なまじ目覚ましがあると起きられない、と思っている。余計な安堵感で寝過ごす。
よって、体内時計を信じ切る努力をする。「明日は5:30に起きる!起きれる!」
AM6:30のカンボジア国境行きのバスに乗る。
隣の席だったのが、ニュージーランド人のハナ。そしてその友達、アラスカのクリスにサンフランシスコのエリック。と書いて気付くが、アメリカ人は自分のことをアメリカ人だと言わない。州の名前を言う。私は?日本人だと言う。でも今日は、「日本の岐阜出身」で通じる初めての体験をした。彼らは、岐阜の美濃加茂市にある高校で英語を教えていた教師仲間だというのだ。岐阜は、外人教師を招き入れる県として日本でも有数らしい。知らなかった。・・・変わったものだ。
国境では大抵「おおっ」と目を奪われる光景に出会う。家で言えば2階建てもあろうかという荷物の山を、タイ側から運んできた一団に遭遇した。落とさずに運んでいるのもすごいが、一体どうやって積んだのか。
そんな彼らと私達を、天からつながった大きな水槽に入っているのかと思ってしまう程の、激しいスコールが歓迎してくれた。一瞬にして細い道路は太い川に変わる。川を渡るヌーのようにリアカーを引いてゆく人、シャンプーをして大喜びの子供。これから次の目的地SiemReap(シエム・リアップ)へは、大ロデオ大会だと聞いてる。その道が消え行く様子を思ってため息をついた。
しかしどうして、アスファルトも垣間見られる、「道」と呼べる道が続く。たまには日本政府もいいお金の遣い方をしていることを知った。そして遠近感を無くすほどどこまでも広がる草原をひた走る中、運転手の隣に陣取るカンボジア人が、携帯でせわしなく話しているのを見て、文明の触手を感じた。と同時に、こんな何も無い所で電波の通じることに仰天した。
Posted by asummer