(標高2500m以上の山の上にも延々と平原が広がっているのがなんか幻想的でした)
都会UBに戻ってきてすでに6日も経ってしまい、すでに北部での経験が古きよき思い出みたいになりつつありますが、色あせないうちにホーストレッキングについて。
以前書いたようにもともとこの北部まで行った目的は、ロシアとの国境近くの山奥深くでトナカイを放牧するツァータンという少数民族に会いに行くためでした。が結論から言うと、残念ながらその目的は果たせずでした。一応トナカイをみるにはみたのですが......ま、詳しくは後述。
とにかく、自力でも行けるらしいからツアーをやめて列車とバスで現場そばの町まで行ったのですが(→ムルン、前回の地図参照)、実はウランバートルで事前にその区域へ入る許可証、パーミットを得ていないといけないことが発覚。つい最近まではその町でも取れたのに、最近それが厳しくなり、UBでないと取れなくなってしまったということでした。非常に残念でしたが、もうどうしようもなさそうだったので、湖のそばのホトガルまで行って、そこから5日間のホーストレッキングをすることに。ホトガルについて、そんな自分たちの経緯を話すと、「湖(ホフスグル湖)のそばにも、山を下りてきている数家族のツァータンがいるよ」とのこと。ツーリスト相手のビジネス目的で湖周辺に住んでるらしいものの、それでもいちおうトナカイの放牧をしながら生活しているようなので、とりあえず彼らに会うことを一つの目的としてトレッキングはスタート。
すべて書くと長くなるのでとりあえず今回は風景編。
5日間のうち前半3日は、平地からスタートしてずっと山登り。そして、3日目の午後に2900mほどの頂上について、それから湖を目指して下山、湖を南下してホトガルまで戻りました。途中の風景はこんな感じ。
(初日にテントを張った場所。モンゴルらしい大草原、だけど、吹きさらしの場所はテントも寒さが厳しいことを実感)
(2日目、平地からだんだん山へ)
(こんな感じで、ゲルが点在)
(3日目、2900mほどの頂上目指してずっと上昇。馬にも大変そうで、ブハブハ言っているが、そんな馬の腹を蹴り、ムチで叩いて走らすことに慣れてくる)
(頂上到着!)
(頂上から。遠くに雨降る様子が)
(頂上から見た湖。これからあそこに向かって下山する)
(下山はところどころ馬を引きながら。ぼくの馬は下りと水と岩場をビビリ気味で、下から紐を引っ張って先を急がそうとすると、こっちにごろりと倒れてきそうでヒヤヒヤ。...ってそんなヤワじゃないんだろうけど)
頂上を越えて、下山する途中から「そろそろ近くにツァータン(トナカイの人々)が出てきそうだ」ということになり、期待が高まりました。というのも、ツァータンは、ツーリスト目的で湖のそばにいるらしいとはいえ、トナカイによる放牧生活を続けてることは確かなので、そのために彼らも随時移動しているわけです。なので一応彼らを「探す」必要があり、そのためにガイドがひとり雨降る中、遠くまで探索に行ってくれました。2時間ほどしてガイドが戻ってくると、「かなり遠くにいるから、今日はここに泊まって明日会いに行こう」と。なんとなく、「おおー、それっぽいぞ」とうれしくなりました。しかし翌日(4日目)、峠のかなり危なそうな道を2時間ほど行った先に着いたツァータンの住む場所には、観光客の車が3台ほども......。そして多くの西洋人たちで賑わっていたのです。「あれ、3日間ハードなホーストレッキングでしかたどり着けないような場所にいるのではなかったのか??」と思うも、もう湖のそばまで下りてきていたので、実はそこは、逆に湖側から簡単に車でいける場所だったのです......。ちょーワイルドなツァータンたちを見たかったのでかなりがっかりでした。でも彼らも冬は山奥に戻り伝統的な生活をするわけであり、また厳しい冬を乗り越えるためにこうして新たな生き方を模索してきたわけなのだから、もちろん一つの生き様としては興味深いし、また、そんな彼らを、暢気に金かけて見に来ている自分たち観光客が何を言えた立場ではないというのもつくづく感じました。
(右側にあるのがツァータンのテント)
(ツァータンとの出会いは予想以上のツーリスティな雰囲気にがっかりも、トナカイはかわいい)
(やっと着いた湖の畔。透明度が40mもあるらしく、翌日馬から見たこの湖は本当にきれいだったのですが、道が険しく写真を撮れず残念。。。)
(湖の畔で泊めてもらった家(といっても、一応そのために余分のゲルを持ってる家族)のおばさんがヤクの乳搾り)
(ぼくらもやらせてもらうが、なかなか難しい)
といったところで、すでに長くて全部読んでもらえなそうな気もするので(いつも読んでくださってる方、ありがとうございます!)、人との出会い編、トレッキングの技術編(?)は次回に。
今日、ロシアとの国境の町スフバートルまでの列車のチケットを購入。明日の夜出発します。その前になんとかもう一度アップしたいです。
美しい。上海と同じ地球上の景色でしょうか?
