雨の中、足を引き摺りながら、浅草酉の市(※)へ行きました。
とにかくすごい人だった。傘のせいで体感的には人数が倍増しているのだろうが、それにしてもこれだけの人が、大半は単なる冷やかしではなくこの神社を訪れていることに、少なからずショックを受けた。「商売」をやっている人が、これだけいるのだ。まだ。
行く道すがら、神社帰りの人が持つ熊手を見て、値段を予測した。「3万円」「いっやー、2万円くらいでしょ」・・・3万円程度ではすごく謙虚な、ミニ熊手しか買えない。(定価があるかどうか不明だが。実際「勉強しとくよ〜」の声がかかる。しかし、商売繁盛を祈願する熊手を値切っていては、その年は捨てたようなものか。)一般的なサイズは、こぼれ聞いた所では、25万円。ものすごい原価率!付加価値というか、熊手にお金をかける行為を買っている、というか。
ただ、去年購入した「用済み」熊手がゴミの山となり、特別出動のゴミ収集車にバキバキ〜ッと飲み込まれていく様子に、商売の現金さを感じずにはいられなかった。
そして、こんなお祭りでもお賽銭は10円投げただけの私。白銅貨にしないで、自信を示したつもりだけど。。
※先月購入したメトロカードの図柄が「酉の市」であり、日本武尊が11月の酉の日に勝ち戦を祝って武具である熊手を備えたことに由来するお祭りが、近所の鷲神社(「おおとり」神社。この読み方を堪能できる自分、日本人だなあ)で催されることを知った。築地でも同じく酉の市が行われていることからも想像できるように、ここでは主に商売繁盛を願って、おかめさんや金ピカ小判や七福神がギッシリ盛られた竹の熊手(「かっこめ」と書かれていた。お金や福を「掻き込め」?)が売られている。人を突いていた熊手が、福を呼び寄せるお守りとなる・・えらく平和になったものだ。
Posted by asummer