<8月8日~8月10日> 色達(セルタ、スーダー)
(青い線が全体の旅行経路。青い線の南端の昆明から時計回りに周りました。黄色く囲った部分が今回アップする分です)
<8月8日>
朝9時すぎ。色達に向かうべく、道でバスを待つ。塔公にはバス停がないので、通り過ぎていくバスに手を振って停めてもらう。そういう場合って大抵席がすでに埋まっていて、通路に幼稚園児が座るようなプラスチックのイスを出してもらって座ることが多いのですが、運良くがらがらのバスが通りかかった。そしてそのバスにたまたま30代後半くらいの日本人サラリーマンが乗っていた。会社のリフレッシュ休暇という制度を利用して、2週間の夏休みが取れたため、四川省のチベット文化圏を旅しているとのこと。見るからに理系の彼は静かに地図を広げたり高度計をいじったりしていた。
途中の炉霍(ルフオ)まで5時間ほどかかったので、ここで1泊するつもりだったのですが、色達まで行くバンが見つかり、それに乗れることに。運転手が他に乗る人を探している間、近くのお店に入ってお茶を飲んでいたら、車に乗り込むのが最後になってしまった。そしたら車はすでに一杯で、一人分の席しかない!"これじゃ乗れないよ"というと、一人が膝の上に乗れば大丈夫だと言ってくる。体勢的にかなりきつかったが、ごねていても仕方ないのでそれで行くことに。途中の道は意外と良く、ちゃんと舗装されていたけれど、雨季のためか川が決壊しているところもあり、かなりアドベンチャーだった。
(4WDでもないのにこれは無理がある。左端に写っているのは、心配そうに眺める他の車の運転手)
この川越がたたったのか、車はこのあとかなり調子悪くなり、エンジン音もおかしいし、漆黒の闇の中、ヘッドライトが点いたり消えたりでさっきの川越よりももっとアドベンチャーだった。かなりヒヤヒヤ。結局色達に到着したのは夜遅く、そこから宿探しをするも、たまたま建県50周年のお祭りの最終日だったらしく、宿はどこも一杯。そしてシャワー屋さんのシャワー室に布団を敷いてもらい、一晩を明かすことに。でもさすがにシャワー屋だけあって、ちゃんと洗面台があってお湯も出たから結構良かったかも。朝起きると、シャワーからちょっとずつもれていた水で、荷物の一部がぬれていた。。。
<8月9日>
次の日は天気があまりよくなかったため、ここの一番の見所である巨大ゴンパを見に行くのはやめにして、宿探しをしてから町を散策することに。
(町は民族衣装を着たチベタンで溢れ返っていた。ここもまた時代劇にでも紛れ込んだような感じ。なのに町は2-3年前に政府が新しくしたとのことで、整然としている。なかなか近代的。そのギャップがおもしろかった)
(町の中心の広場。朝からここに来て座ってだべったりしているチベタンたち)
<8月10日>
この日は雲はところどころにあったものの割と天気が良く、ゴンパに行くことに。外国人は入れないことになっているため、正面入り口からではなく、裏山を登って入る。理塘で会った友人に大体ルートを聞いていたので、迷うことなくすんなりいけた。でも町のタクシー運転手やホテルの人たちもこのルートのことを知っていたので、ここに来る外国人は多いのだろう。
(まず草原を3キロほど歩く。放牧しているチベタンのテントもちらほら)
(ゴンパに住むチベタンがゴンパの反対側にあるふもとの川まで下りて来て洗濯していた)
草原3キロのあと1時間弱の急な山道を登る。あまりに急で酸素が薄くて(色達は標高3800m)、途中から「チヨコレイト」をしながら登った。結構気分転換になる。すれ違うラマ(僧侶)からは不思議な眼でみられたけど。
そして山を登りきってみると……
その向こう側に、一つの町のような巨大なゴンパが!
