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- June 2003 Archives -

at 新疆烏魯木斉 on 05/Aug/1999

Posted by snotch at June 2, 2003 1:06 PM

海から最も遠い近代都市、ウルムチトルファンを発ち、ウルムチ(乌鲁木齐 wu lu mu qi)へ。バスでいくと、途中ボゴダ山脈とボロホロ山脈の合間をぬうようにして北へ進み、徐々に気温が下がっていくのがわかる。世界中で最も内陸に位置する都市として有名なウルムチは、高層ビルが立ち並ぶ近代的イメージを持った大都市であって、新疆ウイグル自治区の中心地として機能している。

市内には特に見所など無いのだけれど、新疆ウイグル自治区内のモノと人が集まっているこの町は、特にバザール周辺など、歩いてみるだけで面白い。住んでいる人種は、ウイグル、カザフ、パキスタン、ロシア、モンゴル、ウズベキスタンなど多様。よって、屋台の食べ物は多種多様でおいしく、夕方になるとどこの屋台街も多くの人で賑わう。新疆の代表的な屋台料理といえば唐辛子をたっぷりかけたシシカバブで、ベレー帽のような帽子とチョビ髭の愛嬌あるウイグルの人々とともに、ビール片手に食べるのは楽しい。

at 新疆烏魯木斉 on 06/Aug/1999

Posted by snotch at June 4, 2003 10:36 AM

天池(tian chi)一日旅遊に参加する。ここが一大観光地ということは、予めわかっているので、その心づもりで行かなければならない。日本でいうと日光ぐらいの観光地度かもしれない。旅行本を見ると、どの本にもボッタクリのカザフ人がいるから要注意と書いてある。
ウルムチ市内からバスで大凡2時間、標高1980mあるのでウルムチよりずっと涼しい。バス停に着くと、もう既に大型バスが何台も停まっていて、裕福そうな漢人一家が複数見られる。ウイグル人はあまりいない。確かにきれいな風景ですが、それ以上のものは見当たないのだなぁ。ボート?これもいまいち・・・。中国のカンコウチでは、がっかりする前に観光客になりきってしまうことが、楽しむ秘訣かもしれないなどと思います。

at 新疆烏魯木斉 on 06/Aug/1999

Posted by snotch at June 7, 2003 5:53 AM

[天池一日旅遊]

中国各地からやってくる一日旅遊団体バスおっちゃんカメラ|||

ぼったくりパオ(^^ぼったくりパオズ(^^カザフ人の馬

at 新疆烏魯木斉 on 07/Aug/1999

Posted by snotch at June 11, 2003 11:58 PM

旧ソ連スタイルの建物がひときわ目立つウルムチ博物館には、他ではちょっと見られない展示がある。古屍陳列室のミイラ群である。極普通のガラスケースに収められたミイラ達を、30cmほどの至近距離で、間近に観察することが出来る。男性、女性、子供と勢揃いで、生前の姿を想見させるほど良い状態のものもある。

楼蘭美女のミイラを見る。エジプトで発見される王族のミイラと違うところは、それがミイラとして葬られたのではないということだ。当時の一般市民は、服やアクセサリを着たまま土葬されたということだが、楼蘭周辺があまりにも乾燥していて、死体にとって安定した気候条件だったために、おそらくミイラ本人達が全く意図しないのに、ミイラとして発見されてしまったのだ。

さまよえる湖楼蘭といえば、「楼蘭の美女」と「ロブ・ノール」が有名だが、どちらもうまいネーミングだと思う。「ロブ・ノール」という、いかにも不思議な感じのする名前の湖は、楼蘭の発見者であるスウェーデンの探検家、スウェン・へディン著作のタイトルにもあるように、「さまよえる湖」として知られている。タクラマカン沙漠のある地域内を、1600年周期で南北に移動するという摩訶不思議な湖だ。そして、「楼蘭の美女」という惹句は、発見者の勝手な妄想とはわかっていても、「ほう、これがそうなんだな」と思わず魅入ってしまう。

at 新疆庫車 on 08/Aug/1999

Posted by snotch at June 13, 2003 3:19 PM

陽霞郷バスの中で目が覚めて、目をこすりつつ窓からあたりを見回すと、どうやら陽霞郷(阳霞乡 yang xia xiang)という場所に停車していることがわかった。その地名のとおり、強い風で上空まで砂埃が舞い上がり、太陽がかすんで朝焼けのようになっている。数百m先はもう全く見えないほどに、視界が遮られている。こういうときには、土砂降りの雨に見舞われたときのような、どうにもならない感がこみ上げてくる。昼過ぎにクチャ(库车 ku che)に到着したが,鼻孔が真っ黒、頭がじゃりじゃり。

