2002年11月26日

9月13日はフアン

これもまた、ある人の名前だ。

ここは、昨日からの移動の連続でようやく辿り着いた、オアハカはAU社のバスターミナルである。
大きな街にはバスターミナルがあり、そこから発着するのが常であるが、地方へ行くと、各々の会社がバスターミナルと称した場所を保有しており、そこで発着が行われる場合が多い。
今回もそういうわけで、出発はターミナル、到着はカンパニーターミナルであった。

ここからterminal to centroへの悩みが始まる。
地図で自分の居場所が確認できない場合、これは非常に深い悩みへと変わる。
太陽を見て方角を確定し(出てないときはつらいよねマジで)、自分の勘をたより、現地人を頼る。
(彼らの知ったかぶりは、大きく私たちの後の行動を左右するので、とっても気を使いながら彼らを解釈する必要があると思う。)
けっして、タクシーなんか使ってはいけないという先入観付きで歩き出す。

彼のフル名前はJuan Angel Torres Ramires。
この街のUniv.I.C.E.U.A.B.J.O.に通う大学生。
そこで語学と・・・?を学ぶ。
痩せ型で、見た目は少々気が弱そうに見えるが、自分のやり太たいようにことを進めていくのが、彼の特徴である。
また、キャップをかぶり、飄々と歩くスタイルを美徳としている。に違いない。
そして、彼のメールアドレスにはlennonとあるのでジョンレノンのフアンだ。

歩き出したものの、やはり迷ったらしい。そこらを通るバスにセントロへ行くかと尋ねても、行かないという。
遠いか近いかさえ分からない。
バス停らしいところで、どうしようかと困っていた。
そこに彼が現れた。フアン君である。
彼は僕らが何処に行きたいかもうすでに分かっているようで、連れて行ってやるから、ついて来いと言う。
何か彼には秘策があるのだと信じて、着いていくことを決心してしまう。

軽いステップで、ずんずん歩く人の後に、バックパックを背負い必死でついていく風景が、どれだけ続いただろうか。
マイペースへ引きずり込む、コミュケーションは成立せず。
異常な運動量の後に、街に着いた。秘策はひたすら歩いてオレについてくることだった。
疲労感マックスの中、彼は自分が何をしているのか、大学、教授などなどを紹介してくれた。
あのときは、申し訳ないけど上の空だった。
そういえば、昨日は夜行バスで、寒さのため寝不足だったなというマイナスポイントのことは思い出した。

本当に申し訳ないけど、そろそろ私を自由にしてくれと伝え、宿まで送ってもらい、そこで別れたのであった。
3時間ほどの彼との時間、大変濃いものでありました。
フアン君本当にありがとう。

Posted by momo at 2002年11月26日 04:39
Comments

声を比較的掛けてこないのが、墨西哥だったんだけれど、その観光客目当てでないひとたちがよく声を掛けてくれました。
私が旅をしているように彼らもルーティーンなのなかで、本当に何か非日常を感じたいのではないでしょうか?

Posted by: momo on 2002年11月27日 08:29

いつも思うこと:彼らの旅行者に対する興味は何だろう。日本じゃ有り得ないよね。
面白いことが少ないのかな。

Posted by: asummer on 2002年11月26日 12:36
Post a comment