March 18, 2003

携帯電話による位置情報を利用したサービス、現状の利用経験者は1割

著者: (株)UFJ総合研究所 研究員 寺島 大介
▼2003年3月17日付の記事 国内internet.com発の記事

(株)UFJ総合研究所、インターネットコム(株)、(株)インフォプラントのインターネット接続機能付携帯電話を所有するユーザー300人(20代以下・30代・40 代・50代・60代以上×男・女 各30サンプル)に対する調査によると、現状、GPS 携帯やiエリアなど、位置情報を使ったサービスの利用経験者は1割。

まず、回答者の属性として、現状携帯電話でメール以外のインターネット接続機能 (ウェブの閲覧など)を利用しているユーザーは6割程度であり、上記の通り(全体 の)1割程度が位置情報を使ったサービスを利用している。現状の位置情報を使った サービスの利用動向としては、「自分がいる地域の店舗情報をすぐに閲覧できるサー ビス」が74%と突出して最も多く、次いで利用の多い「自分の現在位置を他の人に伝 えるサービス」は20%程度にとどまっている。

 また、位置情報を使ったサービスに関して、「今後どのようなサービスを利用して みたいか」という問いに関しては、「目的地までのナビゲーションをしてくれるサー ビス」が63%と最も多く、次いで「自分の現在位置を他の人に伝えるサービス」 47%、「緊急時のセキュリティサービス」41%といったところが多くなっている。ち なみに、位置情報を利用したコミュニケーションサービス(自分の位置情報を送信す ると、その場所に保存されている他のユーザーのメッセージを取得できたり、自分も メッセージを残せたりするサービス)について「利用してみたい」と回答したユー ザーは13%程度であった。

 さらに、今後の携帯電話の買替時に機器を選択する基準の中で、「どのような機能が ついたものを購入したいか」という問いに対しては、やはり「カメラ機能」66%、 「動画再生・録画機能」(39%)といった他の人とのコミュニケーションにおいて利 用されるような機能に対するニーズが高い。「GPS 対応機能」を挙げたユーザーは 34%と3番目に多くなっている。なお、携帯電話を購入する際に重視する項目として は、「操作性」73%、「価格」70%、「画面の見やすさ・画質」66%といった携帯電 話の基本的な機能にあたるものが多く、「カメラ、GPS、動画再生・録画等の付加 機能」を挙げたユーザーは40%程度となっている。

 現状、携帯電話の付加機能として生活者に受け入れられているのは、その機能が「コ ミュニケーションを豊かに」し、かつその利用シーン・メリットが生活者にとって 「分かりやすい」ものである。メール機能やカメラ機能などはその典型であろう。そ ういった意味では、位置情報を活用したサービスとしては、「目的地までのナビゲー ションをしてくれるサービス」や「自分の現在位置を他の人に伝えるサービス」と いった利用シーンが「わかりやすいもの」は比較的高い利用意向が表れていたが、コ ミュニケーションに関連するメリットは利用シーンが分かりにくい部分もあり、利用 意向は1割強にとどまっている。

 さらに、もう一つ重要なのは、やはり「その機能が本当にニーズのあるものかどうか」ということと「その機器でしか提供できないサービスかどうか」であろう。現状、GPS 携帯を使って行われているサービスは、その点に関しても若干訴求しにくくなっている感がある。携帯電話による位置情報を利用したサービスをユーザーの生活に浸透させていくためには、上記課題の解決が必要であり、それにはもう少し時間がかかりそうである。

Posted by sunouchi at 1:59 AM

March 12, 2003

検索結果をFlashの地図で表示するメタサーチエンジン「KartOO」がバージョンアップ

INTERNET Watch Reported by 青木 大我

検索結果をFlashの美しい地図で表示するメタサーチエンジン「KartOO」(英文サイト)がバージョン3として公開された。今回のバージョンでは上級者向けの機能が向上し、一層使いやすくなっている。

http://www.kartoo.com/

KartOOはGoogleを除くAltaVista、Teomaなど、ほぼ全てのメジャーなサーチエンジンに対して検索を行なうメタサーチエンジン。最大の特徴は、検索結果をFlashを使った美しい地図で表示することにある。この地図には検索結果に対応したボールがたくさん表示され、ボールの大きさによって評価が高い結果を見分けることができる。さらに検索結果の意味の「近さ」が地図の相関関係でわかるようになっている。また検索結果に関連する言葉の下には「+」や「-」のしるしがあり、「+」をクリックすることで検索結果を絞り込むことが可能だ。

 バージョン3では、より詳しい相関情報が表示されるエキスパートモードと、簡単な地図が表示されるベーシックモードを切り替えられるようになった。エキスパートモードでは、検索結果の表示数が増えたほか、同じサイトの検索結果をまとめて地図上に表示するクラスタリングモードを選択することができる。さらに、このバージョンからFlash5を使用するようになり、画像のダウンロード時間の短縮とインターフェイスの改善が図られたという。

