カラクリ湖を朝に発つと、昼前にはタシュクルガン(塔什库尔干 ta shi ku er gan)に到着する。この漢字名の塔什库尔干は当て字であって、タシュクルガンとは石の城を意味する。名前の由来どおり、町の東側に石頭城と呼ばれる唐時代の城壁跡があって、ここへ登ると、町の全体と、町の東側に広がる湿地草原を一望することができる。
現在のタシュクルガンは、中国政府によって周辺国への拠点として設けられた町で、中心を東西に伸びる大通りに沿ってホテルやレストランが並び、周囲に民家が点在するだけという小さな町。通りはひっそりとさびしく、目立ったものは何もないけれど、中国最果ての地ということだけがエキゾチック感をかきたてる。