at 雲南省元陽 on 23/Jun/1999
中国の街で、元来漢人の住んでいなかった場所では、新市街、旧市街という形で、そこに住む民族によって街が完全に分離している。ここ元陽も、バス停のある周辺は漢人の街であって、本来ここに街が存在していたわけではない。中国政府の少数民族への対応に関して、少数民族の不満の声があることは確かなようだ。ここからさらに西へ200km程行った所に、西双版纳 ( xi shuang ban na ) という地域があって、独立運動が存在するという話を複数から耳にした。西双版纳まで行くと、文化的に(少数民族の)、ほぼタイ、ラオスと同じである。
政府としては、ここの棚田を世界遺産として登録しようと、あらゆる手段を試みているらしい。どうも、中国のお役所の手が入ると、その場所の魅力が半減してしまう。中国人観光客と、外国人観光客とで観光地に求めるものが違うと言われてしまえばそれまでかもしれない。でも、僕の感じたところでは、はっきり言ってセンスが感じられない。人工物は映画のセットのように、自然は箱庭のようになってしまうのだ。住んでいた人まで変わってしまわないことを願う。でも、ここの棚田だけはスゴイ。よくも、こんなに棚段を作ったものだと感心するし、見た目も美しい。
こんな山の上で夕陽に照らされながらダンスをしている。よく考えてみると、とっても贅沢なシチュエーションだ。