(タクラマカン砂漠の真ん中にある塔中で)
タクラマカン砂漠を縦断し終え、今は砂漠の南側に隣接するニヤ(中国名:民豊(ミンフォン))にいます。
(塔河のウイグル人たち)
前回ブログアップした塔河(タリム河=塔里木河のそばだからこの名前のよう)からは、250キロほど南下して、砂漠ど真ん中の塔中(タージョン、「塔」は「タクラマカン」の漢字の頭文字なので「タクラマカンの真ん中」という意味でしょう)へ行きました。塔河からは徐々に砂漠は本格化し、30分もすると教科書で見たような砂漠の世界が始まりました。
通り沿いには防砂のための木々が植えてあるものの、その向こうは全く砂のみの死の世界。途中に「○○○○○、只有荒涼的沙漠、没有荒涼的人生」と大きな文字看板が出ていました。最初の一行はちゃんと見えなかったのですが、後ろ二行「荒涼なのは砂漠だけだ、人生は決して荒涼ではない」から推し量ると最初は「ドラッグには手を出すな」みたいな言葉が入りそうです……って、そんなわけないですが、何が入るにしても、あの砂漠を前にすると、普通以上に説得力があるような。
塔中でぼくらだけバスを降りると、ガソリンスタンドと建物が200メートルほど並ぶのみ。唯一の宿らしい招待所へ行くと、かなりハード系な雰囲気でひと気もなかったので、人に聞いた3キロ先の別の宿へ。こんな砂漠の中にそこそこ快適な宿がありました。
(塔中の宿から15分ぐらい歩いた砂漠の中。奥にかすかにほそーく見えるのが宿がある道路)
宿の周りはすべて砂漠。何だかよくわからない工事現場を越えて砂漠の中に入っていくと、そこにはまさにイメージ通りの砂漠世界が広がっていました!波打つような大きな砂の山がどこまでも続き、表面には等間隔のしわしわが。そして風が吹くと、サーッとかすかな音を立てて表面の砂の膜が前進する……。これまでこういう図鑑に出てくるような砂漠は見たことがなかったので、なかなか感激でした。
(表面はこんな感じ。尾根になっている部分は砂が固まっていて歩きやすいものの、斜面を歩くと足がすっぽり埋まってしまう)
ぼくらが走った砂漠縦断道路が南北500キロ以上はあるとすれば、その距離、東京-京都間ぐらい。そして地図で見るとタクラマカン砂漠の横幅は縦の2倍ほどはあるので、実にこの砂の山は地平線のはるか向こう、1000キロは続いているということに。東京-広島間ぐらいでしょうか……。そんな気の遠くなるような領域が砂のみで埋め尽くされているという事実には圧倒されます。
(こんな世界が1000キロ以上も続いているとは……)
今日、塔中からニヤまではバスが複数あると聞いていたものの、朝10時ごろからガソリンスタンド前で待っても全然現れず。普通の車にも交渉などしながら4時間ほど待った挙句、リッチそうなウイグル人の兄弟が乗せてくれることに。革張りシートの豪華なホンダ車で快適な砂漠ドライブを楽しみました。2時間半ほどで無事にニヤに。
(今日は半日をこのガソリンスタンドで過ごしてしまいました)
ところで話は変わりますが、塔河の宿でのこと。部屋はきれいに掃除をすればそれなりのクオリティが出せそうなのに、掃除が全然なされていなく、シーツもかなりウェット&体臭あり。そこで、シーツを変えてくれと頼むと、シブシブ交換。掃除もしてくれと頼むと、「好的」と了解してくれました。が、掃除係の女性がトイレでモップを洗う様子と見た素子は絶句。なんと、便器の中に直接モップを入れて流しながらジャボジャボ。そしてそれで床掃除……。ありえない光景。「その水は汚いからやめて」というと、「この水はきれいよ」とホラー映画のようなセリフが……。そして、翌日トイレが詰り、大便やらなんやらが浮き上がってくる様子を見て、ますますその汚さが頭角を現し、素子はその掃除係りを "the FUKETSUest man of 2007"に認定。そして、それを許しているこの宿が"most FUKETSU yado"に。部屋が比較的新しくて掃除次第でかなり快適宿になりそうだっただけに残念。前回書き忘れたので。。
(ウイグル料理の定番ラグメン。具をかけて食べる。肉、トマト、玉ねぎ、ピーマンなど。洋風っぽい味)
(前回の写真の釜で焼いたこのナン(パン?)が焼きたてだととてもおいしい。)
(ハミ瓜もウルムチで食べて以来はまってます。しゃきしゃきしてて、甘みもある。1キロで1~2元)
さて、おそらく明日、ホータン(中国語名:和田(ホーティエン))へ移動の予定。シルクロード的歴史の長い町で、玉で知られます。そこにしばらくいてから、いよいよチベットへ向います。
(肌色の部分がタクラマカン砂漠。文字がこみいって見にくくなってしまってますが……)
おお!理想的な沙漠の景色!
