前回ドイツに再入国したばかりだったのに、もうドイツも終盤。オスナブルックからブレーメン、そのあとドレスデン。ドレスデンは旧東ドイツで、もうチェコもすぐそば。一週間前からドレスデン出身の女性とそのイギリス人の彼氏の家に泊めてもらっています。彼らもまたバンバリー時代のボランティア仲間。またまたすっかり自分の家のような気分でいたら、あっという間に一週間。
(ブレーメンの中心部。これは確か夜9時ごろ。この時期、10時ごろでも結構明るい)
その前のブレーメンでは大学時代の友人に再会。友人はいまヨーロッパの大手航空機メーカーに勤めていて、ある分野の専門家としてアドバーザー的な仕事をしているようでした。ぼくも学部時代は「航空宇宙工学」なんていうイカツイ分野を専攻していたので、そういう話は懐かしいのですが、いまや全くの門外漢。大学院では環境海洋工学ってことで北極の気候の研究をしていましたが、もはや恥ずかしくそんなことをいえないほど自然科学の知識が後退しているのは残念きわまりないです。友人が大学時代の研究を深めて専門家としてドイツに来て働いている様子を見て、自分も書くにしてもそろそろ専門分野がないと厳しいな、と実感してきてます。「旅行学部バックパッカー学科夫婦長期旅行研究室」とかあれば非常勤講師ぐらいできそうですが。あるわけないけど。
(ブレーメンで会った友人の水谷。現在ドイツ生活10ヶ月ほどで、近々結婚!おめでとう!)
それはさておき、ドイツ人の中に日本人ひとりで、ドイツ語を学びながらの仕事の日々はやはり容易ではないようでしたが、それだからこその貴重な経験が無限にありそうで、住むのはいいなって改めて思いました。やっぱりちょっとでもヨーロッパに住んでみたいなっていう気持ちは高まります。
彼は以前上海にも来てくれていて、日本、上海、ブレーメンという各地で会っているので、次はどこで会えるかな?と楽しみです。
ブレーメンに一泊してからすぐドレスデンへ。電車で6時間ほどで到着すると、出たところにすぐ懐かしい顔が!かなりの巨体のイギリス人の友人アーロン(Aaron)がぼくらを迎えてくれました。アーロンは、ぼくらとちょうど同じころにバンバリーに来てまだイルカもあまりこない冬から一緒にボランティアを始めた男で、強烈にバンバリーの日々を思い出させてくれる顔。かなりの巨漢がさらに二回りぐらい巨大になった感ありでしたが、「男は見た目じゃない!」を地で行っているというか(失礼!)、本当に彼は陽気でいいヤツで面白いので、今回一週間一緒にいたら、彼はモテるだろうな~と納得。って普通に失礼ですね(笑)。
(アナとアーロンの家で。ぼくらがお好み焼きとコロッケを作りました)
(十分に材料がなかったものの、お好み焼きもそれなりのものに。広島風)
アーロンの彼女のアナ(Anne)、アパートの1つ下の階に住むアナの親友のカトリン(Katrin)もバンバリー時代から知ってる友人。ここ数ヶ月バンバリー時代の友達と次々に会ってきたけど、4年経ってもみな、何も当時と変わらずに話せるのがいつもうれしいです。
(アーロン、カトリンと。4人で軽いトレッキング&川クルーズへ。このエルベ川が、チェコからずっとハンブルクまで続いています)
(アナ&アーロン。アーロンはずーっとこういうハイなキャラ。饒舌、早口、スラングだらけで、ぼくらの友人ではもっとも"高度な"英語を話す人で、彼と数日話してると自分も英語が上達したような気分に……)
ドレスデンは、旧東ドイツということもあってか、物価も少し下がったような気がします。ヨーロッパ入って久々に、カフェとか入って「お、なんか安いな」って感じることができました。明日からチェコに行きますが、プラハの宿はオランダやイタリアの半分で泊まれるので(ドミ10ユーロ前後)なんかすごーく安い気がします。
日本は高い高いって言われてきたけれど、いまのヨーロッパを見るともはやその時代は終わったような気がしてしまいます。缶ジュース300~350円、ガソリン250~300円ほど、っていう感じです。こないだアムステルダムで会ったスイス人旅行者も「日本は高いって聞いてたのに行ったら安くてびっくりした!」と言っていて、自分もこの感覚で日本に帰ったらそう思えそうで楽しみです。
しかし10日ほど前、ポケットに入れていた100ユーロをどこかで紛失。すられたってことはないと思うので、多分コインを出したときに一緒に落としてしまったような……。キルギスタンで財布をすられてから、これからは現金を直接ポケットにいれとこうってことにして、これならすられない!と安心しきっていたのに、まさか自分でひらりと落としてしまうとは。あまりの間抜けさに、ショックから立ち直るのに3時間ぐらいかかりました。
ちなみに、友達から聞いたドレスデンの旧東ドイツっぽい話。家に電話が入ったのは1990年ごろ、テレビもそれまで白黒のみ、みな軽くロシア語を知ってます。友達のお父さんは、当時、政府から近所の人の監視を命じられ、「ちゃんと報告しなければ家族の安全は保障しない」的に政府から脅され、そのことを家族に言うこともできずに苦悩の内に10年間を過ごしたとのこと。そして自分がその役に命じられた彼は、周囲にもまた誰が自分を監視しているかも分からないと感じ、かなり疑心暗鬼になりながらソ連崩壊までの10年程度をすごしたようでした。ドイツ統一後には、彼についての東ドイツ政府が集めた資料がたくさん(でも一部)彼のもとに戻されてきて、どれだけ自分が監視されていたかの一端を知ってびっくりしたとのこと。友達自身もそのことを3年前に初めてお父さんから聞いたようです。友人も「こんな話は、昔は噂だけなんじゃないかって思っていたけれど、本当にあったことを父親から聞いて分かってとても驚いた」といっていました。