MovableType RSD Reader

Category : [Movable Type]
Posted by snotch at June 16, 2003 1:02 AM

MovableTypeだとrsd.xml というファイル名で出力される「Really Simple Discoverability」は、各種ウェブログシステム周辺で動くサービスにとって必要な情報を、テキストで提供してくれるフォーマットだ。MTであれば、トップページやXML-RPCインタフェースのURL、利用できるXML-RPCメソッド種類、システム内のウェブログを識別する blogid などの情報を見ることが出来る。ウェブログに接続してサービスを提供するクライアントソフトにとって必要不可欠な情報を、クライアントソフト自体が簡単に取得することが可能となっている。

RFC: Really Simple Discoverability 1.0

XML-RPCクライアントを作る時に便利な、RSDを取得するPHPスクリプトを作ってみた。

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at 新疆庫車 on 09/Aug/1999

Posted by snotch at June 18, 2003 1:36 AM

クチャ周辺はかつて、前漢代から10世紀ごろまで繁栄が続いた龟兹国があった場所だ。このオアシス都市国家は、仏教伝来の歴史において重要な存在意義を担ってきた。クチャ郊外にはイスラム化される前の仏教遺跡が点在しているし、また、7世紀に玄奘がここを通った時の記録には、クチャの西門の両脇には高さ30mの仏像がそびえ、この辺り一帯には美しいフレスコ画で彩られた多くの僧院があると記されている。

キジル千仏洞入り口クズルガハ烽火台塩水渓谷

クチャ周辺の仏教遺跡の中でも最大規模の、キジル千仏洞(克孜爾千佛洞)へ。既に敦煌を見てきたことと、フレスコの損傷や盗難、仏像の破壊などが激しいことがあって、遺跡そのものの派手な見栄えはしない。が、イスラム化の流れのなかで目を刳りぬかれた仏像、フレスコ画の主題部分だけをドイツ探検隊が剥ぎ取って行った跡など、人間の仕業というか、生の歴史がひしひしと伝わってきて、リアルだ。

千涙泉キジル千仏洞の山中を20分ほど奥へ行くと、千涙泉という泉がある。車の運転手にとっては興味がないらしく、勝手に行ってくれば、と言わんばかり。沙漠では特に貴重な水ですが、あるところにはあるもので、巨大な岩盤のいたるところから、涙のように水が滴り落ちている様はなかなか壮観だ。
全くの余談であるが、クチャのタクシー運転手の間では今、ジュリアナのコンピが大ヒット中だ。フシギなものだ。

SoftwareDesign 2003/8 sample download

Category : [Movable Type]
Posted by snotch at June 18, 2003 11:43 AM

技術評論社 SoftwareDesign誌 8月号にて紹介させていただいた、サンプルソースです。文中のリスト7、リスト8の内容が含まれます。下記のようにして解凍します。

Download : sd_sample.tgz

# tar zxvf sd_sample.tgz

あくまでサンプルですので、自己責任の下、ご自由に参考になさってください。Movable Type の開発者、Ben Trott, Mena Trott さん及び、サポート活動を行っている多くの関係者の方々に、この場をおかりして感謝します。


記事中にいくつか誤りがありましたので、ここで訂正してお詫びいたします。報告していただきありがとうございます。

P152 リスト3
・・・
ObjectDriver DBI::mysql
Database test
・・・
・・・
ObjectDriver DBI::postgres
Database mtblog
・・・

movabletype XML-RPC 003

Posted by snotch at June 19, 2003 12:40 AM

Movabletype の XML-RPC インタフェースは、通常、管理画面 mt.cgi と同じディレクトリ下に mt-xmlrpc.cgi というCGIで用意されている。ディレクトリがアクセス可能な環境であれば(通常セットアップそのままの状態でOK)、すぐにでもインタフェースを利用することができる。

