(注:ちょっとシモの話があります)
手をかざせば水が出るし、便座から立ち上がれば自動洗浄される。
あー私、感知されとるなあと思う。
こうした自動化に慣れすぎてか、自分で捻った蛇口を閉めるのを忘れる輩もいるようだ。
近所のモスの洗面台には「水の出し放しにご注意ください」の張り紙がある。
会社のトイレにも、数ヶ月前に自動洗浄装置が導入された。
最初の頃は、まだ用が済んだだけなのに、拭こうと立ち上がると勝手に水が流れてしまい、
結局手動洗浄用のボタンで再度流す羽目になるシロウトもいた。
戻って「まーた失敗してまった」とこぼせば、「私今んとこ100%クリア」 「てか、何で拭く時に立ち上がるの?」
「え・・じゃあどうやって拭くん」 「ちょっとだけ腰浮かして、こう、こんな感じ」
なんて具合に、思わぬ実演付き「拭き方」トークに花が咲いたり。
あのセンサーが、お尻拭きポーズの自由度をかなり奪ったことは間違いない。
ところでトイレの文明と言えば、自動洗浄より前に、外国人が目を丸くする「流水音」装置があった。
大和撫子の音消しのための所謂「二度流し」に対する、節水対策だ。一世を風靡した「音姫」さんが代表例。
センサーに手を流すと、25秒間流水音が流れる。
25秒を決めるのに、女性社員が何度もトイレで計ったのかなあ、アンケートもしたのかなあ、なんて思ったなあ。
でも誰もが25秒もかかるわけではない。
25秒じゃ足らない状況だってある。(延長機能で助かるが)
そんな個人差を、今度はセンサーが助けた。
座ってる間だけ、流水音が流れる。
もう、終了間際の赤ランプ点滅にドキドキする必要も無くなります、と。
会社の自動洗浄装置には、もちろん自動流水機能も付いていて。
しかしあれは時として、、とってもいただけない。
駅のトイレなら、デパートのトイレなら、大歓迎。でも会社じゃダメだ。
会社のトイレと言えば、「ちょっと一眠り」しに行く安らぎの場だったのに。
便座に腰掛けると、「ジョーーゴロゴロ」音消し目的なんだから、そりゃデカイ。
・・・寝れやしない。
感知しないでぇと体を大きくずらせば音は止むが、
眠気と引き換えに全身の痛みをもらってはたまらない。
あのセンサーが、数名のダメ社員の安らぎを強引に奪ったことも間違いない。
先日訪問した会社は、まだ(?)「音姫」さんだった。
ああ、うちの会社もこの人だった頃は、、なんて懐かしく見つめれば
・・・この人。
蓋した便器に腰掛けて本読んで流水音流して、一体何やってんでしょう。
そりゃ、用足し姿をイラストにするわけにもいかんでしょうが。。