November 4, 2007

カイラス、断念かも。。。&アリの驚き旅行者たち<Ali(阿里)No.2, China>

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(アリで。チベタンの子どもたち)

アリ、今日で4日目。でもまだどうも高度順応が十分にできていなく、カイラスやグゲ遺跡へと向かえずにいます。カイラスもグゲもここから300キロほどなのに、バスで7~8時間。しかも途中でまた5000mを越えることを考えると、ちょっとまだキツイかなと。その一方で、いまは一日一日寒さが増していき、カイラスはすでに極寒。しかも一度大雪が降れば道は閉ざされ、もうアウト。条件は刻々と悪くなっていきます……。そして、カイラスに行けばさらに高度が上がって巡礼(コルラ)すると最大5600mまで徒歩で歩くことになり、それがまたちょーハードらしいので、正直、ちょっと無理かなと弱気になってます。なんとかなるかなと思っていたけれど、強靭な自然の力を前にして、今回初めてギブアップモードに入りつつあります。

といっても、高山病がひどいわけではなく、まだちょっと頭痛が残っていたりしてさらに高度を上げるには不安が残るという程度なので、もうちょっとアリで粘って体調を整えてから、とりあえず凄まじい絶景らしいグゲ遺跡だけは行ってみようと思ってます。

これまで4000mの場所には行ったことあったし、そのときは特に何も問題なかったので、アリはOKかなと思っていたのですが、やはり今回は高度を急に上げすぎた感アリです。まあ、もうちょっと様子をみてみます。

アリでは、昨日4人の旅行者と会って少々交流。フランス人、イスラエル人とドイツ人カップルの4人。みな20代後半~30代前半らしき同年代。

フランス人とは、公安局で罰金を払って外国人許可証をもらいに行ったときに遭遇(アリは本当は許可証なしでは外国人は入れない。でも、新疆から行くと許可証など取る場所はないので、アリで自ら公安に出頭して罰金を払って許可証をもらうというのが定番の方法。上海で働いてたとかなんとか理由にならない理由をつけて罰金を免除してもらおうと画策したものの、非常にまっとうなことを言われ、反論する余地もなく、罰金を支払いました。一人300元)。彼は、ラサ方面からヒッチハイクでやってきたとのこと。この寒い中、検問を逃れるためにかなり遠回りまでして、しかも途中バイクにもヒッチ(寒すぎ!)してきたというつわもの系。アウトドア経験値高そうな風貌。

イスラエル人は、他の安宿の部屋を見に行ったときに遭遇。彼もぼくらと同じルートでやってきて、非常に体調悪そうな、弱りきった顔で登場。でも優しげな笑顔。聞くと彼もアリについてすで4日ほどが経ったのに、まだ高山病が治りきらずダウンしているとのこと。「アリまでのバスでは2回吐いたよ」との彼の告白に、「おーー、おれも吐いたよ、吐いた!」と非常に親近感が沸きました。見ため的にも、ぽっちゃり&ロン毛なインドア系の、非常に油断してそうな風貌で、素子曰く「彼もカイラス行くと思うと、自分も行ける気がしてきた!」。

そしてドイツ人カップル。彼らとは昨日ネット屋で遭遇。男の方・ベンジャミンは、うかうかしてるとモンベルやパタゴニアのCMに登場しかねない本格アウトドアルックで、しかも、ちょっと持ち運びには不便そうな見慣れぬ四角いカバンを持っていたため、もしかして?と思うと、やはり!なんとここまでチャリ!彼女と二人でドイツから1年半かけて、トルコ、イラン、パキスタンを経て、アリまで……。目的地は日本で、着いたら日本で働きたいとのこと。衝撃はぼくらが苦しんだあの30時間の道のりを数週間かけてテントを張りながらチャリチャリやってきたこと……想像できません。。もちろん高山病的には、徐々に来たほうが楽なのでそういう苦しみはないのでしょうが、さすがにあの荒涼とした場所を一日50キロとか100キロずつこぎながら進むのは、半端ない気合が必要に違いありません。しかも、途中で引き返すこともできないし、一日休憩ってわけにもいかなし。彼らは、もちろんカイラス、グゲもチャリ。「アリで一週間ぐらい休んでから出発するよ」と余裕しゃきしゃきな感じで話してましたが、雪などが降っても極寒の中テントで過ごせるのかどうか……全く未知の世界です。特に普通の女の子風だった彼女のタフさには脱帽です。

勝手に仲間と認定したイスラエルのぽっちゃりくんとは、今日一緒のバスでグゲまで行くことになりそうだったのですが、ぼくらは延期。さて、彼は今日出たのかな?

