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- January 2013 Archives -

at Taxila, Pakistan on 4/Dec/1999

Posted by snotch at January 5, 2013 5:24 PM
 数日前にインドを出て、パキスタン第三の都市、ラーワルピンディへやって来た。ポピュラーインというバックパッカー宿のドミトリーに落ち着くが、どうにもお腹の調子がおかしくて、だんだんと食欲もなくなり、朝起きると10秒間のオナラが出る。体もダルいので外出する気にもならない。まあそういうこともあるかと思って、しばらく気にしないでいたけれど、そのうちに卵臭いゲップが頻発するようになり、おなかがパンパンになって苦しくなってきたので、さすがに心配になって隣のベッドの旅人に告白してみた。隣人は何か心当たりがあったらしく、ちょっと待ってと言って、手帳を取り出してペラペラと調べ始める。「あった。ランブルベンモウチュウですね」、何じゃそれ。初耳だが、アジアではポピュラーな、小さな寄生虫らしい。お腹の中に虫が居るんだと思うと、ちょっとしたワクワク感を感じつつ、近所の薬局に行き、教えてもらった薬の名前をオジサンにたずねる。オジサンは、お会計台前のメインコーナーにある山積みになっている水色の錠剤を指す。みんなお世話になってるんだなーと感心しつつ、3日分15ルピーで購入。早速宿に帰って服用したら、ものの30分ほどでお腹が元通りに収縮し、やっと動けるようになった今日この頃だ。

 ラーワルピンディには、特にこれといって外国人の興味を惹くようなものは無く、大抵の旅行者は素通りか小休止、滞在する旅行者はそれほど多くない。ちょっと滞在しただけでは捉えどころのない街だが、郊外にタキシラという仏教遺跡の世界遺産があり、隣接する博物館もなかなか見応えあるというので、バスで訪れてみた。広大な遺跡エリアを一日歩いたが、多分、世界で1,2を争う地味な世界遺産ではないかと思う。紀元前6世紀に始まり、5世紀にエフタルに滅ぼされるまでの約千年間、ここに栄えた都市があったということだけど、今となっては大路の面影と建造物の基礎が所々に残るばかりだ。特に飾り立てられることもなく、自然に風化して、都市が草原に戻っていく姿が中々よい。

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