 KartOOを開発しているフランスのKartOO S.A.では、今後ドイツ語バージョンの開発を始めることも明らかにしている。

Posted by sunouchi at 12:35 AM

February 13, 2003

P2Pで音楽をコピーせずに“貸す”ソフト~米Woodstock

(2003/2/12) [Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)]

■URL
http://woodstocksystems.com/release-2-11-2003.html

 米Woodstockは11日、P2P技術を利用して、音楽ファイルをコピーせずに“貸す”ことのできるソフト「Woodstock Personal Digital Server(PDS)」を発表した。同社では、このシステムを特許出願中だ。

 このソフトでは、P2Pネットワークを使って友人や家族と音楽ファイルを共有し、ストリーム再生で聞くことができる。再生されたデータは、再生後に自動的にメモリーから消去される。ファイルそのもののダウンロードができないので、コピーが不可能というわけだ。


 一般的なP2Pファイル交換ソフトでは、友人同士が音楽ファイルを「貸し借りする」という名目でファイル交換が行なわれているものの、実質的にはファイルをダウンロードし複製する。この結果、無制限に音楽を聴くことが可能で、借りた相手に「返す」必要すらない。レコード業界では、この行為を「盗み」として厳しく指摘している。ただし、Woodstockのシステムも現行法に照らし合わせて合法であるかは試されておらず、議論が起こる可能性が残されている。

 Woodstockの共同創設者でCEOであるJim Hoffman氏は「Woodstock PDSは音楽ファンによって、音楽ファンのために設計されたもの。Microsoft、RealNetworksやMusicMatchのように自分の企業アジェンダに焦点が当てられているだけの既存のメディアプレーヤとは異なっている。これは、デジタルメディアがコンシューマーに約束したものをもたらし、同時にアーティストの権利に敬意を払うものだ」とコメントした。

 Woodstock PDSはWindows 98SE以上で動作し、Standard Versionは無償で配布される。また、Professional VersionはCDのリッピングと書き込み機能を搭載している。

Posted by sunouchi at 11:33 AM

タビニ、初の海外格安航空券完全オンライン販売を開始

(2003/2/12) [Reported by otsu-j@impress.co.jp]

~PEXと格安航空券を比較して“より安い方”を表示する検索エンジンも搭載

株式会社タビニは12日、格安航空券の完全オンライン販売を2月27日より開始すると発表した。ユーザーが航空券の検索から、予約・決済までをサイト上で行なえるのは業界初だという。

タビニは、2002年3月よりサービスを開始したオンラインに特化した海外航空券などの予約・販売サイトだ。JALやANA、ノースウエストなど航空会社Northwest航空など主要航空会社16社と米オンライン航空券サービスの大手Travelocity社の共同出資によって設立された。

 タビニでは、サービス開始当初「PEX(正規割引運賃)航空券」をメインに海外航空券の販売を行なっていたが、ユーザーニーズなどから2002年10月より格安航空券の取り扱いを開始した。しかし、システム上の問題から、この段階ではオフラインでの販売しか行なえなかった。今回の発表は、Travelocityとの共同開発によりシステムを完成させ、2月27日よりオンラインで完結する格安航空券の販売を開始するというもの。決済はクレジットカードと銀行振り込みで行ない、航空券は後日無料で郵送される仕組みとなっている。急な申し込みなどで出発までの時間がない場合でも、さまざまな手段を利用して配達するため、「理論的には、当日にWebで申し込みその日の内に出発しなければならないビジネスシーンにも対応できるはずだ」(タビニ椎名俊造社長)とのこと。

 格安航空券販売開始に際して、タビニでは検索エンジンや格安航空券専用のデータベースを開発したという。従来、タビニのWebサイトで目的地や日程を入力すると、「スケジュール重視」で当該航空券の検索結果が表示されていた。しかし、格安航空券のオンライン販売を始めるにあたって、この検索結果を「価格重視」に表示されるように変更した検索エンジン「トリップサーチ」を3月下旬より搭載する。トリップサーチで実際に日程等を入力すると、トリップサーチがPEX航空券のデータベースと格安航空券データベース両方に問い合わせし、“空席のある便のみ”価格の安い順に表示する。この時、日程や季節によっては、PEX航空券の方が格安航空券より安い場合もある。

 格安航空券専用のデータベースは、タビニが独自に航空会社などと交渉し、価格が確定した格安航空券の情報が入力される。格安航空券の調達ルートは多岐に渡るため、出発直前になって登場する場合もある。その際には、予めその目的地の情報を希望していたユーザーに情報をプッシュ配信することも可能だ。

 タビニの椎名俊造社長は、「今回格安航空券のオンライン販売を開始したことによりユーザーの選択肢が大幅に広がり、ユーザーニーズに応えることができるようになってきたと考えている。当社のメリットは、オンラインで完結していることと、PEX航空券と格安航空券を単一窓口で検索できることだ。余り知られていないが、条件によってはPEX航空券の方が安い場合もある。今後は、“オンラインで海外航空券を買う”ことに対する不安感を払拭するために、更なる努力をしていきたい。不安を少なくするための一手段として、夏までにはeチケットの導入を行ないたいと考えている」と語った。

Posted by sunouchi at 11:31 AM