January 13, 2013

京都 妙心寺退蔵院 村林由貴さんの襖絵展が開催されます

新年、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、早速ですが、お知らせです。

去年から取材を続けている、京都・妙心寺退蔵院で襖絵を描く村林由貴さんの襖絵展が、2月4日~17日の2週間、東京で開催になります(場所は東京駅そばの東海東京証券のギャラリーです)。

「京都 妙心寺退蔵院 村林由貴 襖絵展 〜美の創造と それを支える職人たち〜」
http://www.tokaitokyo.co.jp/company/info/event/fusumae201302/fusumae201302.html

プロジェクトが始まっていよいよ2年近くになります。
現在はまだ、最終目的である退蔵院の64面の襖絵に取り掛かる前の段階ですが、この2年間村林さんは、禅の世界に全身を浸しながら、ひたすら描き続け、考え続け、挑戦し続けてきました。

自分はずっと村林さんを近くで見てきていますが、彼女は技術的にも精神的にも本当に大きな変化を遂げてきたように感じています。このプロジェクトに作家生命を懸けて取り組む彼女の迫力にぼくは、同じく何かを表現するものとして、とても強い影響を受けてきました。

今回の展覧会では、村林さんの2年間の仕事と、襖絵という芸術を支える職人たちの仕事に焦点を当てています。<プロジェクトで絵師として抜擢された村林由貴さんが退蔵院に住み込み、修行も経験しながら制作した習作襖絵1点と数々の練習画、写真家吉田亮人さんがとらえた絵師の制作姿、 そして後世に残していくために職人の伝統技術によって創られた素材や道具等を展示いたします。>(上記ウェブサイトより)

村林さんはまだ、退蔵院の64面の襖絵にはまだ着手していません。いまはあくまでも、その最終目的に向かって村林さんが一歩一歩力を付けている段階です。でも、このプロジェクトを近くで見るものとして、その過程をこそ、見てもらいたいとも思っています。その過程にこそ、このプロジェクトの神髄があるような気がしています。また、このプロジェクトにかかわる多くの職人たちの伝統技術にも注目してもらいたいです。

今回は、村林さんや職人さんらトークイベントもあります。2月9日、10日のイベントには、ぼくも聞き手として参加させていただきます。(無料ですが、事前予約制ですので、ご希望の方はお早めに)

よかったら是非、会期中に足をお運びいただければうれしいです。

プロジェクトのこれまでの経過の一部については、拙稿<よみがえる「お抱え絵師」>(『新潮45』10月号)に書きました。以下よりダウンロードできますので、ご興味ある方は是非。
http://www.yukikondo.jp/wp-content/uploads/2012/09/shincho45-2012-10.pdf

どうぞよろしくお願いいたします。

Posted by ykon at January 13, 2013 12:05 AM | パーマリンク | コメント (0) | トラックバック (0)