(先週末は、ドレスデンの巨大な祭りでした)
(祭りだけでなく、いまはEURO2008でヨーロッパ中がサッカーに熱狂。ドレスデンでは、Public Viewingがタダなので一緒に盛り上がれてうれしい)
それから全く話がかわりますが、アーロンが持っていた"Long Way Round"というイギリスのTV番組のDVDにはまってしまいました。ユアン・マクレガーともう一人チャーリーなんちゃらっていう俳優が、バイクでロンドンからニューヨークまで3ヵ月半の旅をする連続ドキュメンタリー。ロシアやモンゴルあたりでぼくらも行ったところが出てくるなんて話から見始めたのですが、番組自体がとても面白くて、しかもユアン・マクレガーの底抜けな明るさと笑顔とワイルドさがとても魅力的で、ちょっとファンになっちゃたような。日本のテレビ番組では絶対OKがでないだろうなっていうような危険なルートも場当たり的にやっちまえって感じで、さすがイギリス人はワイルドだなって感じさせられました。その豪快さが日本の旅番組とは全然違って、しかもトークも超赤裸々な気がして、新鮮でした。ユアン・マクレガーファン、旅番組ファンには是非お勧めです。
("Long Way Round"がロンドンからニューヨークまでユーラシア、アメリカ大陸横断編。それが人気でできたらしい続編"Long Way Down"はスコットランドから南アフリカまでのアフリカ縦断編。画面に映ってるのがユアン)
明日の昼、電車でプラハへ。アナ&アーロンのところには一週間泊めてもらいましたが、このくらいで出発すると、ちょっと後ろ髪引かれ、しかもダラダラしすぎずで旅気分が続いていいような……。
今日は最後の夜、これからアナたちとEURO2008のドイツ戦をPublic Viewingに見にいってきます~。
hello
a japanese film showed in iran name was: tokyo tower.
it was very nice as last film that i wrote in last mail
(for they that we like them).
gOod Bye,MoToKo and yUKi
久しぶり。二人とも元気そうでなによりです。
前にも言ったけど、すでに歴史が長い日記になってて、最初から見ないと気がすまない自分としては、途中から見るための一歩がなかなか踏み出せなかったけど、半年くらい前からちょっと遡って見るようになってたよ。
最近バンバリー話が多く出てて、しかも今回アーロンが!
ついには、どうしてもコメントしたくなってしまった。
って、何をコメントしていいのか分からんが、とにかく”魔人ブー”ならぬ、魔人アーロンによろしく!(間に合えば)
この先も無事に旅が続けられるよう祈ってます。
>hamid
hey, it's funny that "tokyo tower" was on air in Iran. we haven't seen the film yet but has quite a good reputation in Japan. and glad to hear that you liked it! We are going to Poland today.
>keisukeくん
久しぶり!元気そうだね~。DDCの人たちとの再会はとても楽しいよー。アーロンは相変わらずで、keisukeくんたちのことも、どうしてる?って気にしてたよ。しかしアーロン、バンバリー時代からさらに25キロぐらい太ったらしい(笑)。かなり巨大だったよ。weloveに書いたけど、来月はジュネーブでプチDDC同窓会。いまのところ8人ぐらい来る予定。けいすけくんたちも来られれば楽しいのに!!
Posted by: yuki & motoko at June 20, 2008 6:11 PM どうも、「旅行大学バックパッカー学部無銭旅行学科他力本願研究室」で教鞭をとる(のが夢の)牛山です。
”一週間ぐらいの滞在が丁度いい”の件につきましては、私もよく感じておりました。各国・各宗教の暦もほぼ7日周期のものが多いのは興味深いところです。しかし余りにも「滞在型の旅」に陥ってしまった私は近頃はもう旅程に合わせて”三日でもすごく長く感じられる”あるいはその逆、の感覚をもてるようになりましたよ、訓練のおかげで。って何のコメントでしょうねこれ。 いまだに世話になった家を離れるときどんな風に感謝の意を表せばよいか戸惑ってしまう私です。 今までの分、帰国したらもう自分んちのドアはいつも旅行者向けに開けっ放しにしておかなきゃなりませんね。
>牛山さん
おれたちは最近、人のうちに数泊したら日本食を少なくとも一回は作るようにしてるよー。結構みな喜んでくれます。ディープ日本食はうけない場合も多いから、コロッケ、カレー、煮物とか。こないだお好み焼きが好評だったのにはちょっと意外でびっくりだった。
って、牛山さんは日本に帰ったらコアホストになりそう!