May 14, 2004

プレジデントカップ in Dili

こんにちは。

こないだひょんなことからサッカー東ティモール代表の監督と知り合いになり、彼のつてでプレジデントカップという東ティモール全国大会の決勝戦をディリで見てきました。

東ティモールではサッカーがとても人気で、町では子供から大人までがあらゆる空き地でサッカーをやっているのを見かけます。

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(こんな感じで)

ところで、プレジデントカップには、その名の通り東ティモールの大統領も来ていました。

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(中央がグスマオ大統領。とても近くにいたのでびっくり。大統領なんて見たの初めてでした)

このサナナ・グスマオ大統領は、インドネシアと長い間戦い続けた元武装ゲリラの一人で、独立の英雄とされています。今でも人気があるようなのですが、彼がスタジアムに来たときの人びとの反応はそれほど大したものでもなく、そんなところにも国民の、国の現状への不満が現れているのかもしれないと思いました。

ディリの街中にあるこのスタジアムのフィールドや、ボールの状態はかなり悪かったし、また現在サッカーへの国や企業からの援助はなく、チームは一切を自分たちでまかなわないといけないようです。ぼくらが仲良くなった代表監督のジョンは、この決勝戦に勝ち、自らのチームを全国一に導きましたが、そんなチームでさえ、練習のときに買う水のお金さえ探すのに四苦八苦しているということです。

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(ジョンのチームが優勝を決めた瞬間)

監督のジョンが友達から5ドル、10ドルというお金をかき集めて、なんとかしのいでいるらしいのです。選手交代のときには、退出する選手が脛当てをはずして、交代する選手に渡しているという風景もありました。

しかし、12歳以下(?)だったかのアジアの大会では、東ティモールは日本も韓国も破って優勝したらしく、また、5月20日の独立記念日には、FIFAへ加盟することにもなっていて、今後サッカーはますます盛んになってい

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(試合後観客がみんなフィールドに下りてきての表彰式)

12月に行なわれる東南アジアのタイガーカップにていよいよ東ティモールも本格的に国際大会への参加を始めます。その頃には少しは国から援助が出るようになって、よりサッカーが活発化する地盤ができることを願うばかりです。

雄生・素子

以下はちょっと話が変わりますが……

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エルメラからの帰り道、何もない岡の上にぽつりと教会が一つありました。ポルトガル時代からの数百年前のものと思われます。

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ディリ市内で最近起きた学生のデモ。東ティモールで虐殺を指揮したとされるウィラント氏がインドネシアの大統領候補になっていることに反対して。独立記念日に向けていろいろと動きがあるのかと思っていますが、いまのところ、これ以外は特に何も見ていません。
しかし、デモをやっている人たちに話を聞くと、全く暴力的な雰囲気は感じられないし、こうやって自由にデモが出来るということ自体に喜びを覚えているといった様子です。インドネシア時代にはありえなかったことらしいので。


Posted by ykon at May 14, 2004 6:00 PM | トラックバック
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