昨日北京でインタビューの仕事があって、こっちにやってきました。
といっても、その仕事は昨日で終わり、これから上海に戻るところです。
いまはスタバでブログ更新中。
短い滞在だったものの、結構充実。
昨日は昼前について、空港から直接取材先の写真家夫婦の家へ。で、日本から来たカメラマンとともに、昼ごはんをご馳走になってから話を聞いて写真を撮って、さらに夜ご飯までごちそうになってしまいました。
二人は、ロンロンさんとインリさんという、とても素敵な中国人・日本人夫婦。北京の東側のとても居心地のいい魅力的な家で創作しながらの生活で、現代アートの写真家として世界中で活躍中。いまは、北京に、写真家たちの新しい発表の場としての写真センターを作っている最中です。
(中国人のrongrongさんと日本人のinriさん)
(うしろが建設中の写真センター)
(家の入り口。この中に、快適な家とともに、写真の現像からプリントまでの全行程ができる空間が広がっています)
(二人の友人たちも交えての夕食)
夕食までご馳走になったあと、市内に移動して、宿に一泊。カメラマンの方が、すでに少し前から北京にいて、ユースホステルに泊まっていたため、その同じユースに行ったら、なんとこれがかなりきれいで快適でした。上海のユースもとてもきれいだったので、中国の都会の安宿はレベルが高いなという印象。ま、雲南とかはかなり厳しい宿が多いのですが。
で、今日は、朝から第二の目的の「上訪村」へ。「上訪」とは直訴のことで、中国各地から、地方のお代官様の悪政などについて、中央政府に直訴するためにはるばる北京までやってきた人たちが集まっている村だということでした。場所が分からなかったので、いろんな人に聞きながらたどり着くと、噂どおりに直訴のために集まってきた人でいっぱい。で、その奥に、直訴を受け付ける裁判所の一支部みたいなものが。
その中に入って、軽い気持ちで警察らしき人に、「ここが直訴する場所ですか?」と聞いてしまったら、かなり怪しまれ、「目的はなんだ?本当に旅行者か?ここは旅行に来る場所ではない?出て行きなさい」と言葉は穏やかながらも、有無を言わさぬ感じで追い出されました。で、そのあと周囲で、直訴しに来た人に話を聞いていると、また警察が来て、まずそうなので、退散。しかし、直訴しに来た人たちは、
「こいつは記者だろう」とめぼしをつけ、「私の事情を聞いてくれ、助けてくれ」と話しかけてくるのです。
警察に見つかってはまずいと思って、少し遠くに離れてから、話を聞いて隠れて写真を撮影。で、さらにその辺をうろうろしていると、警察にずっと後をつけられる。警察がいなくなるほどのところまで行ったら、
別の直訴人が「あなたは記者だろう?ぼくを助けてくれ」と言ってくる。しかし、訛りが強く、話が分からなかったので彼らの控訴状のようなものを一部もらい、あとで読んでみることに。。。
とてもディープな雰囲気のところでした。ほんとにすごくいろいろと話を聞きたかったものの、警察の目がかなり厳しかったこと、そして、みな地方の人のため、訛りが強くて、言葉が分からなかったために、ちゃんと話を聞けずかなり残念でした。
(直訴に来た人)
で、そのあとは、ちょうど仕事で北京に来ていた、日本で活躍中の中国人の友人と昼食。彼女、可越さんは、ぼくも立ち上げ時から関わってきた、日中をテーマとした映像制作グループ東京視点を作った人。今も日本で映像関係の仕事をしているとてもエネルギッシュな人。久々に、しかも北京での再会はなかなかうれしかったです。
(可越さん。いま北京で行われている日本映画際のまとめ役)
と、長々と書いていたら、そろそろ空港へいかないといけない時間に!
というわけで、短かったものの、なかなか充実した北京滞在になりました。
ではまた。
おおおっ!北京に来ていたんですか。
久しぶりに会いたかったです・・
充実した北京取材でよかったです。
今度お越しになるときは是非ご連絡を♪
実際のとこ、こういった直訴の類は増えてるの?それは社会の矛盾が拡大している故?あるいは言論の自由の萌芽が見られるから?
Posted by: asai at March 17, 2007 2:20 PM訴状の内容が気になるなぁ。
Posted by: ヤンファン at March 18, 2007 1:05 AM>komaさん
久しぶりです!今回は一泊のみのバタバタ滞在だったのだけど、今度は是非連絡します。上訪の人たちにもっと話聞きたかったのだけど、komaさんもしそういう機会があれば、教えてください!
>asaiくん
直訴は、中国では結構前からあった手法なんじゃないかと思ってるんだけど(っていっても、確かじゃないけど)、ここ4,5年ぐらいかな、農村での反乱みたいなのの数も増えているみたいだから、直訴も増えているということはあるのかもね。やはり改革開放の時代になってからは、農民たちも昔のようにただただ全部泣き寝入り、という風ではなくなってきているんじゃないかな、とは思います。でも、この場所で3人ほどに話を聞いたところでは、毎年直訴に来ても、結局その効果はほとんどないとのことでした。
>ヤンファン
訴状は一つもらってきて、もう一つは写真に撮って読めるようにしてあるので、今度読んで内容を伝えるよ。わかんないところあったら助けてね。可さん相変わらずで、元気そうだったよ。今度一緒に東京で会おう。