at 甘粛省夏河 on 17/Jul/1999
ラブラン寺(拉卜楞寺)では、観光客に対する案内サービスを組織だって行っており、時間を決めてツアー形式で本堂内を見学させてくれる。午前9時に本堂の近くの集合場所に集まり23元支払うと、若い坊さんの後につらつらと続いて見学場所をまわる。案内をしてくれる若い坊さんはかなり退屈そうな態度ではあるが、主要なお堂のいくつかを、かなり丁寧な解説付きで見学させてくれる。
もともと、チベット仏教に詳しいわけではなく、ほぼ素人同然な自分ではあるけれど、お堂の空間的演出や、大勢のラマ僧が誦経する様子など、思わず立ち止まってしまう場面に幾度か出くわした。ひときわ大きな本堂の中に一歩立ち入ると、ランプに使われているヤクバターの香りがモワッとくる。堂内は薄暗く、横方向に14本、奥行き方向に10本の柱が林立している。柱と柱の間には、誦経の際にラマ僧が腰を下ろすためのマット状のものが、奥行き方向に向かって伸びている。お堂の中央付近の天井は、周囲よりひときわ高くなっていて、天井の段差の部分にある天窓を通して、太陽の光がピンポイントで射し込んでいる。壁面には、一面にお経の収納棚があったり、仏像が並んでいたり。そして、低い声の誦経が響く。あまりにも、チベット寺院のプロトタイプなイメージに近く、新しい発見のようなものが無かったので少々残念であったが、本物を目の前に見られたことは良い経験だったし、チケットが格好良いのでよしとする。
緑度母菩薩像 | 帕当巴佛 | 佛祖释迦牟尼像 | 弥勒佛像 |