at インド クンザン峠 (Kunzum la, India) on 05/Oct/1999
Posted by snotch at December 5, 2005 12:41 AM
石ころを踏みながらガタガタするバスに揺られ,ロタン峠(Lotan La)からチャンドラ川(Chandra)に沿って60km程上流へ登ると,クンザン峠(Kunzum La 4551m)に至る.歩いて数分の距離にあるではないかと錯覚するほど近くにまで,大きな氷河が迫って来ている.周囲の岩と氷の他には目印となる対象やスケールを比較できる対象が存在せず,また,空気中のチリや水蒸気が極端に少ないために距離に比例して遠くが霞むということがないので,バスの車窓からの風景は,氷河までの距離感やカール谷のスケール感が失われた,だまし絵のようだ.ここからスピティ渓谷へ一気に下る.
峠を越えて標高を3500m程度まで下げ,もうあと少しでカザに着くのではないかという頃,運転手のオヤジはそれまでに増してスピードに取り憑かれ,大きな石ころだらけの道を猛スピードで邁進し始めた.いよいよバスの振動に体が痺れてきた頃,オヤジの乱暴な運転に耐えかねたバスは悲鳴をあげた.ドーンという何か大きな音がしたと思ったその直後,自分の背後から爆風のような砂埃が襲ってきて視界が真っ黄色に・・・・・.30秒程の後,埃を払いながら後ろを振り向くと,最後部の座席が骨組みごと垂直になって床に刺さっており,バスの背面に開いた直径20cm程の穴からは,外の明るい景色がよく見える.気づかないフリなのか,そもそも驚くに値しないことないのか,それを確かめる気力すら湧いてこない程に,運転手は相変わらず快調に目的地に向かって邁進している.
峠を越えて標高を3500m程度まで下げ,もうあと少しでカザに着くのではないかという頃,運転手のオヤジはそれまでに増してスピードに取り憑かれ,大きな石ころだらけの道を猛スピードで邁進し始めた.いよいよバスの振動に体が痺れてきた頃,オヤジの乱暴な運転に耐えかねたバスは悲鳴をあげた.ドーンという何か大きな音がしたと思ったその直後,自分の背後から爆風のような砂埃が襲ってきて視界が真っ黄色に・・・・・.30秒程の後,埃を払いながら後ろを振り向くと,最後部の座席が骨組みごと垂直になって床に刺さっており,バスの背面に開いた直径20cm程の穴からは,外の明るい景色がよく見える.気づかないフリなのか,そもそも驚くに値しないことないのか,それを確かめる気力すら湧いてこない程に,運転手は相変わらず快調に目的地に向かって邁進している.