(登り切った辺りから見たラルーン・ガル・ゴンパ。登り切るまでは全く何も見えないので、いきなり現れたこの風景に感動。写真がしょぼくて残念。周りの小さな家々はここに住むラマの家)
(全部ラマの家。この中に雑貨屋さんや八百屋さんがあったり食堂があったり、ここで生活の全てを済ませられる。右端には、取り壊された家の跡がある。ここがあまりに巨大化するのを恐れた中国政府が一部のラマを強制的に立ち退かせたのだとか。だから以前はもっと広大だったらしい)
(この場所は"ラマの楽園"という感じで本当に赤いローブをまとったラマしかいない。私たちには浮世離れした場所のように感じられた)
うろうろしていたら、16歳の少年ラマが声をかけてきて、彼の家に招待してくれた。4畳2間ほどの小さなうちに、同い年くらいのラマと二人で住んでいた。この近くの町(といっても、ここから5時間以上だけど)の出身で、ラマになりたくて一人でここに来たという。1ヶ月20元(260円くらい)で暮らし(ちょっと信じがたいものの、確かにそう言っていた)、新聞やニュースに接するのは1年に1回実家に帰るときだけ。だからか、"日本から来た"というと、"そこってここから遠いんでしょ?中国なの?外国なの?"と聞かれた。ダライ・ラマのことを聞いてみると、それが誰だかよくわからない様子。その後、彼の本の間に挟んであったダライ・ラマ写真を見せてくれて、"彼のこと?"と聞いてきた。中国政府の監視の下でチベット仏教の抱えている問題を垣間見た気がした。
(帰り道。洗濯を終えてお茶を飲んでいた尼僧にお茶を勧められてしばし交流。でもチベット語はチンプンカンプンの私たちと、普通話(私たちが習っている中国語)を解さない彼女たちには共通の言葉はなく、全てジェスチャーで会話)
(写真を撮ろうとしたら、ちょっと待ってーと言って身だしなみを整えだした。ちゃんと靴下、靴も履いて、花を摘んでポーズ)
彼女たちは写真を撮られたことが本当にうれしかったみたい。これから、彼女たちにこれらの写真を送るつもりです。ちゃんと届くかな……??
cobaへ
ゴンパ、ちょっとは雰囲気伝わったみたいでよかった。
ここはマジで行ってみる価値あり。
チベットの犬については前回アップした分に書いたけど、カナリ怖い!!、という印象。おれは追いかけられて以降、もう犬恐怖症がなおらなそう。
昆明の辺りでは大きめの雑種犬(?)は食用になってしまうので(まだ食べたことないけど)、あまり町をうろついてないんだけど、チベットでは犬は食べないから、訳わかんない犬が町をウロウロしてる(⇒こいつらは、怖くない)。ほとんど全部雑種なのかな。
ただ、チベタンの家の多くには番犬がいて(⇒マジで恐ろしい連中)、種類は分からないけど、こげ茶色とか黒で割と毛が長く、体格はかなりよさげ。ごつくて、ゴロっとした感じで、ヒマなのか、ホントにすぐに気が狂ったように吠えてくる。中国じゃ、狂犬病の予防接種を受けている犬が少ないみたいで、噛まれるとほんとに怖い。間一髪だった。。。
バトン、近々アップするね。。
尼僧さんカワイイ!
乙女心は万国共通ですね。
空と雲と山と川と赤いローブ
それぞれの色彩の境界線の鮮やかさに目を奪われました。
こんなにそこらじゅう命のみなぎるところにいたら
自分の脈拍までいとおしく感じてしまいそう。
今日は井の頭公園を通って会社に行こうっと。
朝食を食べながらのイタルでした。
今まで全部読んでるよ♪
イタル
久しぶり!コメントありがとう。元気にやってるか?
ブログいつも見ててくれるとのこと、うれしい。
ここ行ったとき、晴れてなかったのが残念だけど、赤いローブっていうのはどこで見ても鮮やかできれい。タイ、ラオスのオレンジのローブってのもまたよかったけど。
今度詳しく書くけど、最近、何度か血便が少し出て、気になって昨日病院へ。で、今日ちょっと面倒な検査をやることになり、少々心配。。。でも中国4000年の医学の力を信頼したいところだ。これから下剤を飲みます。。。
Posted by: コンドウ at September 13, 2005 9:28 AM