2002年11月16日


Blog騒動顛末記 〜その壱〜

今回の騒動も峠を越したことを祈ろう。

一連の騒動が収束に向かいつつある今、自分のためのblog覚書。

初めに・・・今回の一連の騒動について私はblog側の人間である。従って私の言説は信用できないという人も多々いるであろう。とはいえ、meshのblog側の人間がどう考えているかはいずれ述べなければならなかったであろう。また一連の騒動を通して、自分自身に対してblogがいかなる意味を持つかを明確にする必要もある。何れにせよここに事の顛末を私なりに述べてみたいと思う。

なおこの記事は一度upした。その後読み直して、かなり不適切な表現があるのに気づき大幅改定した。とはいえ一、二時間upしていたこともあり、問題を含む内容であるので改訂版は別にupすることにした。一応こちらが正規の意見であると思っていただければ幸いである。

(1)blogそのものの認識・・・blogとはMTやそれに類するツール、またはページのことを指すと私は考える。そこに書かれている内容は問わない。従って「web日記」とどう違うか、と聞かれても困る。blogで日記を書けば「web日記」になる。ただそれだけの話である。

(2)meshにおけるblogの認識・・・少なくともそんなものはない、と認識している。おそらく皆思い思いやっているはずである。そもそも共通認識などあれば誰もわざわざ立ち上げて「実験」したりしないであろう。

(3)研究対象として〜・・・おそらくこのページが誤解のもとになったのではないか。一見皆集って何かやっているように見えるが、それは誤りである。これは利便性のために作成された。ただお互いのblog活性化のためコメント投げかけなどは行っている。とはいえ(2)で述べたとおり、blogそのものに関する定まった共通認識はない。従って研究など出来るはずがない。何度も言うが、これは「実験」である。まあ私は「楽しみ」のために書いているだけだが。

(4)コンテンツ感覚・・・先述の通りコンテンツは問わない。ちなみに私自身は「日記」を書いているという感覚はない。他人が見て「どう見てもお前の「blog」とやらは日記だろう」と言う気持ちは分かる。ただ個人の感覚として「日記」を書いているということはない(実際にその日に起こったことはめったに書かない)。じゃあ、「ジャーナル」かといわれればそうでもない。よく分からない、そのための実験である。

(5)コンテンツ内容・・・私自身別に新しいことはやっていない。「旧来の〜」スタイルである。はっきり言って私では「新しい何か」をするのは時期尚早、かつ力不足である。

(6)他のweb日記ツール・・・tDiaryやhnsといったツールは初耳であった。はっきり言って、見識足らずであった。もしこのことに関して私が責められることがあったら、申し開きは全く立たない。ちなみに他のメンバーに関しては私個人的には不明である。

(7)コミュニティ・・・現段階では、どのようなコミュニティが形成されるかは不明である。ただし広がる可能性はあるのではないか。ただそれも発信者個人の力量に寄るだろう。また個人ではなく会社などの団体がblogを持つ場合は、異なった展開になる可能性も考えられる。

(8)「草創期」発言・・・これが今回の騒動のもとである。もとは『「mesh抜きでは日本におけるblog草創期を語れない」と言われるようなサイトにしていきたいですね。(言いすぎ?)』。文章を読んでも分かるとおり、これはmeshの見解ではない。またmyojin君も「meshが日本におけるblog草創期を築く」などと一言も言っていない。好意的な解釈ではあると思うが、単にこの文章は本人のサイト運営に対する心意気である(と思う)。

(9)利権及び権威・・・恐らく今回の騒動を大きくした要因の一つではないか。そもそもこのようなネットにおける騒動に事の発端を見つけるのはかなり難しい。とはいえ静岡大学の赤尾晃一氏の発言などを見ると、どうやらmyojin君の発言は曲解された模様である。個人的に日記サイトは見ないのだが、数多くあるのは知っていた。そんな沢山あるもの、常識で考えてみても利権や権威で縛れるわけないと思うのだが、どうであろうか。

(10)はしゃぐ・・・これは少し開き直りであるが、初めてサイト持った人間が「はしゃぐ」のは当たり前ではなかろうか。私も三週間前は思いっきりはしゃいだ。とはいえ、自分がはしゃいだせいで他人に迷惑をかけたらこれは別問題である。それに関してはここで謝罪したい。

(11)「草創期は既に終わっているのではないか」・・・個人的にはどちらでもよい。もし「草創期」といってバカだ、間抜けだ、という議論をしたいというのであれば、少なくとも私は愚かであった。何故なら私もblogといってはしゃいだ人間の一人だからである。とはいえ、できることなら現実を見つめなおしてみたい。少なくとも今回の騒動が収束した現在は、いずれにせよ「草創期」ではないはず。では今後、blogはどうなるのか。またweb日記にblog的要素は入っていくのか。これらのことを考えていかねばなるまい。

最後に・・・blog以前、個人的には日記サイトは読まなかった。で、blogというものに触れて初めてpublishするようになった。だが相変わらず人のページは読まない。pubulish一辺倒であった。その辺りに私個人の問題はあるようだ(他人は知らない)。つまり聞き手不在である。とはいえ聞き手にばかり重心を置くと書き手不在になる。そして最終的にblogは誰のものか、誰のために書いているのか、という問題に行き着く。私にはまだこの答は出ていない。web日記を執筆している人は誰の為に書いているのであろうか。知りたい限りである。「〜その弐〜」ではコメント削除や時間変更といったツールの特性を踏まえた上で今回の騒動を捉えなおしてみたい。