手始めに、XML-RPCの仕様とサンプルをみながら、MovableTypeのXML-RPCクライアントを記述してみたい。

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at 新疆庫車 on 10/Aug/1999

Posted by snotch at June 23, 2003 5:28 PM

エシディン墓クチャの市中は、ポプラ並木の道を馬車が走り、ウイグルの民家が迷路のような路地に沿って並ぶというように、シルクロードの面影を色濃く残している。市中の只中にある、モラナエシディン・マザール(默拉纳额什丁麻扎 molana eshiding maza)は、中東からこの地にはじめてやって来た、イスラムの伝道師「エシディン」のお墓だ。お墓といっても、現在では礼拝堂、ミナレット、前庭をもち、モスクと同様に機能する施設となっている。
総木造のモスクを実際に目にするのはこれが始めてであるが、石造だったのを、ちょっぴり無理して木造にしてしまったような印象を受ける。ポプラ葺きの屋根を柱に乗っけている具合など、木造で頑張って組積造を真似ているように見える。新疆では、古くから存在したシャーマニズムや、後の仏教の時代の影響を受けて、純粋なイスラム教のものとは異なる、独自の文化が形成されてきた。そういう新疆の歴史の一端が、小さなモスクの造りにも表れているようだ。

エシディン墓木造礼拝堂木造礼拝堂

at 新疆庫車 on 11/Aug/1999

Posted by snotch at June 26, 2003 11:21 AM

クチャ大寺新疆のイスラム教のなかでも強い影響力を持つ依禅派は、モラナエシディン・マザールに奉られているホージャ家によって広まった。ここクチャ大寺は依禅派の始祖イスハク・アリが創建したとされる、新疆では大規模な部類のモスク。楽しみにして行ってみたものの、入り口に鍵が掛けられていて、管理人らしき人もいないので、残念ながら中に入れない。

よく似た親子連れムスリムの女性は、概して写真撮影されることを拒まなければならなのだと思っていたが、ここではさして問題無いようだ。そういえば、街を見渡せばお酒が大好きな人は大勢いるし、ウイグルのイスラム教はずいぶんと戒律が緩やかなように思う(宗派によるでしょうけれど)。
歩くだけでワクワクする町は、そうあるものでないけれど、クチャは散歩に最適だ。クチャ旧市街は、イスラムの街のつくりそのもので、民家の壁が道に沿って立ち並び、迷路状の道があらゆる方向へ広がる。歩いていて道の分岐点に来るたびに、次から次へと新たな場面が展開される。少し離れた曲がり角のかげから、興味津々に子供たちがこちらを眺めていたりするのは、自分がよそ者ということを素直に感じさせてくれてなかなか心地よい。

>新疆喀什 on 12/Aug/1999

Posted by snotch at June 28, 2003 4:03 AM

昨日の午後4:30にクチャを出発し、カシュガル(喀什 ka shi)に向かうバスの車中。

が、動かない。クチャからカシュガルまでの道のりは725km、遅く見積もっても20時間もあれば着くはずだ。ところが、数日前の過去に例を見ない大雨の影響で橋が流されてしまい、軍が設置した片側通行の臨時の橋を通るのに、橋の両側で車両が大渋滞していると運転手は言う。地球規模の気候変動の影響かどうかは定かでないけれど、このあたりでは真夏に雨が降ることすらほとんどないというから、極めて不測の事態であったらしい。クチャにいる数日間というもの、中央アジアやパキスタン方面からの旅行者に一切出会わなかったので、何かおかしいなと思っていたら、こんな事情があった。

バスは、周りに何にもない場所で只停まっているだけなので、はっきりいって乗っているのが退屈だが、数世紀前の人々はここを歩いて行き来していたとおもえば、ポンコツバスも偉大だ。

エキゾチックな響きのするカシュガルについたのは、さらに日付が変わった真っ暗闇の午前4時。これは北京時間だから、太陽との関係からすると午前1時か2時の感覚。ずいぶんと西へ来た。

at 新疆喀什 on 13/Aug/1999

Posted by snotch at June 30, 2003 3:48 PM

エイティガール寺院カシュガルは、徒歩と自転車で十分に周覧可能な規模の街だ。街の中心は少し小高くなっていて、エイティガール寺院というモスクを中心にして、周囲に住宅・商業地が広がっている。エイティガール寺院の正門前は、開けた広場になっていて、新疆各地からやってきた家族連れや、商売人達で賑わっている。さすがに中国の西の果てまでくると、町の中心部で漢人を目にすることはあまりなく、ウイグル人によって街の活気が満たされているのが実感できる。周囲の国との人の行き来も活発なようで、シャルワル・カミースをまとったパキスタン人男性など、よく街で見かける。ハード・ソフト両面で、シルクロードの交易の要衝としての面影を今なお残している。