Posted by: よっしー at September 5, 2007 11:04 PMすごい。写真ですら圧巻の景色。その場に立てば本当に素晴らしいんだろうなぁ。いつも楽しみにレポ待ってるよ。
Posted by: Nori-zo in LDN at September 6, 2007 1:01 AM素敵なところですね
私も馬は大好きです
馬とも時間を共に過ごすと
伝わるものがありますね
トナカイと一緒に景色に溶け込んでいる
yuki君が気に入りました
ええートナカイに会えなかったの?!
と最初ビックリしたけど
会えたんですね。ヨカッタ。
確かにそんな感じだと
複雑な気持ちになるかも・・・
って勝手ですね。。
いつもながらステキな写真で
次回のトレッキングの話も楽しみにしてます!
風景が美しいです!
ヤクの乳絞りってやったことないですね。
トナカイは乳搾りしないのでしょうか?食用??
計画通りにはいかなかったみたいだけど、ツァータン&トナカイに会えてよかったですね♪
それにしても、湖の透明度がすごい!この世のものとは思えない感じがします。
>よっしーさん
上海はどうですか?
モンゴルには全然漢字表記とかがなく、建物もロシア風で、西洋に近い世界です。そして、トイレなどもなかなかきれい。ここに来てみて、やっぱり中国って汚かったなあーと再確認してます(笑)。でも、また今月末には黒龍江省から中国に戻ります。中国はああだこうだで親しみあるし、楽しみです。
>Nori-zoさん
モンゴルの広大さは、結構イメージどおりだったよ。これからロシアで、西洋世界が始まるので楽しみです。Nori-zoブログでみたスコットランドかウェールズだかのきれいな写真のイメージが焼きついてるよー。
>hiroさん
馬の従順さには本当に驚かされますね。つながれれば、何もしないでだたずーーっと、ぼーーっとしてるし。だからか逆に全然自分のことを認識してくれてないのかな、、って思ったりもしたけれど。でも、イルカよりは、分かってくれてたのではないかな?って思いました(笑)
>ちえちゃん
いつもありがとうー。トナカイは、なんだかだらーっとした感じで、ワイルドさ全然なしだったよ。もしかしたら、みないままでワイルドなのを想像してた方がよかったり、とも思ったり(笑)。。。最近アラスカの野生トナカイの雄雄しくかっこいい姿を見て、二人でそんなことを話してました。
>nyさん
トナカイの乳も飲むらしいですよ、一部の地域では。でも通訳のモンゴル人曰く、全然おいしくないから一般のモンゴル人は飲まないよ、とのこと。ヤクのはとてもおいしかったです。
>Rika2さん
湖の透明度、40mってのはすごいよね。ぼくらが見た段階では、そこまでは見えなかったけど、とてもきれいではありました。数日後にみられるはずのロシアのバイカル湖もそのくらいらしいので楽しみ。世界唯一の淡水のアザラシ(アシカ?<seal>)がいるようです。
Posted by: ゆうき・もとこ at September 6, 2007 3:36 PM