば大抵かなり得!

さて、アムステルダム。

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(運河と自転車がアムステルダムのシンボル)

いままで来た首都の中で、ここが最も首都っぽくないのどかな雰囲気を持っているように感じました。超メジャーな都市の割りに規模が小さいというか、中心となる中央駅から10分も歩くとすでに閑静な住宅街のようになっているのは新鮮でした。

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(アムステルダム中心部。古くてかわいらしい家屋の前で、人々がのんびりと時を過ごす)

市の最も中心部から同心円状に運河がいくつものの円を描くように流れていて、その川沿いに昔ながらのオランダ建築の住宅が立ち並び、人が自転車でチャリチャリ往来、っていう風景は、古くから変わらぬアムステルダムを代表する光景。しかも使われているチャリがほとんど、昭和の自転車みたいなレトロなやつ。そして、アンティーク雑貨を売る雰囲気のいい雑貨屋がいくつも並び、素子は大喜び。代官山か、こぎれいに整頓したシモキタってところでしょうか。「アンネの日記」のアンネ・フランクの隠れ家となった家も、そんな界隈に建っています(とてもいいミュージアムになっています)。

その一方で、観光の中心となる地域は、噂にたがわぬインパクトの強いものでした。乱立する「コーヒーショップ」は、田舎に比べると、その数と、通りに充満するマリファナのにおいこそ、思っていた以上の盛況ぶりでしたが、やはりびっくりだったのは、Red Light District、いわゆる合法の売春街です。日本でも風俗街はもちろん珍しくはないけれど、アムステルダムのすごいのは、人がいっぱいの通り沿いにガラス扉の小さな部屋がいくつもあり、そこに過激な格好の娼婦たちが一部屋に一人ずつ立って客を誘っていること。その露骨さと開けっぴろげさは、はじめて見たときは唖然としてしまいました。観光客も多いため、ほとんどの人はその様子を見て素通りするだけで、女性がただガラス扉の向こうで微笑みかけてくる様子は、言い方が悪いかもしれないけれど、ちょっと「人間動物園」と言える雰囲気だった気も。しかしあまりにもオープンなため、怪しげな雰囲気すらしないともいえます。

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(明記されてないけど、このBULLDOGもコーヒーショップのはず。そしてその横の小道に見える赤い蛍光灯のガラス扉の中で娼婦が客を誘う)

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(Red Light Districtは決して危ない雰囲気ではなく、ぞろぞろと観光グループも歩いているような場所。そのアンバランスさが面白い。娼婦の写真撮影は厳禁)

ソフトドラッグにしても売春にしても、オランダの考え方は「規制してもどうせやる人がいるんだから、それだったらいっそのこと合法にして表に出して、ちゃんと管理しよう」ということのよう。だから娼婦にも労働組合があって、売春も堂々とした一つの職業でありビジネスであり、地下組織が入る隙も小さいのだとか。その実に現実的な発想はうまく機能しているようでもあるし、なかなか見事だなと思います。でも、いまキリスト教系の保守政権となっているオランダでは、このRed Light Districtもコーヒーショップもちょっとした危機にあるとか。いろいろと理由をつけられて閉鎖に追い込まれている店が多いらしく、このままいくと近いうちにこういうオランダらしい文化も影を潜めてしまうかもしれません。ま、確かにあのRed Light Districtは、敬虔なキリスト教徒にとっては忌々しい以外の何物でもないというのも分からないでもありません(笑)。

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(「コーヒーショップ」はカフェよりもレストランよりも多いんじゃないかというぐらい、乱立している。そして各種セックスショップもすごい数。レインボーの旗が目印となるゲイ関係のショップやバーも大充実)

