October 5, 2007

イスラム&チベット世界が近づいてきた!<Xiahe(夏河), China>

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(臨夏のモスクにいたムスリムの少年)

一昨日午後15時に列車で蘭州へ着いてから、すぐにバス停へ行ってちょっと郊外(といっても150キロほど)の臨夏(Linxia, リンシャー)という小さな町まで移動しました。15時間の列車の直後に2時間半のバスでちょっと疲れましたが、ここまで来てよかった、という風景が続きました。

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(臨夏の町中はムスリムの人の姿が目立つ)

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(臨夏のモスク。お祈りが始まる1時半に集まってきた人々)

蘭州は普通に大きな都市で、それほど変わり映えはしなかったものの、そこから臨夏へ向かう通りは、別の世界になったかのように、みな白い帽子をかぶるイスラム教徒の世界。このあたりは、シルクロードの重要な中継点だったらしく、そのために随分とイスラムの影響を強く受けています。途中の村には、モスクとお寺がミックスされたような建物がいくつも続き、とても新鮮。バスの中も半分ぐらいムスリムの人で、顔も西洋的な人が増えてきました。それに、このあたりはチベットの文化も混じっているので、赤い袈裟をつけたチベタンの僧侶なんかもちらほらいて、なかなか不思議な雰囲気でした。ちなみに、中国語ではムスリムの人を回族(フイ族=回教徒)といいます。

昨日は臨夏で半日散歩。町中いたるところにモスクがあり、ムスリムの姿が目立ちます。
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(一見中国人には見えない人も多いものの、みな基本的に中国語を話す。中国の広さ、多様さを実感)

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(臨夏の裏道で。動画を見せているところ)

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(牛の足の骨だけを集めて売る人。街なかにはやたらと動物の死体が干されている。ウサギの姿焼きなども)

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(いまは、ラマダンだとのこと(朝5時半から夜7時までは何も食べてはいけない。一ヵ月続く)。そのせいかは分かりませんが、夜になると街なかに一斉に屋台が開く。砂鍋、羊肉の串焼き、焼き芋、餃子など。下の写真のが砂鍋。これにスープを入れて、煮て食べる。)

そして夕方(4日)に、再びバスに乗って、夏河(Xiahe)というさらに奥地のチベタンの村へ移動。夏河は、チベタンにとっての重要な寺院があり、そのために、多くのチベタンが訪れるという村。臨夏から100キロほど。途中、かなりの田舎を通り抜けるので、もっとディープになるかなと期待していたのに、着いてみるとかなり観光地化した町でした。もっとも、ユースホステルがある時点で予想はできたのですが、思っていた以上に観光客も多く(ほとんどが中国人っぽい感じ)、とりあえず町中は全然新鮮な雰囲気がなくて、結構がっかり。中国人観光客が目立つせいか、漢族の世界に逆戻りした気分です。夏河の散策はこれからです。

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(ロシアとの国境から、随分西へ移動した感じがします。でも、まだまだ西部は広く、中国の広大さに圧倒されます)

○それから、今日(5日)発売の「週刊金曜日」に、上海のニセモノ市場で働く人たちについてのフォト・ルポルタージュ「存在するものすべてにニセモノがある」が掲載されています。結構前に書いたものですが、カラー5ページの記事にしてもらえました。機会があればご覧いただけるとうれしいです。"Link Club Newsletter"「国境を往く 中国・モンゴル編」も間もなく出ます。


Posted by ykon at October 5, 2007 2:59 PM | トラックバック
コメント

Wow!

この間モンゴルに行ったと思ったら、いきなりわたしの庭エリアに近づいてきたね!
夏河からどっち行くの?
西寧の方行く?

もし行くなら、西寧直行ではなく、レコン(同仁)を経由して行ってみて!
夏河→レコンはけっこう美しい草原を通ります。
そのルートはかなりディープな牧民たちと遭遇できる可能性もあります。

それから、ラブランはもちろん行くと思うけど、行くんだったら、ラブラン寺の中を見るのもいいけど、チベタンはお寺の周りを回る(チベット語で、シュヒコルと言います)習慣があって、そのシュヒコルルートがオススメ。
ラブランからははずれた方に歩いていくとシュヒコルルートに乗れますが、ごめん、中国語でなんと呼ぶかわからないので、そこらへんのチベタン見つけて、シュヒコル・ゴーグとか(アムド語。シュヒコルしたい、みたいな意味。ちょっと適当だけど・・・)言ってみると教えてくれるかもしれません。ちなみにシュヒコルのルは「L」の発音で!

それから夏河からそれほど遠くないツォェ(合作)にあるミラレパ・ラカン(ツォェ・ゴンパ)もビル風のお寺でおもしろいよ。近いから行ってみては?

あああいいなぁ。
恋しい&なつかしい…

続報待ってます!

Posted by: medo at October 6, 2007 12:29 AM

>medoさん

お~、いよいよ西寧が近づいて、medoさんの領域だなと思ってたところだよ。さすがに詳しいね、この辺。で、次は西寧に行くつもりで、今日の朝、コメント読む前にバスチケット買いに行ったんだけど、たまたま西寧行きが売り切れで、同仁行きを買ったんだよー。偶然だけど、お薦めのコースになってよかった!

ラブランも実は、たぶんお薦め通りにシュヒコルルートを行ったような気がする。マニ車のある周囲をぐるっと一周するってことだよね?そういう風にみて回って、
結局なかは、なんか変な入り口から紛れ込んだという形で、入ったのか入ってないのか良く分からない状態でした。medoさんはアムド語とか話しちゃうんだっけ?渋いなあ~。合作はもういけそうにないような。。

で、青海省なんだけど、メジャーどこ以外にどこかここは!ってとこある?あれば是非教えてもらえるとうれしいです。

それから、西寧のモスクの金曜の礼拝風景がすごいっていう話なので、それを是非みたいんだけど、見たことある?明日から行ったら全然金曜にはかさならなそうなんだけど、もしすごいのであれば、なんとか金曜に西寧にいたいと思ってるんだけど、、。その価値はあるかな??

などなど、また教えてくれ!よろしく~。

ではまた!

Posted by: Yuki&Motoko at October 7, 2007 12:23 AM

うんそうそう!たぶんそこがシュヒコルです!そこ行ったのね!良かった良かった。わたしたちはそこでチベタン坊主の占い師に出会って、ラブランを俯瞰しながら占いもしてもらいました♪

あんまり良く覚えてないけど、そういえば夏河→レコンって早朝発じゃなかったっけ?そうしたら、草原は暗くて見えないかも……。

あまりにも思い入れがありすぎのエリアなので、コメントが超ド級の長さになりそうだったから、メッセージで送りました。

青海省には、ムスリムも漢族もかなりいて、二人が前に訪れたチベットエリアと比べてチベットっぽくないな~と思うかもしれないけど、それぞれの都市の要所要所に、しっかりチベット風情が残っているので、そういうポイントをはずさずに見てみてね!

それから、わたしが言うのもなんだけど、ヤンファンにグッドニュースがあるみたいだから連絡してみて!

Posted by: medo at October 7, 2007 3:10 AM
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