at Taketomi, Okinawa on 12/Sep/1998 - 02
Category : [Okinawa Taketomi island (沖縄 竹富島)]
Posted by snotch at November 8, 2006 10:00 AM
日本最南端のお寺、浄土宗本願寺喜宝院には、蒐集(しゅうしゅう)館という民族博物館が併設されていて、島の工芸品や民具などをゆっくりと見ることができる。喜宝院は、お寺といっても、外見は見過ごしてしまいそうなくらいの普通の一軒家で、蒐集(しゅうしゅう)館は別棟として設置されている。ここの館長は上勢頭さんという人なのだが、蒐集館の数々の貴重な資料は、先代の上勢頭亨氏によって集められたもの。館内にはあらゆる民具が展示されているが、この土地独特の布や楽器の展示が面白い。また、縄を結んで数量を表現する「バラザン(藁算)」と呼ばれる結縄文字も展示されている。世界的に文字の発生以前からバラザン同様のものは見つかっているらしいが、文字の発生以降も、文字を知らない庶民層でこの方法が受け継がれてきた。この地では特に、納税に関することにバラザンを使ったそうだ。
竹富島は、徹底した民宿主義で、本土の観光資本を一切入れない規定になっており、キャンプすることも禁止されている。ここが沖縄の民俗学の宝庫であるという住民の意識を育て、住民が暮らしの文化を維持できるよう経済的にも配慮した結果がそういう規定を生み出したのだが、その種をまき続けたのが上勢頭亨氏だ。
竹富島は、徹底した民宿主義で、本土の観光資本を一切入れない規定になっており、キャンプすることも禁止されている。ここが沖縄の民俗学の宝庫であるという住民の意識を育て、住民が暮らしの文化を維持できるよう経済的にも配慮した結果がそういう規定を生み出したのだが、その種をまき続けたのが上勢頭亨氏だ。