May 28, 2008

パリライフ!2<Axel No.3, Holland>

26日、パリからまたオランダの小さな村アクセルに戻ってきました。
アクセルの友達クリステルの家はすっかり自分の家のような気分になってしまい、「ただいま~」「おかえり~」みたいな雰囲気でした(笑)。というわけで夜9時半ごろに帰ってきてから、イモをゆでてパンを焼いてビールを開けて、簡単に夕食。クリステルは、彼氏と別れてからひとりで家で過ごすのを嫌がっていましたが、忙しくして元気に一週間をすごしていたようでした。

さて、パリ。1週間だけだったけれど、なかなか充実した楽しい日々をすごせました。それもまずは出産間近なのにもかかわらず丸々1週間泊めてくれたアリシアと彼氏のザビエルのおかげでした。前に書いた理由で、ベッドルームのベッドをぼくらが占領し、彼ら二人がリビングのソファーベッドに寝るという大恐縮の展開で1週間をすごしたのですが、アクセルに戻ってからクリステルに聞くと「それはよくあることだから、彼らがいいというなら問題ない」とのことなのですが、その辺はさすが西洋人という感じです。

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(パリの街で見かけた巨大なデモ。サルコジへの不満が書いてあったような感じですが、何かは不明。滞在中もストライキがあり、フランスっぽかったです)

いろいろあっていっぺんには書きづらいけれど、やはり一番楽しかったのは、アリシアをはじめ、バンバリー時代の友達やその家族に再会し、彼らとゆっくり過ごせたことです。アリシアのほかに、パリであった友達はスイス人のフローリアン。彼は、4年前ぼくらがオーストラリア縦断のために買ったあの緑のバンを見つけてきてくれた人物。そんな話をすると、4年のブランクがすぐに消え去りましたが、フローリアンが当時一緒に旅をしていた、ポルトガル人のかわいい彼女のことを聞くと、「エヴァ?それはめちゃくちゃ昔の話だなあ~はははー」っていうことだったので、やはり4年は短くないです。

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(フローリアンと、ルーブルで。彼はイケ面さわやかスイス人看護士)

フローリアンのバースディパーティ、アリシアの友達のバースディパーティに呼んでもらえたため、パリジャン・パリジェンヌとは結構話したけれど、聞いていたより(また旅での印象より)ずっとみな英語を流暢に話すように感じました。少なくとも「ここはフランスだからフランス語を話せ」みたいなことは店でもどこでも一度も言われなかったし。ま、それってフランス人に対する単なるジョークなのかな?京都人についてのほうきやお茶漬けネタみたいな……。

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(フローリアンのバースディパーティ)

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(アリシアの友達フィリップのバースディパーティ。友人たちの年齢層が、20代~30代だったのが、30代~40代になりつつあります。うーーむ、、、)

ちなみにクリステル(オランダの)に、オーストラリアとかでも一般に日本人があまり英語を話さないことに関して、「日本人は傲慢だから英語を話さない、という見方も西洋人の間でされている」と聞いてびっくりしました。日本人は日本語に誇りをもっているから、みたいな。そんなことは日本人的にはほとんどないと思うのですが、フランス人がそのようなイメージ(フランス語に誇りを持っている?)で見られているからか、日本人もそのように考えられてもいるとか。とても意外でした。

それからびっくりだったのは、アリシアのお母さんの家。なんと、セーヌ河の上に浮かぶ船の上に住んでるんです!っていっても決して家が買えなくて、とかそういうことではなく、フランスやオランダでは、河に船を浮かべてそれを家にして暮らすというのが、そんなに特殊なことではないようなのです。

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(船の家が浮かぶパリ郊外。パリ市内のすぐ西側。セーヌ河。ずっと隙間なく船の家が並ぶ)

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(アリシアのお母さんの家がこれ)

アリシアの家族も、お父さんが20年近く前に貨物船を買って、それを家に改造していったとのことで、アリシアも確か10年前後住んでいたとか。そして中に入ると、すごい快適で広い家になっていてびっくり。ベッドルームが2、3あって、仕事部屋やリビング、キッチンもあり、完全に家。甲板は優雅なテラスみたいに改造してあり、水や電気もマンションに暮らすのと同様の設備が整っているとのこと。ネット完備。しかもその上、ちゃんとエンジンが生きていて、船はそのまま動かすことができるというのだからすごいです。前に下流から上流に「引っ越し」たとき、そうしたとのことでした。別に夏だけとかではない唯一の家として船を選ぶというのは、実に大胆というか、日本人にはない発想なように思いました。ちなみに、「ブーーン!」とモーターボートが河を通ると家が揺れ、最後は軽く船酔い気味にになりました(笑)。