いつか行ってみたいです・・・
うっわーすっごー
とつい声が出ました。
すごいなぁー。
それしか言葉がない。
the FUKETSUest man of 2007
に爆笑してしまいました。
もとこさんごめんね。
Dear Motoko,
I am became a Sales Manager now:)hehe
Good luck for you trip!!!
Michelle
フケツェストオブザーイヤー万歳!
初めて中国に来たときに見た你好トイレもかなり衝撃がありましたが、まだまだ世界は広いっす!
Omedetou sabaku-juudan!!
...a,Tibetan ha toilet no ato shiri wo hukanai sou desuyo.
おお~~~、この砂漠はすごい。。。。。これは行く価値あるなあ。。
Posted by: なおき at October 25, 2007 1:39 PM>komaさん
中国でこんな景色が見られるとは思ってませんでしたよ~。タクラマカンはどうも世界で2番目に大きい砂漠らしいので、迫力あるし、新疆きたら必見の気がしました。
>ちえちゃん
砂漠なので乾燥してるから熱帯よりは不潔感はないけれど、トイレの水はさすがに汚いよね。でもまあ、水が少ないから大切に使ってるっていう解釈もできるのかなあ、とか、前向きに考えてみたり(笑)。今日の宿はきれいなのでうれしい^^
>Michelle,
That's a good news! Congratulations!!
I think you got a decent "bonus" for your job.
We are in 和田, 新疆 and we are enjoying a different atmosphere. After this we plan to go to Tibet if the weather allows.
>yang pingさん
中国生活慣れた~?最近では、汚い洋式トイレより、屋外のやりっぱなしニーハオトイレの方が断然気持ちいいような。。。でも、ウイグル来て、痰の音は大幅に減りました(笑)。あ、こないだウルムチの宿で、門司で育った大学院生に会いました。北九州懐かしいなー。
>USHIYAMAさん
オシュからのメールもありがとうございました!いよいよウズベキなんですねー。そっちの方はまだ町の名前を聞いてもいまいちピンと来ずでしたが、ぼくらもだんだん近づいてますよ~。キルギスタン、山がきれいっていうのは楽しみです。カイラス、くじけていけないかもしれないし……(笑)。トイレのあとにお尻拭かない人、確かにこっちは多そうですね。でもその境地に達すると、人生大幅に楽になりそうでちょっと羨ましかったり?!
>なおきさん
うん、これは行く価値ありだったよ~。ザ・砂漠って感じの風景。昨日は途中らくだもたくさんみて、おお、野生のらくだ?って思ったけど、そうではないらしかった。
Posted by: Yuki&Motoko at October 25, 2007 7:40 PMどーも!ご無沙汰です。
the FUKETSUest man of 2007 決まりましたか!
