出場国として最低限の義務である決勝トーナメント進出を果たした日本代表の決勝トーナメント一回戦。この試合を迎えるに当たって、4日のベルギー戦では見送っていたユニフォーム購入を果たしました。
都内を出発するときは弱かった雨も北に行くに連れて強くなり、仙台駅に着いたときにはかなり降ってました。そんな中、駅の近くの商店街で牛タン屋を探したけれどもどこもいっぱいでした。仕方なく普通のごはんやの焼肉定食で我慢。
仙台駅から電車(汽車かな?)で20分、そこからバスで20分。スタジアムについたのは試合開始1時間30分前。いつもなら小学生の試合を見たり、スタジアムの雰囲気を堪能して時間をつぶせるのですが、なんてったってこの日は雨。しかも、けっこう強め。雨宿りしようにもゴール裏の席には屋根はありません。外の通路に出てもなぜかこのスタジアムは雨ざらし。
仕方なくカッパを着て寒さに耐えていると、ふと思い出しました。ちょうど10年前の6月にボクがはじめてサッカーの公式戦を見た日のことを。愛媛総合運動公園でのキリンカップ、日本対ウェールズでした。6月なのに肌寒く、雨もこの日のように強かったです。Jリーグが始まる1年前でちょうどサッカー人気が盛り上がり始めている頃でした。(でも、チケットは当日の朝でも手に入るような時代。)当時は、ウェールズの方が日本よりも格上で、なすすべもなく90分が過ぎていきました。それが、わずか10年でこんなに状況が変わっているとは…。親善試合ではなくW杯。しかも決勝トーナメント。考えれば考えるほど、感慨深いものがありました。
選手が練習のためにピッチに現れると、これまでのどの試合よりも大きな声援が巻き起こる…、はずでしたが、いまいち応援に迫力がありません。雨宿りしていてまだ人の入りが少ないためだと最初は思っていましたが、どうやらそうではなさそうです。ボクの数列前にサポーター集団のボスが宮本のバットマンマスクを装備してハンドマイクを使って大声を張り上げているので、まわりはかなり盛り上がっているはずなのです。でも、いくら大きな声を出しても埼玉のときのように応援のしがいがないのです。要するにスタジアムの作りが悪くて、声が響かないのです。
その後の韓国戦を見て確信しました。日本の敗戦の一番の原因は宮城スタジアムです。雨の降るあのスタジアムではホームとしてのアドバンテージがほとんどありませんでした。こんなにアクセスや設備が悪く、キャパも小さく、しかもサッカー専用でもないようなところをどうしてW杯のスタジアムに選んだのでしょう。W杯に対する冒涜と言ってもいいでしょう。政治の匂いがぷんぷんします。
試合内容がよければ、そんなことは忘れられたのでしょうが、この日の試合は10年前のキリンカップと同じでした。三都主のFKがバーを叩いた以外には見せ場を作ることさえできずに散っていきました。これまで一回も起用されてなかった西沢がスタメンであったことなどトルシエの采配にも不満はあるのですが、あの環境ではよほどの采配でない限り結果は同じだったのかなと思います。
帰りの新幹線で牛タン弁当を食べながら、自分と日本サッカーとの10年間を振り返りつつ、翌日に研究室で発表しなければいけないことを思い出し、憂鬱になるのでした。(そういえば、10年前の試合の次の日も試験だったなぁ。)
Posted by myojin at December 18, 2002 12:57 AM | TrackBack (0)