(バスの途中の休憩所のトイレ。「貼近距離 靠近文明」"Keep near, Setting up the civilization"ととても怪しげな英訳が下についてますが、「便器にもう一歩近づこう、そして文明社会へ近づこう」といった意味。文明なんちゃら、というのはよく見かける表示で、日本語的に考えるとなんか面白い。他に地下鉄で見たのが「請文明乗車」。文明的に乗車しましょう)
昨日の朝、バスで承徳を出て夕方に石家庄着。河北省の省都でかなりの大都市であるにもかかわらず、名前はほとんど聞いたことがなく、マイナーな感否めず。北京に近いからでしょうか。できればここには泊まらず、さっさと西へ向けて大きく移動しようと思っていたので、バスを降りてすぐに列車の駅へ。三輪車の荷台に乗って3元で到着。
(この乗り物はあまり見たことがなかったような。一見エンジンついてそうな思ってたものの、乗ってみるとおじさんがキコキコ。電気自転車。おじさんにこやか)
(石家庄駅前)
いかにも中国の巨大都市の駅という風貌の建物の中へチケットを買いに。10月1日から中国は国慶節で、一週間の大きな休み。そのため列車もちょー混んでます。駅で並んでいる段階ではまだ次の行き先も決まってなく、とりあえずチケットがありそうで、興味もあって、しかも結構西、という基準で考えて、チケット窓口で順番が回ってくる2分前ぐらいに、甘粛省の蘭州(Lanzhou、ランジョウ)へ行くことに決定。でも、その日のチケットはなく、翌日(つまり今日)の夜11時すぎ発のに乗ることに。
(チケット窓口の列に並ぶ。電光掲示板のチケット売り切れ情報などをもとに行き先を決める。石家庄から蘭州まで、硬臥(hard sleeper)の上段で324元(5000円ほど)。結構な出費......)
さて、宿探し。駅前にすぐ安くてほどほどのところが見つかり、ほっとして晩飯へ。
(夕食に食べたロバ肉バーガー。といってもファーストフード店ではなく、ローカルな店。なぜか最近ロバ肉を食べる機会がちらほら。味はコンビーフみたい)
今日の夜中12時前に列車が出発。あと3時間ぐらいあるので、その前にネット屋に来てます。今日はカフェをはしごし、その間に映画を見ました。南京大虐殺から今年でちょうど70年なので、多分それにあわせて公開された「南京NANKING」という(確か)アメリカ・ドイツの合作映画がなんと映画館で5元(75円)だったので、それを(ほかの映画は25元か30元。この映画だけ政府の奨励で激安価格になってるのかなと想像しましたが、それでも客は10人にも満たず)。ドキュメンタリー風なのに、一部本人じゃない人が本人風に出てくるのがなんともいただけなかったのですが、強姦について笑顔で語る元日本兵の映像には、考えさせられるものがありました。
さて、蘭州まで行くと、いよいよ中国西部という雰囲気になってきそうですが、地図で新疆ウイグルの省都ウルムチを見ると、まだまだかなり遠い!蘭州からはできるだけバスなどを使って小さな町を転々としながら移動したいなと思っているものの、その先の移動経路はまだ全く未定です。
もっちゃん、荷物重そう!えらい!!こんなにいっぱい背負って。しっかり前にも貴重品??気をつけてね。二人だから大丈夫だよね。楽しい旅を祈っています。
Posted by: ishijima at October 3, 2007 7:34 PMお久しぶりー。満喫してるねー。南京関係の映画今年世界中で4本ぐらい製作されたみたいだよ。「本人じゃない人が本人風」って結構興味あるなぁ。確か森達也がどっかで書いたことによると、その手法のヤツが山形映画祭で賞をとったヤツもあるとか。
Posted by: ヤンファン at October 5, 2007 2:06 AM>ishijimaさん
荷物は結構少なくしたつもりが、日々背負っているとやっぱり重いですね。これから冬に向けてますます重くなりそうでちょっと怖かったりします。体力つけないとだめですねー。ishijimaさんも中国語がんばってください!
>ヤンファン
おー、久しぶり~。卓球大会どうなったんだっけ?
「南京」、当時南京にいた中国人や日本兵は大体本人なんだけど(日本兵は一人なぜか、英語ネイティブっぽい日系の若い俳優がやってた)、話の中心にいる当時南京にいた西洋人たちがみな「本人風の役者」。そういう手法を用いた意図が何かあるのかもしれないけれど、率直な感想としては、本人に交じって一部役者が本人の振りして涙ながらに話したりしているのは、見ている方に誤解を与えるよなあと思ったよ。全員役者であれば、そういう気持ちで見られるからいいんだけど。あ、もちろん「南京」も、役者は役者だって見ている方にはわかるんだけどね。しかし5元は安いよなあー。