この国でワールドカップが開催されてからはや6ヶ月。スタジアムで観戦した試合を振り返り、自分のための記録として残したいと思います。ビデオやDVDでは見れない、スタジアムの雰囲気などの自分が感じたことを中心にしていくつもりです。
試合は夕方6時30分キックオフなのに、友人と新宿に集合したのは1時過ぎ。昼からビールを注入して4時頃浦和美園駅到着。電車を降りた瞬間から圧倒されました。小さな国旗を配るスウェーデン人や日テレのラルフをはじめとする取材陣で駅を出るのにも一苦労。駅前のコンビニ(W杯期間限定開店)もレジには長蛇の列。スタジアムまでは徒歩15分ほどの道のりなのですが、途中スピーカーからFIFA Anthem 2002が流れ、気分は高まる一方。ゲートで数回のチェックを受けて会場に入ると、そこには協賛スポンサーのブースが出ていました。これがJリーグの試合ならばそこを覗いたりもするでしょうが、なんせ今日は生まれて初めてのW杯。早足になってスタンドを目指しました。
通路をくぐってスタンドに入ると、そこはまさにW杯会場。今まで見てきたサッカースタジアムの雰囲気とは全く違っています。自分達のまわりに座っているのが日本人であっても、ゴール裏に陣取る両国のサポーターが発しているものが違うのです。
メインスタンドややアウェイ側の席に満足し、「せっかくだからピッチをそばで見てみよう」ということになって最前列にたどり着いたその時、出てきたのです。あのベッカムが。この目からわずか2mほどの距離にあのベッカムヘアが…。10時間電話をかけ続けた苦労もこの瞬間に報われました。
しばらくピッチの状態を確かめた後いったん引っ込み、次にいよいよ練習に現れました。誰もが気にしていたベッカムの骨折の状態でしたが、レギュラー組に入っていたので一安心。練習を見ているときには既にボクは放心状態だったので、それ以外のことは覚えていません。
メンバー発表でもう一盛り上りした後いよいよ選手入場。春先に初めて聞いた時には好きになれなかったAnthem 2002でしたが、このときにはボクのなかでthe song of 2002になりました。
サッカー観戦に行って感じるのは、試合前のこのセレモニーの厳かさ。スタジアム内にいる者全員のモチベーションを高めてくれます。記念撮影の後、ついにホイッスル。
注目していたのはやはりベッカムのパスでしたが、想像以上の精度でした。小野伸二のリフティング芸はどんな素人にもすごいことがわかりますが、ベッカムのパスの精度の高さもそのレベルのわかりやすさでした。後半早々に退いたのですが、退く頃には骨折していたことなどすっかり忘れていました。
ベッカムのCKからイングランドが先制しましたが、スウェーデンが相手ミスを逃さずに追いつき、結果は1対1の同点。W杯初戦らしい戦いを十分堪能できました。