November 18, 2009

はるの死<Kyoto, Japan>

モトコの実家で飼っていた犬、はるが一昨日死にました。

ぼくらが去年帰ってきたころも、今年の春も全く元気だったのに、夏ごろからアトピーに苦しみ始めて、それから急激に弱っていきました。息を引き取る3日ほど前から突然歩く事すらできなくなり、食べることも、自ら動くこともほとんどできなくなり、最後はとてもかわいそうな姿になってしまいました。

ぼくはこれまで動物とはほとんど縁がなく、またもともとどちらかといえば犬が好きなキャラではないので、家で犬を飼っていたこともありませんが、動物好きのモトコの影響が強く、旅生活の間でもイルカやらクジラやら、そしてアフリカの動物やら野生動物は随分と身近に感じられるようになりました。先の5年間をいま振り返ってみると、外国で強く印象に残ったことの多くが、動物や自然との遭遇であったことに気付かされ、なにげに自分もちょっとは自然派・動物派に近づいたのかな、と思ったりもしています。

だから、11年ほど前に始めてモトコの実家に行ったときには、元気いっぱいで吠えられまくってビビらされたはるとも、最近はだんだんと、自分なりに距離は近づいた気がしていました。といっても、頻繁に会うようになったのはもちろんこの1年ですし、そんなにぼくは積極的に「はる、はる!」っていう感じではありませんでしたが、それでもモトコの実家にいけば、はるがいる風景っていうのが当たり前になって、はるもぼくを自然と受け入れてくれるようになっていたと感じていました。

それが最近、週に1度ほど会うたびにどんどん痩せ弱っていき、つい最近までたまに散歩に連れて行ったりしていたはずだったのに、あっという間に死に至ってしまったことが、とても切なく、かわいそうに思えました。犬は人間の7倍とかそのくらいの速度で生きているわけだから、そんなもんなのかなと思うものの、やはり人間的感覚で見ているとあまりにも急激で、哀れでした。

犬が家族の一員みたいな感覚は、これまでは全然分かっていなかったけれど、今回、はるの死を比較的近くで見ることによって、初めて実感として感じました。はるがいなくなったいま、ふと思い出して、「ああ、はるはもういないのか」と、寂しく思う気持ちが予想以上に強いことに、いま気付かされています。

そしてまた、時間がどんどん経っていっていることを、こういう機会に強く実感させられてしまいます。日本に帰ってきてからもすでに1年が経ってしまったし......。

全く話はかわりますが、先週金曜13日に大阪コモンカフェで行なった「旅を生活にしよう!」講座は、とても楽しく終えることができました。はじめは参加者が少なそうで、あれれ、と少々心配していたのですが、当日に飛び入りで参加してくださった方もいらして、結果的にはとても盛況なイベントになった気がします。今回は、これまでの中でも特に、強く興味を持ってくださった方が多かった印象で、終わったあともいろんな方と個別にお話ができて、とても楽しい時間を過ごすことができました。ご参加いただいたみなさま、どうもありがとうございました!

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でも、いつまでもこの旅の話をしていると、いずれは、「何年も前の同じ旅の話ばかりしているオッさん」というイメージをほしいままにしてしまいそうなので、どこかで区切りをつけないといけませんね。

ちなみにちょうど今日は水曜日、「遊牧夫婦」第19回目がアップです。今回からやっと東ティモール編に入っていきます。旅の話は、この中でもっとも密度濃く、していくつもりです。



Posted by ykon at November 18, 2009 9:40 AM | トラックバック
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