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(アリの町は四方を山に囲まれている。手前にたなびく旗「タルチョ」がチベタンの町である目印。あるタクシー運転手によれば、アリは漢族6割、チベタン4割とのこと。政府は税制などを優遇して漢族をどんどん呼び込んでいるようす。3年後にはアリにも空港ができるらしく、そうなると全く雰囲気も変わってしまいそう)

……さらにいまネット屋で新たにあったフランス人の2人もチャリでした。しかも結構中年のおばちゃん。驚異的だ……。今日は彼らとメシでも食って、タフさの秘訣を学びます。。。


Posted by ykon at November 4, 2007 4:43 PM | トラックバック
コメント

いやぁ、凄いねぇ。でも高山病って侮れないからね。人それぞれに適応能力も違うし。私も10000フィートまでは大丈夫なのに、越えた瞬間に体がズーンって重くなって。13000フィートの山に登った時は、最後の3000フィートはアスピリンを飲みながら頂上へ。アスピリンって血液を薄める効能があるから、高山病に効く事もあるのよね。

あと、何日か経てば、きっと体も順応して来ると思うから、しっかりと水を沢山飲んでみてください。焦らないでね〜。

そういえば、昨日"into the wild"って言う映画を見て来ましたが、まさに、冒険の極限と言う感じでした。また、しばらくしたら中国や日本でもやるかも。また時間があれば調べてみて下さい。それでは。

Posted by: mika at November 5, 2007 1:16 AM

いやー。すごいなぁ。2人とも。
チャリの人たちはもっとすごいけど…。
ぽっちゃりくんに出会ったときの気持ち、よーくわかります。
私もこないだのゴールデンウィークにアニ・ヒャウォという
死者が出るほど足場の悪い断崖絶壁の山に登ったんですが、
(→基本的に山登り苦手。高所恐怖症のため。)
途中で無理!!もう降りる!!!って思ったときに、
ぽっちゃりしたおばちゃんが私を追い抜いていって、
「あの人が登れるのに、私にできないわけがない!!」と思って
登っちゃいました。
未だにいろんな人から、「よく登ったね…。」とほめられ
(あきれられ?)ます。
うーん。あれは我ながらよくがんばりました。
ぽっちゃりくんが行けるんだったら、2人も大丈夫ですよ!
大変だと思うけど、その大変さを乗り越えて行ったカイラスは
最高なはず!!!私も来年の旅リストに入れようと思います。
(→でも、山登り苦手。)

がんばって行ってください!
(あ、でも無理はしないでね。32会できなくなるから。)

Posted by: じゃしらも at November 5, 2007 4:34 PM

チャリってすごいね。。さすがに世界は広いね。いろんな人がいるんだねえ。。

Posted by: なおき at November 5, 2007 11:29 PM

す、すごい。。。
なんか、すごすぎて
読んでたら元気になりました!
もうお二人とも体調は大丈夫かな?

Posted by: Chie at November 6, 2007 12:47 PM

お二人とも体調はいかがですか?
高山病って想像以上に大変なんだ~。

早く高地に体が慣れて、楽しい旅を続けられることを祈ってます。

Posted by: Rika2 at November 6, 2007 9:17 PM

おおおおおー
もう、凄いとしか言えません。

チャリチャリのドイツ人、中年フランス人、、、
タフの秘訣を教えてください。

Posted by: みなみ at November 8, 2007 3:59 PM

>mikaさん

どうも!ご心配ありがとうございました。なんとか無事に高山病を乗り越えて、目的地まで行ってきました~。はじめはどうなることかと思いましたが、高山病で苦労した分、カイラスでの喜びもまたひとしおだったようなきがしました。アスピリン、探したのですが手に入らず、現地のなんだかよくわからない薬と酸素で乗り切りました(効果があったのかどうかは不明ですが……)。"into the wild"、今度調べてみます!こないだぼくらは、"Death of a President"を見ました。話題どおりの新鮮な作りではありましたが、でもあそこまでフィクションとノンフィクションの境目を不明瞭にしてしまっていいのかな、、、という疑問の方が強く残りました。

>じゃしらもさん

無事にまた戻ってきました~。カイラスはほんとによかったです。ちょーきつかったけど。今度書きますが、実はぽっちゃりくん、あけてみたらイスラエルのコンバット部隊の兵隊でかなりのつわものでした(笑)。断崖絶壁は怖そう……。32会も近いし(?)、無理は禁物ですが、でもカイラスは是非行ってみてください(って、ぼくらは一周できなかったのだけど^^;)

>なおきさん

西洋人はチャリの人の方が全然多かったよ。これにはマジでびっくり。しかも、60近い感じのフランス人のおばちゃんの一人旅の人もいたし……。チベット、ネパールで9ヶ月ほど。西洋人、タフだよね。

>Chieちゃん

オージーをはじめ、西洋人はワイルドだよね~。年齢とか全然関係ないって感じで、彼らみるとおれたちももっとタフになれるはず!って元気が出るよ。ま、実際は全くついていけないそうだけど。

>Rika2さん

おかげさまで無事に回復して目的を達したよ~。自分たち的にも想像以上に大変だったけれど、その分カイラスでの感激がおおきかったような気もしました。でもカイラスの難所で高山病が発症して、しかも吹雪とかに見舞われて死ぬ人は毎年何人かいるみたいなので、ほんとに侮れない。おれたちも、そのちょーハードな部分は怖くていけなかったです。Rika2も最近元気そうで何より!仕事がんばってね~。

>みなみさん

西洋人、なんであんなにタフなんだろうね。。。結局イスラエル人もコンバット部隊のつわもので、軟弱王の座はおれたちのほしいままでした。タフさの秘訣は、なんだろう、、、常識とか年齢とかを気にしないことなのかな。。彼らを見てたらそんな気がしました。やってみたら、何気にできるのかもしれなかったりって……。

Posted by: ゆうき・もとこ at November 13, 2007 1:46 PM
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