BY h.katou @ 2002年11月16日 00:46 | TrackBack

Comments

コメント有難うございます。

確かにいさきさんの指摘の通り「内輪で遊んで」おりました。ここには私自身の「聞き手不在のままpublishしていた」という誤った認識があったと思います。またその内容の閉鎖性から「blogそのものが閉鎖的である」に悪印象を与えてしまった点は大いに反省すべきであると考えております。
なおアピールするような話題づくりですが、これは全くの同意です。私の力量はたかが知れていますが、努力していきたいと思います。私自身今回の騒動を通して学ぶことが多かったのですがまだまだblogというものそのものを掴みきれていない気が致します。少なくともblogそのものに関しては今後も自分なりの意見を述べて行きたいと思います。

最後に質問に関してですが、現状の「blog」は記事ベースです。確かにblogは一つのトピックに対して議論を深めるのには適しているかもしれませんが、全体的な議論の場は提供できていないように思います。というわけで付け焼刃的ではありますが、コメント専用のエントリーを作成したいと思います。

Posted by: h.katou on 2002年11月18日 15:46

 これは純粋に質問なのですが。
「blogスゲー!」というのはわかりますし、そのおもしろさに皆さんが酔いしれているのはよくわかります。
 また、blogというのは「記事にコメントがつけられることがWeb日記とは一線を画している」ということもわかるのですよ。
 ですが、今のところ取り上げられている記事があまりに話題が狭く、端から見ているとコメントがつけづらく、全くの他者から見ると「内輪で遊んでいるだけじゃないか」と見えてしまいます。
 blogの実験であるならば、世間にアピールするような話題作りも必要ではないかと。
 そもそも研究テーマも内容も全く知らない人間のタワゴトですのでお門違いな言葉であれば聞き流していただいて結構です。
 個人的に、ですが皆様がどこへ行こうとしているのか、何をしようとしているのか大変興味がありますので。

 ……こういう「サイトの存在意義は?」などという質問が出来ない当たりがblogシステムの欠点のような気もします。すなわち、「blogger(でいいんですかね?)が話題にしたい内容以外はコメントしづらい」ということなのですが、この問題についてはどのようにお考えでしょう?

Posted by: いさき on 2002年11月18日 00:09

まず今回の一連の騒動において私自身を振り返ってみた場合ですが、439さんの指摘どおり「発言が誰に見られ評価され影響を与えるかわからない」ということに関して非常に甘く認識しておりました。そして今回のう騒動を通し、このような甘い認識が騒動を引き起こす直接の要因となったのであると再確認いたしました。今後はこのような反省点を踏まえ、行動していきたいと思います。

また感想さんの指摘のとおり、私自信のネット世界に対する無自覚な認識にも問題があったと再認しております。今回全くの興味本位ではじめたこととはいえ研究室名を明らかにしている以上、先行研究等に当たらなかったことは私自身の不明の限りでありました。

今回はお二方からのコメントいただき有難うございました。また何かありましたらコメントの方頂けると幸いです。

Posted by: h.katou on 2002年11月17日 13:52

 しきりに「実験」、「実験」と免罪符のように連呼されておりますが、meshの仲間内でblogというオモチャを楽しんでいるだけなんだ口出しするな、とでもいいたげですね。

 ネットに接続されたサーバにアップロードされている以上、既に「実践」の段階に入っていると思うんですが。それは発言が誰に見られ評価され影響を与えるかわからないということでもあります。現にここを見てblogに興味を持った人間も私を含めて多少はいるでしょうし。

 web日記を執筆している人は、読む人の為に書いてるんでは、書き手自身を含めた。最もよく見るページが自分のblogとの発言参照。

 あと日付改竄やコメント削除はblogのツール特性以前の問題だと思うんですが。するしないについては特に。

Posted by: 439 on 2002年11月16日 07:26

今回騒がれたのは、あまりにも無知で傲慢な人に対して不愉快に思ったのと
馬鹿がいるからからかってやれ、という気分だったと思います。

ネットである人が言っていたのですが、今回の発言は
既にブームになっているのにお茶の間に向けて
「今年はレイヴが来ます」と発言してみせる小室哲哉の様であったり、
あるいは流行っているものをみると時代と寝ようと必死になる
村上龍のようであたっりと感じる、と。
もっともだと思います。

しかし、上の文章を読むとどうやら自分たちは心ない人たちに
「曲解」され「誤解」されたかわいそうな人たちです、というスタンスにいて
自分たちがどうして疎まれたのか、まだまだ反省できていないように感じられる。
例えば「現段階では、どのようなコミュニティが形成されるかは不明である。」
文中に誰にとって不明なのかは明記されていないが
それは無知な貴方にとって不明なだけであって、既に研究している人間は幾らでもいる。
東京大学新利権創成科学研究科の院生は先行研究を調べないで良いと教わっているのだろうか。

blogもいいけれどネットってどんなものか全然理解していない様子。
それがこの期に及んでも続いている。

一頃のITバブルのように、ほとんどネットに関係ない山師達がなにもわからないまま
とりあえず「IT関連株ですよ、奥さん」と叫び続けているように見える。

Posted by: 感想 on 2002年11月16日 06:17