September 7, 2005

チベット文化圏の旅<その3 四川省編③>

<8月6日~8月7日> 塔公(ターゴン)

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(青い線が全体の旅行経路。青い線の南端の昆明から時計回りに周りました。黄色く囲った部分が今回アップする分です)

<8月6日>
ホースレースが終わった次の日の早朝、理塘を出発した。昆明の友達とも、雲南省から10日ほど一緒に旅を続けてきたスイス人のヤエルとも、ここで別れることになり、今回初めて二人きりになった。

5時間ほどのバスの旅で、新都橋(シンドゥーチャオ)まで。そこで車を見つけ、1時間ほどで塔公に着いた。大きな草原で知られる塔公だが、町はとてもこじんまりとしていた。車の運転手が教えてくれた宿に泊まり、町の寺(ゴンパ)を見物し、草原まで歩いてみる。ちなみに宿には水道はなく、すべて井戸水。そして、男女共用トイレにはドアがなく(もともとあったのに壊れてなくなってた)…。あまり人来ないから大丈夫よ、といわれたけど、そんなもの?

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(この写真は理塘のゴンパの中だが、チベット仏教の寺の中はこんな感じ。赤が基調でとてもカラフル)

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(ゴンパの中にある像の表情は多様。これは確かブッダではない他の人物だったような)

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(草原の中にポツリとゴンパ、その後ろには雪山が)

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(前の写真の右端に写っている二人のチベタン。草原の上でのんびりと暖かい午後の日差しを楽しんでいた。女性が手に持っているのはマニ車。ホントに多くのチベタンがいつでもどこでも回している)

<8月7日>

前の日に見つけておいた、とてもいい感じの宿にこの日移る。その後町の少し外側を散策。1、2時間歩いた後、近くに見えたチベタン村に歩いて行くと、そこでなんと獰猛そうな犬に猛ダッシュで追いかけられた!

チベットには本当に犬が多く、番犬として飼われている犬は、どれもが知らない人を見ると吠えまくり、襲ってきそうな雰囲気なので(でも大抵は鎖で繋がれている)かなり怖い。また中国の犬は狂犬病の検査などあまりしてないようで、この辺りの小さな村じゃすぐに必要な治療をすることもできないだろうから(狂犬病の犬に噛まれたら24時間以内にある注射をしなければならないとのこと。発症したら99%死ぬらしい)、噛まれたらマジでヤバい。
そんな状況の中、知らずにある家に近づいた途端、真っ黒な犬がなぜだか憤激したような怒声を上げながら猛ダッシュで追ってきた。このときはほんとにびっくりし、一瞬死が頭にちらつくぐらいの恐怖感に襲われながらも、叫んで犬を威嚇しながら(といっても、実のところは恐ろしさのあまりに出てしまった悲鳴に近かったけど、、)こっちも猛ダッシュ。幸い砂利の坂道だったせいか、しばらくしたら追ってこなくなり、ほんとーーーーにほっとした。そしてそれ以後、雄生は獣恐怖症になり、犬を見るたびにビクビクするようになってしまった。

その後、小さな女の子に誘われて、チベタンのうちにお邪魔する。

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(女の子とその両親。両親は、羊の毛をつなぎ合わせて服を作っていた)

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(ここで出してくれた食べ物。中央の粉がチベタンの主食であるツァンパ。これとヤクのバターと左のチーズみたいなものをお茶に混ぜたのが、手前の液体。これを飲む。慣れないとなかなか厳しい味だが、砂糖をまぜてなんとか飲んだ)

塔公では、店や宿で働く子供たちの姿が目立ち、なぜかみなとても感じがよくしっかりしていた。この家に連れてきてくれた写真の女の子もその一人。
が、この家からの帰り、彼女に送ってもらって三人で歩いていたときのこと。別れ際に彼女が小さな声で、「お金がないから10元くれないか」と言ってくる。それまで全くそういう雰囲気を匂わせていなかったので、私たちは彼女が言ったらしいことがとても意外で寂しい気持ちになり、思わず「え?どういうこと?」と聞き返してしまった。すると彼女は恥ずかしそうに、「何か買うものあったら一緒に買いに行こうか?」と言い直して、お金のことはもう言わなかった。

もしかしたら、家族の誰かに彼らから金をもらってこい、といわれたのかもしれないし、また、誘われたときからもともとそのつもりだったのかもしれない。でも、心から優しくしてくれているように見えた彼女は、きっとそんなつもりじゃなかったんだろうという気がする。だから彼女は、すぐに撤回したのではないかと。

少し後味の悪い別れになってしまって残念だった。でもこういうとき自分たちには、お金を要求してくる側を簡単に非難することは決して出来ないように思う。日本人の私たちと彼らの間には、やっぱりある種の不平等さがあり、こういうときは、ある程度のお金を持って世界を見て回っているということに対して少し後ろめたさのようなものを感じてしまうのでした。


Posted by ykon at September 7, 2005 9:44 PM | トラックバック
コメント

 はじめまして。昆明の留学生だった中村さんから紹介をされて
連絡取らせて頂いています。(以前大理で一緒でした)
 現在自分の友人の母親が癌にかかっています。病院にもかかっていますが、今回麗江の白沙のDrフーの漢方を手に入れたいといわれました。人の一生がかかっているので自分なりにネットで調べたりしたのですが
名前と連絡先がわかりません。もしご存知であるならば教えていただけませんでしょうか?
どなたかに聞いて頂いてでも知りたいのですが。急な話で申し訳ありません。
大変お手数をお掛け致しますが宜しく御願い致します。


Posted by: 西林 秀浩 at September 9, 2005 10:12 AM

こんちゃん、久々見に来てみました。
今時間がなくてまだゆっくり読めてないのですが
なんか コメントしたくなって書きました。
こんちゃんと奥さんが触れている
色彩豊かな時間を垣間見られて良かった。
また日本来たら お茶でも。

Posted by: Ayahi at September 9, 2005 11:35 AM

Ayahiちゃんへ

久しぶり!コメントありがとう。
元気にしてますか?スクールの方はどう?

昆明での日々ももうあと4,5ヶ月になってしまい、来年一月にはまた一度日本に帰る予定なので、またそのときに会いましょう。

そういえば、ジュンが来たとき、一緒に何か新しいビジネスを始めるとかいっていたような気がしたけど、どうなった?

Posted by: コンドウ at September 10, 2005 2:18 AM
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