マラソン予定地を考えるついでにもう少し。
以前働いていた飲食店のオーナー夫人は、砂漠が好きらしい。
その店はどちらかというととても人間臭い町にあるので、
少々意外だったのだが、どうも若い頃から好きらしい。
別に密な人間関係の嫌さから、という訳ではないようだ。
ロシアとか道東、埋立地なんてたまらないらしい。
アラブの砂漠なんてのもかなりいいそう。
自分はその場では、やはり街がいいと言ったのだが、
本音を言うと、その気持ち、わかります。
ただ、若い身空でそれを認めてしまうのは、どうも不謹慎な気がして、
同意をしなかった。ただ、求めているものは微妙に違う気もするが。
殺伐なところに身を置くと、思考がクリアになる気がします。
刹那的な思考から離れ、もう少し、なんというかうまく言えないが、
より長期的だか中期的だが、遠くだかなんだか、
そんなような頭の働き方を可能にする気がする。
北海道は、生まれ故郷の贔屓目かもしれないが、
そういった要求を満たしてくれる土地だと思う。
パリダカのサハラ砂漠の映像なんか見ていると、かなりよさそう。
深夜のNHKの減力放送中もかなりいい。
同じ砂漠でも、鳥取砂丘はだめですね。小さすぎ。
あの県でのお勧めは、三仏寺投入堂です。
殺伐感はないですが。でも、心身ともぎゅんぎゅんします。
北欧のフィヨルドなんて、こっち側かな。ぎゅんぎゅんしそう。
一度、戦闘下の国に行ったことがあるのだが、
不謹慎にもそこでまず感じたのは、「美しい」ということだった。
日頃、特に女性に対しては美しさという尺度はなく、むしろ加護ちゃんあややマンセーだが、
ぼこぼこの町、太く長く続く道路、うごめく人々、等々、
けたくそ悪い建物郡が視界から消え、人の営みが露見する町の姿は、美しかったのだ。
こんな殺伐も、いいわけないが、心地よかったりした。
別に戦争を肯定しているわけではない、念のため。
でも、そういった殺伐志向は、ひとまず忘れようと思う。
愛想が悪くなりそうなので。