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(これがリビング。↓はベッドルーム。かなり快適そう)
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(左の船がお隣さん。みな犬を飼っていて、何軒も隣の船の犬がやってきたり。たまに「家ごと」移動している人も)

それからパリ観光でいえば、やはりルーブルやオルセー美術館の超大御所の作品は、「おおー、出た!」とその存在自体に興奮できるものがたくさん。ただ、ルーブルはあまりにも作品数が多すぎて、しかも通路の途中にゴロゴロあったりするので、300年前の巨匠の力作にもかかわらず、ほとんどありがたみが感じられなくなってきてしまう、という問題点があったような……。あれをまともにじっくり見ようとしたら1週間あっても足りないのでは?という印象です。でも9ユーロのチケットは1日しか有効じゃないので、ぼくらのようなド素人は、まさに超ビッグネイムをじかに見る、っていうことだけで終わってしまいました。そのルーブルの名実ともに親玉である「モナ・リザ」は、さすがに有無を言わせぬキングの貫禄で、完全に別格扱い。作品自体はなかなか小さくて、素人的にはその裏に展示されている別のポートレイトとの絵としての出来の違いはよく分かりませんが、その扱いの違いは、大横綱と幕下の差どころじゃないというか、「モナ・リザ」が蓄積してきた歴史的価値(芸術的価値以上なのでは?)のものすごさを実感できました。その一方で同じ部屋にある他の絵が少々かわいそうな気も……。

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(永遠に続く記者会見のような雰囲気に包まれた「モナ・リザ」。まさに"King of the Kings")

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(ベルサイユ宮殿の王妃の寝室。フランス革命で、激昂した市民がこの宮殿に集まったとき、マリ・アントワネットは、左にみえる小さなドアから逃げ出したとか。このドアは、壁の模様に溶け込む隠し扉みたいになっていた)

そして、もうひとつのサプライズは、パリから帰る前日、アリシアたちに日本食を作るために日本食材店に行ったら、なんと優に10年以上は連絡を取ってなかった中学の友達にばったり!十数年のブランクを感じさせずに近況を報告しあえ、地元でも会うことなかったのにパリで起きたこの偶然にお互いびっくり仰天でした。(ちなみに8年前インドで、高校のバスケ部の後輩にばったりあったこともあります!旅中は、東京にいるより行くところが限られてくるから、むしろ会いやすいのかもしれませんが)

あとはやっぱりパリは食べ物が本当においしかったです。もちろん高いレストランとかには行ってませんが、家で食べるパンとチーズが本当に美味しくて、すっかりチーズ好きになってしまいました。フローリアンはフォアグラからメインディッシュ、チョコレートケーキとアイスまで作ってくれ、しかも1978年のワインを開けてくれて(彼の30歳の誕生日だったため)、フランスの夜を満喫。しかしフランス人は食べる時間が本当に遅いようです。アリシア邸でも大体夕食を食べ終わるのは11時半ごろ、フローリアンのパーティではデザートが出てきたのが夜中の1時半ごろ!よくこれで太らないなと不思議ですが、フランスではオランダ、ドイツなどと比べて全然太った人を見かけませんでした。

あと4,5日クリステルのところにお世話になった後、いよいよ移動だ!と思って、昨日やっと、4年前に東ティモールとラオスで仲良くなったアムステルダム出身のオランダ人に連絡したのですが、彼はいまアメリカのサンフランシスコに住んでいることが判明。なので、アムステルダムもどうしようか、と検討中。


(パリからまたアクセルに。ここからはまた北に向かいます。オランダのあとは再びドイツ&スイス)

Posted by ykon at May 28, 2008 8:13 PM | パーマリンク | コメント (10) | トラックバック (1)

May 23, 2008

四川からの知らせ<Paris No.2, France>

パリの町を毎日ヘトヘトになって歩き、すでにルーブル、ベルサイユ、オルセーという超メジャーどこをこなしましたが(まさに「こなした」という感じ)、その話はまた次回においといて、四川での地震について。

四川の地震は、発生以来、ずっと非常に気にかかっています。ビルマ(ミャンマー)のサイクロンも同様に大変なのですが、やはり中国で起きていることはチベットでのことと同様で、自分にとっては格段に身近に感じられます。