そういえば29日より夫婦でコタキナバルに5日ですが行ってきます。目的なしの旅です。どうなることやら・・・。
以前コタ行かれてましたよね?どうでした?
お勧めがあれば教えてください。現地ツアーは決めてないのですが何か参加したいです。まあ現地4泊ですから何も出来ないかも知れません。
この旅がthe FUKETSUest man of 2007になる予感ですが・・。
最近NHKの関口さんの中国紀行にはまってます。
お二人に旅は過酷にも見えますがthe FUKETSUest man of 2007・・・かなり笑えました!
ではまた!
すごいなぁ。行ってみたいなぁ、うらやましい、この果てしない砂漠。それにしても、そんなところでもネットを繋げているっていうのが、すごいね。
Posted by: Nori-zo in LDN at October 26, 2007 8:14 AM>一郎さん
どうも~!ブログで、ブルネイか?っていうのは読んでました。コタキナバル、ぼくらはそこから確か途中で一泊ぐらいして、ジャングルの中の2泊3日のキャンプに参加しました。オランウータンやさそり、ワニとか見られて、結構楽しかったです。運がいいと象も見られたとか。ただ、そこの宿泊地には水道水がなく、泥の混じった水での洗顔、シャワー、歯磨きとなりましたが。。。でも、自然の中なので、FUKETSU度はそれほど高くありませんでした(笑)。バックパッカー向けではないジャングルキャンプツアーもあったと思います。それだともうちょっと快適なコテージに泊まって野生動物を見ることも可能だったような。あと、ぼくらは行きませんでしたが、その辺にアジアで一番高い山がありますよね。そこに一日かけて登るっていうのも、よさげな感じでした。山の上に温泉があるようでしたよ。トレッキングが好きならば、楽しいのでは?ジャングルキャンプのことは、このブログのマレーシアのカテゴリーの中にちょっと書いてあるので、よかったらどうぞ。
コタキナバル周辺は、あまり見た記憶がありませんが、確か、近くから船乗ってブルネイへ国境を越えることができたはずです。
ぼくらがやったのはそれぐらいかなあ。また旅の報告楽しみにしてます!
>Nori-zoさん
砂漠はなかなかいいね。神秘的な感じがしたよ。中国はほんとにネットカフェどこにでもある。さすがに写真の砂漠のとこにはなかったんだけど、ちょっと町らしい雰囲気していれば、食堂の次にたくさんあるってぐらい、どこにでも見かけるよ。しかも、PCつながせて、頼む!っていうと、小さな町ほど融通が利くような。。
Posted by: ゆうき・もとこ at October 26, 2007 6:37 PMMotoko,
there is no "Bonus" for me, hehe, only the title was changed!!I will send you an e-mail
初めまして 僕は新潟県に住む冒険家です。世界を冒険しています。旅行では有りません。ゴビ砂漠横断を計画しています。お聞きしたいことがたくさんあります。お返事いただけるのなら詳しい計画をお話します。 世界の冒険家 高下ソウキチ
Posted by: 高下ソウキチ at March 11, 2011 2:13 PM世界の冒険家です。タクラマカン砂漠を歩いて横断する計画を立てています。ゴビ砂漠も歩いて横断します。世界でやった人は居ません。生きて帰れるかは解りません。生きて帰りたいので情報お願いします。
Posted by: 高下ソウキチ at March 16, 2011 2:40 PM>高下ソウキチさま
コメントありがとうございます。
自分たちは冒険家ではなく、普通に車に乗って砂漠を縦断しただけなので、ご計画にとって有用な情報を特に持っているわけではありません。もし何か具体的にご質問いただけたら何かわかることがあるかもしれませんが。
ちなみに、最近『脱出記』という本を読み、それは第二次大戦中にシベリアの収容所から脱走してインドまで6500キロ徒歩で逃げるという壮絶なノンフィクションでしたが、その中で著者たちはゴビ砂漠を徒歩で縦断しています。それを読むと何か参考になるかもしれません。