ソフトドラッグに関してはEUからの圧力も強いのかもしれません。オランダが合法にすると、みな隣国にも簡単に持ち込めるようになってしまうので。

前にも書いたけれど、EUになって、このようにヨーロッパ全体の均一化が進んでしまうのはやはりどこか残念です。やはりそれぞれ歴史や文化を持っているのでその個性が死んでしまわない範囲での統合化が望ましいように思います。フランス、スイス、ドイツ、オランダ、イタリア、ギリシャ、どの二カ国をとっても、人の考え方や文化、ライフスタイルなど、、大きく違っているように感じます。やっぱりその方が面白いな、って思います。

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(夕暮れ時、ワインを飲みながら商談のような雰囲気。オランダ人はたいてい、こっちが英語で声をかけると、頭の切り替え時間ほとんどゼロでネイティブばりの英語に切り替わるのがすごいです)

ちなみに、最近よく思うのは、IKEAやH&M(H&Mは日本上陸まだだったり?スウェーデン発のユニクロのような服ブランドです)などによって、本当に世界中の家具や服装までが均一化されているということ。どこの国の誰の家にいってもいつも、自分たちが上海で使っていたのと同じ洗濯カゴやコップ、皿があったり、どこの国にいっても、同じTシャツや下着を見つけたりして、この状況ってどうなのかな、って思ってしまいます。あと数十年もしたら、みな同じ服を着て、同じ家具のある同じ家に住んで、みたいになってしまうんじゃないかな、、ってことはないにしても、旅をしたらそれぞれの国の違いを十分感じられるぐらいの差異があることはやはり大切なことなんじゃないかなって思います。とはいえ、自分こそがまさにIKEAやH&Mのヘビーユーザーなので、全く持ってそんなことを言えた立場にはないのですが。。。

それから最近もう一つ感じているのは、ゲストハウスもかなり大手化が進んでビジネスビジネスしてしまっているところが多い、ということ。もちろんこれだけ旅行者が増えればビジネスとなるのは当然だし悪いことではないんだけれど、自分にとっては、ゲストハウスはそれぞれのオーナーの個性や人柄、旅行者への理解や共感がにじみ出てこそ魅力的になるのだけれど、最近ヨーロッパで泊まっているゲストハウスは、超大規模のものが多く、全く持ってゲストハウスらしいよさがなくなっているように思います。確かに、きれいで快適なことが多いのだけど、あまりにシステマティックで融通がきかず、スタッフは旅行者が何を欲していて、どういうサービスがうれしいのか、ということが分かっていないバイトの人ばかり。しかも基本的には、たとえばキッチンをつくることによって旅行者がお金を無駄に使わなくてもいいようにする、みたいなのが旅行者にとっては重宝されるゲストハウスの姿勢なのに、大手のところはむしろレストランで食事をさせるためにキッチンは一切なしだったり、ドミトリーではとても助かるロッカーも有料にしたり、とにかく、ビジネス優先の戦法に出ているような気が。。。ま、細かなところを有料化することでコストダウンして宿代を安くしているのかも、と解釈できるけれど、でも、かなり本質的なところを削っているから、これじゃ本末転倒だよな、って思います。

彼ら的には、「そんな文句言うやつは泊まらなくても結構だよ!」というところだろうけれど、情けないのは、それでもそういうところがネットでも見つけやすいために、ぶつぶつ文句を言いながらもそこに流れ着いてしまうことです。不甲斐ないです。でも、オスナブルックで泊まってる宿は久々に、個人経営のゲストハウスらしい宿で、うれしいです。バンバリーでぼくらが働いていた宿に雰囲気が似ていて懐かしい……。

明日(8日)はブレーメン。友達と一緒に一日過ごして、翌日ドレスデンの友達のうちへと向かいます。これまたバンバリーのボランティア仲間で、ドイツ人・イギリス人のカップル。

Posted by ykon at June 7, 2008 6:31 PM | パーマリンク | コメント (4) | トラックバック (0)

