ちょっとお知らせが遅れましたが、
今月18日に発売した『新潮45』7月号に、吃音ルポの続きが掲載になっています。
「吃音と生きる2 「治す」ために何ができるか」
http://www.shinchosha.co.jp/shincho45/newest/
吃音治療にすべてを賭ける言語聴覚士と、重度吃音者の話です。
自分にとっては、高校時代から30歳になるころまで十数年間抱えつづけてきた自らの最大の悩みに向き合うことであり、同時に、日本で100万人以上が悩んでいると思われるこの問題について正面から扱ったルポです。
吃音を抱える人たちの苦悩を少しでも広く知ってもらうために、前回(2月号、pdfで読めます)に続いて、こちらも是非多くの方に読んでいただきたく思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
先ほど、上海から京都に戻ってきました。
一週間だけの滞在だったけれど、京都に着いて、電車に乗って家に帰るまでに、見える風景が、一週間前と全く異なっていることに気がつきました。旅をするって、こうして自分の文化・社会を見つめ直すってことなんだろうなって改めて思いました。
上海はかつて住んだこともある、とても身近な街です。7、8年ぶりだったために、すごく変わっているだろうと思っていたら、雰囲気は案外そうでもなく、人々の感じなどは概ね自分が記憶していた通りでした。
その一方で、現地在住の人に飲みに連れていってもらったりすると、店の数が凄まじく増えていたりして、ディテールが大きく変わっていることに気が付きました。そして、地下鉄の乗降時に人が並んでいることを見てびっくり!笑。また、上海のランドマークである外灘に行って、夜景を見て、改めて圧倒されました。
今回は、5年以上の旅の中で一度もなかった完全な詐欺(騙し)に引っかかるという驚くべき不覚の出来事があったり((笑)、詳細はまた書きます)、『中国でお尻を手術。』の中に書いたある老夫婦と感動の再会を果たしたりと、印象的なことが多かったですが、一番思ったのは、中国人の奔放さや自由さの魅力を改めて痛感したことでした。
道端や公園で、誰もが自由に歌を歌ったり、踊ったりし、嫌なら嫌な顔をはっきりと見せ、興味があれば躊躇なく声をかけて、遠慮なく聞いてくる。やりたいことに素直に、どんどん行動しているような雰囲気です。なんというか、中国人のそういう側面は、一見、日本の感覚だと、厚かましく見えたり、アグレッシブに見えたりもするけれど、でも、思うのは、中国の人は、自分がそうやって自由にやる分、他人の好き勝手な行動にもとても寛容なことです。
人が生きていたら、他人に迷惑をかけるのは仕方がない。でも、その代わり、他人から迷惑をか
けられても寛容でいる。
人々を見ていると、そんな考え方が底に貫いているような気がしてきます。日本とは全く逆ともいえるそういう側面が、すごく新鮮で、とてもいいなあと思いました。中国にはいろんな難しい問題があるけれど、そうした互いの寛容さが、中国独特の陽気さとエネルギーを社会の中に生み出しているような気がしました。
この辺りの感慨を軸にして、次回の原稿を書いていこうと思っています。
今回の上海滞在は、ソウル紀行文に続く、KIX-ITM MAGAZINEの第2回のためのものです。
ウェブ公開は8月1日を予定しています。
ソウルに続き、読んでいただければうれしいです!
海外紀行文の連載第一回がウェブで公開になりました。
初回の舞台はソウルです。
すみません、前に一度アップした途中までの紀行文、残りをアップする前に形になってしまいましたが、よかったらこちらを読んでいただけるとうれしいです。
関西空港の運営会社が発行する「KIX-ITM MAGAZINE」というフリーペーパーです。
冊子も、関西空港、伊丹空港、南海電鉄の各駅、リムジンバスなどで配布中です。
http://www.kansai-airport.or.jp/kixitmmaga/
次回は上海。今週の土曜から一週間行ってきます!