April 27, 2008

明日、スイスからドイツへ<Thun No.2, Switzerland>

スイスの友人のうちに来てから早くも1週間。

やっぱり現地の人の家に泊まって、毎日普通の日常みたいな生活を送ると、見えるものも全然違うし、のんびりもできるし、いろいろとじっくり話しが聞けるし、とても楽しいです。

家の主は、03年の秋にバンバリーで出会ったテリー&ルーシー。二人はぼくらよりひとまわりほど年上で、しかもバンバリーに3週間いただけなので、当時はそれほど親しくなったってわけではなかったのだけど、今回、実にいい人たちであることを再確認し、毎日4人で何時間も話をし、さらにその友だちとも会ったりして、穏やかで幸せな毎日を送っています。

ルーシーはマッサージ師&セラピストのような仕事を自分でしていて仕事時間がとてもフレキシブルなので、大体毎朝一緒に食事を食べて、その後、彼女は仕事をしたり、ぼくらも自分たちのことをいろいろやったり。テリーが夜、仕事から帰ってくると、いつも4人でお茶を飲みながらお互いに一日のことを話したり、一緒にゲームをしたり……。

彼女たちの人柄や、彼女たちから聞く話、そして街の様子を見る限りでは、スイスって日本にとても雰囲気が似ているような気がしてます。街はきれいで、静かで、すべてがかっちり、きちっとしてるっていうか、日本人がそっくりそのまま入れ替わって暮らしても、全然違和感ないんじゃないかなっていうような。。。

今回の旅で、道を渡るときに車がみな止まってくれる国なんてあったかな?トイレに紙を捨てるのが当然な国もあったかな?ってそんなことばかり考えてしまいます。イタリアやギリシャは、まだヨーロッパ的なワイルドさも感じたけど、スイスにきてそのあまりに整った環境に、いよいよ本当にぼくらの旅も終わったのかなっていう気分になってます。

イタリアからスイスへ列車で国境を越えると、急に緑がきれーーいになった気がして、はっきりとした国境がどこなんだかよく分からなくても、明らかに空気が変わったことを感じました。そして、いまいるThun(トゥン)が本当にきれいで、イメージするスイスそのもの。ハイジの世界っていうのか、いや、本当にスイスってこんな場所だったんだなっていきなり思わされました。ちなみに、テリーのお姉さんの名前は本当にハイジ!スイスじゃよくある名前らしいけど、やはり「外国人に『ハイジ』って自己紹介すると、みな『ハイジだって!マジで?!ガハハハー!』って大うけされる」とのこと(笑)。ぼくも、アニメのハイジの顔がどうしても浮かんじゃって、初めて会ったのに勝手に知りあい気分になってしまいました。

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(素子の隣がハイジ。で、テリーとルーシー)

Thunはそこそこの街なのに(スイスの大都市トップ10に入ってるとのこと。しかし人口40000人!)、いまの家の門を出て、1分歩いて横を見るとすでに↓の風景。。

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写真がいまいちですが、タンポポに包まれた広い草原に牛がいて、後ろには巨大な雪山。街なかでこれ以上贅沢なご近所の風景があるだろうか、とびっくりさせられます。

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(駅のそばにすぐ大きな湖があり、その周囲には雪山が。それを目の前にしたきれいな芝生でみな週末の午後をのんびり楽しんでいる)

話は違いますが、ヨーロッパに入って驚きだったことの一つに、バスや地下鉄乗るときに、チケットのチェックがほぼ全くないこと。つまり、自分でチケットを買って、乗る前にそのチケットを駅や車内にある機械に自分で通して「有効化(validate)」し、それを持っていればいいというシステム。でも、誰がチェックしに来るわけでもないし、見せる場所もないし、なくても全く乗れてしまって、ほとんど完全に自主性にまかせているっていう感じなのです。しかも、年間パスとか1日パスとかそういうものもあって、そういうのを持ってる人は毎回毎回「有効化」する必要がないので、「有効化」の作業をするしないに関係なく、誰がチケットを持っているのか、誰がお金を払ってないのか、なんて全く分かりません。ギリシャではバス&地下鉄、イタリアはバス、スイスはバス(でもスイスはたまにチェックがあるみたい)が、そのシステム。

ぼくらも正直、イタリア、ギリシャともに何度かタダ乗りさせてもらってしまいましたが、あの状況で毎回きちっと1ユーロほどのチケットを買うのはすごい倫理観が必要なんじゃないかと感じてしまいました。どれだけの人がちゃんとお金を払っているのかなって気になります。。。

もしあれでほとんどの人がちゃんと払っているのであれば、ヨーロッパ人はかなり理性があるのかな、と思うし、もし払ってない人ばかりなのにあのシステムを続けているのであれば、太っ腹っていうか、テキトーっていうか、日本では考えられないやり方に思えました。

あとイタリアとギリシャのスーパーでは、自分たちが行った限り、野菜を買うとき、自分で測りに乗せて機械を操作して、値段のシールを貼って、それをレジに持っていくだけ。値段のシールを貼ったあとにジャガイモを一つ二つ多く入れたってまず分からないでしょう。

しかも驚いたのは、スイスのいまの家のそばにあるスーパー("Coop"っていって、日本の生協とほぼ同じマークなのですが、"Coop"ってもしかしてスイスの会社?)では、かごに入れたものを自分でチェックするリモコンのような機械があって、それで自分で、買ったものを"自己申告"してレジに持っていき、レジでお金を払うだけ。品物を持ってレジに行くものの、たくさん買い物したら全然何があるかなんて全然わかりません。ルーシーに、「あれはチェックないの?」と聞くと、「うーん、ないね。自主性にまかせてるんだろうと思う」という答え。すごいです。

ヨーロッパに住んでる人にとっては全く普通のことなんだろうけど、初ヨーロッパの自分としては、そんなところに、ヨーロッパと日本(アジア?)との「人間の捉え方」(って大げさかな?)の違いを感じてます。

ここも明日いよいよ出発。明日からは何日か、ドイツにいる素子の元同僚夫妻の家にお世話になります(FrankfurtのそばのWiesbaden)。そのあとオランダ、フランスで友人訪問を続け、またドイツ、スイスに戻ってきます。テリーとルーシーが「是非戻って来い!」っていってくれるので、完全に真に受けて、本当に戻ってきちゃう予定です。

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(今日の午後は、テリーとルーシーの友達のうちでチーズフォンデュをごちそうになりました!超濃厚で沸騰している液体チーズの中にパンをつけて、白ワインとお茶で食べるというのが伝統的なチーズフォンデュとのこと。もっと肉とか野菜とか、なんでもチーズにつけまくるのかと思ったら、パンだけだというのは意外でした(ナシやパイナップルも少々あったけど)。ちょっと単調ではあるけど、かなり美味しかった!)

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(これが2日目に作ってもらった"ラクレット"。チーズをマッシュルームやらと一緒に、鉄板の上で溶かして、それをポテトにかけて食べる。これもまたすごーーく美味しかった。結局チーズなわけだけど)


Posted by ykon at April 27, 2008 11:09 PM | トラックバック
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