むかし、ちいさかったころ、将棋をしていた。
これまで生きてきた中で、趣味なんてほとんどないくらいなので、それほどはまってたわけじゃないけれど。
詰め将棋の本とかを購入して、詰めていた。
新聞とかに載っているやつとかもやっていた。
幅が広すぎて、手のかかる詰め将棋は途中で面倒になるから、苦手だった。
だから、普通の将棋はそうとう弱かったんだと思う。
最後までやった回数は少ないかもね。
王将を取られ、負けるととても悔しいし、腹立たしくなる。
悔し涙も流す。
意外と嫌いだったのかも。
でも、金を4枚振ってすごろくゲームのようにして遊ぶあれは、そうとう好きだった。
頭が弱かったのかもね。
運がいいのがすきだったんだ。
そうだ。
で、中国将棋が気になった。
バスである町に着いた。
バスの停車場へ近づき、バスがスピードを落とし始める。
と、まわりにわさわさと、自転車タクシーの運転手たちが群がり始めた。
そうとう群がっている。
中国に来て、上海という大都会ではそんな懐かしい光景がなかったので、
これが中国にあるとは思っていなかった。
少し、驚く。
でも、これが田舎観光地の中国の現状なのだなと受け入れた。
中国は上海以外にもかなりの都市を行ったことがあるが、
これほどまでにシツコイのはなかなかない。
以前に訪れた大都市ではこういう現象はなかったし、ある程度の観光地でももはやこんなしつこさはなかった。
ワクワクしてきた。
こんなウザサがなくて少しさみしかった。
徹底的に付き合って断ってやると。
断り方をいいかげんに邪険にやるのはとっても力が要るし、
汗もかく。
こういうガムシャラな人たちに、日本人的クールさが通じるか。
そういうジェントルに対して如何するかを見てみたかった。