そしていまこのブログを書きながら、非常に悲しいお知らせが友人からメールで入ってしまいました。ここにいきなり書いていいのか分からず躊躇していますが、前回書いた、友人の非常に身近な人が、たまたま地震の前日にまさに震源地そばの実家に帰っていて、おそらく家の下敷きになったとのことでいまも行方不明とのことです。そのお母さんは遺体で発見され、お父さんのみが無事だったと。。。ぼくは直接知らない人だけれど、友人から話をたびたび聞いていたので、あまりの最悪の事態に衝撃を受けています。友人に「彼女は大丈夫?」ってメールをしたときも、彼女は成都で働いているから、とりあえずは大丈夫だろうと思いながら書いたのですが、まさかたまたま前日に家に帰っていたなどとは想像もつかないことでした。。。

またその一方で、NHKでディレクターとして働く四川省出身の友人からもメールがあり、彼は15日から現地で被災者の密着取材を行なっているとのこと。そして、それが明日(24日)のNHKスペシャルで放送されます。
「中国・四川大地震 ~最前線からの報告~ 」
2008年5月24 日(土) 午後8時00分~9時13分 総合テレビ
http://www.nhk.or.jp/special/onair/080524.html

NHKワールドでも放送されるということなのでパリから見たいと思いつつ、アリシア邸にはテレビがないため、とりあえずは無理ですが、是非後日ネットで見たいところです。もし番組を見て感想をもらえたら、ディレクターの友人に届けますので、よかったら是非。

また、ぼくが長年かかわってきた日中をテーマにした映像制作団体「東京視点」も四川大地震で支援活動を開始しています。
http://tv.people.ne.jp/n-TOKO-J/zisin.html
ここに寄付金のルートなども一覧になって載っています。

とりあえず思いついたままに。


Posted by ykon at May 23, 2008 11:24 PM | パーマリンク | コメント (2) | トラックバック (0)

May 21, 2008

パリライフ!<Paris, France>

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(パリ・モンマルトル、昨日遊びにいったアリシアの友人宅そば。駅のそばからこういう建物がずっと並んでいるから、駅のすぐそばにも人がたくさん住めるんだろうな、って想像)

パリはやはり、他の首都や大都市とは興奮度が違いました。パリはニューヨークとかと同様に、やっぱりただの大都市以上の特別な空気があるように感じながら、ここ数日を過ごしています。とりあえず、メジャーな観光スポットを次々とこなしていますが、エッフェル塔とか凱旋門とかは、ここまでメジャーになるとそれが目の前にあるっていうことだけで、盛り上がることができますね。実際に見てみると、特に凱旋門は小さくて拍子抜けしたし、また表面に描かれている彫刻が微妙に中学校の卒業制作風に見えて、ローマやアテネのものに比べてしょぼいような気もしましたが(って、それはいいすぎかな?!)、とにかく見ているだけで、なんだかよく分からない興奮がありました。ま、でも、それだけではありますが。

さて、いま泊めてもらっている人もオーストラリア時代の友達。彼女はアリシアといって、パリ出身のユダヤ系フランス人。お父さんはポーランド人でお母さんはイタリア人という多国籍な人物。ぼくらよりちょっと年上でいまは妊娠8ヶ月。

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(アリシアはお腹が大きくて大変だけれど、一日は3人でパリ散策)

19日夜、バスでパリに着いたあと、教わったとおりに地下鉄に乗って彼女の家までやってくると、その中心ぶりにびっくり!パリのかなり中心に近い地下鉄の駅から徒歩1分ぐらいのところのアパートで、東京でいえば、たとえば代々木上原から徒歩1分みたいなイメージ。その立地だけあってこじんまりとしたアパートだけれど、これぞ花の都パリ生活、っていう雰囲気がします。

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彼氏と二人で暮らしていて、ベッドルームはひとつのみ。ぼくらは居間のソファベッドで寝るつもりだったのですが、彼氏の出勤が朝早く、バタバタするからその方が便利だということで、ぼくらが彼らのベッドルームを占領し、アリシアと彼氏が居間のソファベッドに寝るという大恐縮のありえない展開になってしまいました。これはさすがにぼくらも申し訳ないなと、ホステルに移ろうと考えていましたが、本当に問題ないと言ってくれるのでお言葉に甘えてしまっています。カウチサーフィンと友達訪問の連続で、すっかり厚かましくなってしまったというか、良くも悪くも、どこでもすぐに馴染んでいついてしまうくせがついてしまったように思います……。

中途半端だけど、とりあえずここまでアップします。
明日はルーブルへ。

Posted by ykon at May 21, 2008 11:09 PM | パーマリンク | コメント (3) | トラックバック (0)