昨日は、「宣伝会議」という会社が行っている「編集者・ライター養成講座」にて、2時間講義を担当させていただきました。半年間続く講義の初日の授業で、「ライターの生き方」について、自分の経験をもとに全般的なお話をしました。
みなさん高いお金を払ってきているだけあって、とても真剣に聞いてくださり、やりがいがありました。その後の飲み会でも受講生のみなさんと話せて、それぞれの熱い思いを聞いて、自分にとっても刺激になりました。
講義で昔の話をしながら、いろいろと昔のことを思い出しました。4年前、日本に帰ったばかりのときは、ライターとしてフリーでやっていける自信もあてもなく、とりあえず派遣に登録して就活的なこともしたなあ、、と。
理系だった過去を活かし、プログラミングなどを思い出して勉強し直して、あとは英語アピールとかで、とりあえず何かしら仕事を得られるんじゃないかと思いきや、これが驚くほどどこにも相手にされませんでした。派遣会社の担当者は、条件的に合致した会社を見つけると、「いけると思いますよ」などと言って連絡をとってくれるものの、いざ、会社に問い合わせると、会ってすらもらえない。そんなことが数件続き、自分の置かれている状況に気が付きました。
冷静に考えると、32歳で就職経験なし、5年旅してて文章書いてました、なんていうわけのわからない使いにくそうな人間が、そう簡単に採用されるはずがない。第一、32歳にして履歴書にかける職歴が全くない。職歴欄には、仕方ないので、5年間の旅のルートと掲載雑誌なんかを書いてみました。でも、相手からすれば「そんなこと、きいてねーよ」という内容に違いない。
しかし逆に、そうして全く就職できそうになかったからこそ、腹をくくってライターでやっていく覚悟が決まりました。大学の友人たちにそんな状況を相談したところ、「なんで5年間の旅の経験をストレートに生かさないんだ」ってみんなから言われ、決意が固まりました。そして最初はギリギリのところで食いつなぎながら、なんとかいまに至ります。
そんなことを悩んでいたのがたったの4年前。全く何がどう展開するかわからないなと、改めて感じつつ、受講生のみなさんには、これから半年間がんばってもらって、自ら道を切り開いていってほしいなと思いました。