2003年04月03日

虞姫、程蝶衣、そしてレスリー

4月1日、寝る前に何気なくニュースサイトチェックしたら、毎日新聞のウェブサイトにレスリー(張国榮)自殺の第一報が入っていた。それを目にした時は、ショックというより、何が起きたのかすぐに飲み込めなかった。
中国のインターネット上では、レスリーの自殺についてさまざまな憶測が飛び交っている。うつ病、恋人(レスリーは同性愛者でした)とのトラブル、事業の失敗、などなど。理由が何であろう、レスリーの死は、程蝶衣の死を思い起こさせる。
『覇王別姫(さらばわが愛)』のなかで、程蝶衣は自分の人生を虞姫の人生にダブらせて生きていた。そして、死も。
レスリーも、程蝶衣の人生に、自分の人生をダブらせてはいなかったか。
虞姫、程蝶衣、そしてレスリー、いずれも生きるという選択肢は残されていました。にもかかわらず三人とも自ら死を選んだのは、三人に共通する人生観ならぬ「人死観」があったのではないでしょうか。ひたむきに生きて、そして潔く死ぬ。それが虞姫であり、程蝶衣であり、レスリーであったような気がします。

Posted by sun at 12:51