November 23, 2002

SEP09・01 Koh Tao 4

ロングボートが、沈んだ。
3,4本目を潜ってオープンウォーターコース終了、即席ダイバーとなって浜に戻る時のことだった。
そもそも初日から、船からロングボート(沖合担当の船と、浜辺付近担当のロングボート)に乗り移る瞬間、大きく傾くボートにヒヤヒヤし通しだった。走り出してからも左右にグワングワン揺れ、しかし紙一重の所で水面がボートの縁を越えない様子に、「奇跡のロングボート」と密かに感動していたくらいだった。
しかし、大きく太ったアメリカ人が勢いをつけて乗り込んできた瞬間、それは奇跡ではなくなった。大きく傾いて大量の海水を掬ったロングボートは、定員の半分も乗せずにエンジンをかけられ、猛スピードで発進。私たちは手で、足首まで迫る海水を外へかき出した。全くコメディーだ。
けれどそんな努力空しく・・・まさにタイタニック。まず重いエンジン側、船尾から傾いて沈んでいく。船頭は徐々に持ち上がり、直立に近い姿勢で、ぶくぶくぶく・・・。
しかし全く私はと言えば!右手に握り締めた袋の中のコンパクトカメラ。旅の最初に無くしたくないものベスト5のカメラ。その右手から意識を逸らさずに、皆のダイビング器材が積まれた船頭へ移動し、ゆっくり沈みながら浮きになりそうなBCD(ジャケット型の浮き袋)をつかみ、脱げたビーサンを拾い、右手を高く上げながら立ち泳ぎで岸を目指して・・・駆けつけた救助ボートに沖に戻れと言われ振り返ると、まあ一隻のボートでよくもここまで散らかしたもんだ、の大騒ぎになっていた。
運が悪かった。最終日ということで、私たちをビデオ撮影する部隊が一緒だった。「Fucking my camera...! and why my cigarettes are all alive!!」高価なビデオカメラがパーになったアメリカ人の怒る様子は大迫力。最後まで防水ケースに入れて注意しておくべきでしたねえ。私のカメラは、aliveでしたの。

BARRACUDA
strange half-raw fish

Posted by asummer
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