May 2, 2008

落ち着いた生活への憧れが徐々に……<Bonn, Germany>

いまはドイツ。今日の午後ボンにつきました。ドイツ統一前、ここが西ドイツの首都だったとは思えないほどこじんまりとした街に感じますが、なんといってもここはベートーベンの故郷。今日早速、彼の生家に行ってきました。日本語の音声ガイドがかなり充実していて、ゆっくりとベートーベンの人生を彼の生家の中で一緒に体験することができました。ミケランジェロにしても、ベートーベンにしても、天才と言われる人たちの努力と情熱は凄まじく、やっぱり人生を何かに捧げて熱く生きてきた人っていうのは魅力的だなと改めて感じさせられます。


(もうすっかりヨーロッパの中枢にいます。いまは移動の度に国境を越えているのに、移動もスムーズで、国境を越えたという感覚も全くなく、ヨーロッパはそういう意味で新鮮です。ボン(Bonn)はこの地図に入らなかったのですが、Wiesbadenのもうちょっと北にあります)

さて、今日の朝までは、フランクフルトのそばのWiesbaden(ウィースバーデン)っていう小さな町で、素子の元同僚(彼女も近藤さん!)と、そのドイツ人のだんなさんの家にお世話になっていました。家も街もとても素敵で居心地がよくて、近藤さんご夫妻にもとても親切にしてもらって、4日ほど毎日楽しくすごしました。

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(近藤さんとだんなさんのウリさん。二人はフランスで出会った)

さすが日本人女性が暮らす家だけあって、日本の調味料や食材もそろっていて、久々に日本のカレーや餃子をいただき、ぼくらも日本食チックなものを作り、お椀で味噌汁を飲み、日本っぽい茶碗でご飯を食べ、幸せな気分に浸れました。二人にはシュニッツェルというとんかつのようなドイツ料理やドイツ特産の白アスパラガスを調理してもらい、またおいしいチーズやソーセージもいろいろ食べさせてもらってドイツの味を堪能しました。

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(二人の作ってくれたシュニッツェルと白アスパラガス。味はもちろん、家の照明などもとてもいい感じで、豪華ディナーという雰囲気満点でした)

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(ソーセージ。フランクフルトといえばソーセージ、というイメージを持っているのは実は日本人だけだとか……。ぼくらももろにそういうイメージでしたが)

公園などを歩きながら、ああ、ヨーロッパだなあ~、と日々実感。中央アジアやイランやコーカサス地方など、最近通ってきた国々のことを思い出すと、あの混沌とした世界と、この整然としたヨーロッパが、同時に存在していることがなんだか不思議になるぐらいです。

スイス、ドイツと、街で落ち着いて暮らしている人の生活を垣間見ると、やっぱり、居心地のいい家があって、気心知れた知り合いが近くにいて、安くておいしいカフェやレストランを知っていて、職場など日々行く場所があって、休みの日に休暇の喜びをかみ締められて、毎日そばを通ってその木の様子の変化に季節の移り変わりを感じられる生活っていうのは、いいなあって改めて思わされました。

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(ウィースバーデンの町並み)

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(ウィースバーデンの駅前)

いまぼくはもう正直、地図上でどこをどう移動していようが、飛行機を使おうが、そういうことがほとんど気にならなくなってきてしまいました。友人に会って、何年かぶりに近況を語り合い、みながどんな生活をしているのかを垣間見て、自分もそれなりに仕事をして、ということが一番の楽しみになっているように思います。

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自分たちもどこかに腰をすえて生活をしたいなあ、と強く思い始めるようになっていて、こうして、旅が終わっていくのだなあ、ということを実感してます。

と、最終回みたいな内容になってしまいましたが、まだまだ友人巡りが当分続きそうです。そしてその後、できれば数ヶ月から半年ぐらいどこかにアパートでも借りて滞在したいと思っているのですが、その具体的プランはまだ見えてこず……。

明日はベルギーを経由してオランダに行きます。今度もまたバンバリーで仲の良かった友人の家へ。バンバリーの人と会うたびに、旅が始まった03年の記憶がよみがえり、旅がひとつの輪として完結に向かうような気がしてきます。

Posted by ykon at May 2, 2008 11:55 PM | パーマリンク | コメント (3) | トラックバック (0)