こんにちは。
フローレス島から10日ほどかけて、そこからさらに東のレンバタ島のラマレラという小さな村に行ってきました。人口3000人ほどのこの村は、なんと今も小さな木造の船で捕鯨をしているんです!こんな船でどうやってクジラを捕るのか、というぐらいの船なのですが、400年も前からほとんど変わらぬ方法でクジラ、イルカ、マンタ、ジンベイザメなどを捕って暮らしているのです。特にクジラは、肉を食べるだけでなく、体内の脂肪を乾燥させた形で保存し、それを山に住む人々との物々交換でとうもろこしや米などと替えています。男が海で獲物を取り、女が山へいってそれを交換する、という生活を今も変わらず続けているんです。
クジラは年間数十頭ぐらい捕れますが、ぼくらがその村に滞在した一週間ほどの間には、捕れませんでした。しかし、着いた前日ぐらいにジンベイザメ、滞在中にはイルカが2頭、マンタが1頭捕れました。
ぼくは(サメがうじゃうじゃいる海での船の転覆などが心配で素子は行かず…)、そのイルカ漁の船に乗って、イルカを捕まえる場面を見てきました。100頭以上とも思われるイルカの大群に小さな船で銛とともに突撃していくときは、自分は去年オーストラリアで毎日イルカと生活してきたこともあり、なんとも複雑な心境になりましたが、しかし、まさに人とイルカの命を賭けた闘いという感じがして胸がいっぱいになりました。
銛撃ちは、イルカめがけて銛を撃つとともに、自分も一緒に海に飛び込むんです。そして何度も失敗しながら、半日かけてやっと1頭捕れる。人は生きるためには、生き物を殺さなければならない、ということを改めて実感させられた瞬間でした。
(銛撃ちは船の先端に立ってる人。激しく揺れる船でびくともせずに足だけで立ちながら、獲物を狙います。そして銛とともに海の中に飛び込みます)
(銛がイルカに命中して、銛撃ちがそのイルカを捕まえてきたところ。これからイルカを叩いて殺しました……)
ところで、ラマレラはかなり奥地で、移動がとても大変でした。行きは二日かけて、帰りは、朝5時に出発して夜9時まで、大混雑したトラック、船、バスに揺られてきました。
ちょっと疲れましたが、インドネシアもビザの期限があと10日ほどなので、明日からもうひと頑張りして、スンバ島というインドネシアで最も伝統的な生活が今も残っているという島までいってきます。女性が裸で、男性はまだ刀を脇に差して生活しているとか。その様子を見てきます。
それではまた。
雄生・素子
どもども、ユーキ、モトコ、ごぶさたです。バンバリーでユーキの髪を切ったカツです。バッパーで知らんぷりしてシャワー浴びてオーナーに苦い顔された元野宿もんです。順調に旅が続いているようでなによりです。何気にこのHPの更新も楽しみになってきました。車を売るときの心境なんかはまったく同感ですね。こっちはオーストラリアからの帰国後、ヨーロッパを1ヶ月ほど旅してちょうど実家(世界遺産熊野バンザイ!)に帰ってきたところです。その間、フランス人に睡眠薬入りのワインを飲まされ、爆睡中に現金を盗まれたり、飛行機に乗り遅れたりと大変なツアーでしたわ。ご注意(笑)!これからも応援していくんでトラブルと健康にはくれぐれも気をつけてなぁ。ではでは Katz
Posted by: Katz at July 16, 2004 8:24 PM